夏は暑くて登山をする気にはならないという人もいるかもしれませんが、標高が高い山は気温が低くて快適。しかも夏だからこそ見られる高山植物もあるなど、この時期だからこその魅力的な登山ができる山もあります。

ここではそんな、夏の登山におすすめしたい全国の山をご紹介します。まだ夏休みの予定を立てていないという人に、参考になる内容となっていますので、ぜひ夏の登山計画を立てるためにご活用ください。

夏だからこそ気持ちよく登れる山を目指しましょう
夏だからこそ気持ちよく登れる山を目指しましょう

夏にしか登れない日本一の山「富士山」

日本を代表する夏山といえば富士山は外せません。そもそも夏以外は山小屋などが営業しておらず、安全に登山をするなら夏に登るしかありません。ちなみに2022年の開山期間は吉田ルートで7月1日から9月10日まで。その他のルートで7月10日から9月10日までとなっています。

吉田ルートは16kmほどなので、日帰りできないこともありませんが、急いで登ると高山病になる可能性もあるので、おすすめは山小屋に宿泊するスタイルです。山小屋は予約が必要になることが多いため、飛び込みではなく事前に予約しておきましょう。

都道府県:山梨県・静岡県
標高:3,776m
ルート長(往復):約16.0km(吉田ルート)
アクセス:富士急行線・河口湖駅からバスで50分「富士スバルライン五合目」下車

夏しか登れない富士山に挑戦してみよう
夏しか登れない富士山に挑戦してみよう

夏だからこそ登れる日本百名山「利尻山」

別名「利尻富士」と呼ばれている利尻山へはフェリーでアクセスする必要があり、気軽に登山できるわけではありませんが、夏休みだからこそ挑戦してもらいたい山のひとつです。利尻山固有の高山植物も多く、山頂からの360度の大パノラマは圧巻です。

標高は1,721mとそれほど高くありませんが、往復で10時間程度かかるため、早朝にスタートしなくてはいけません。利尻島内の宿に前泊して、4〜5時に北麓野営場に到着するように送迎してもらうのがおすすめです。

都道府県:北海道
標高:1,721m
ルート長(往復):約12.2km(鴛泊コース)
アクセス:鴛泊フェリーターミナルから徒歩で60分「鴛泊コース登山口(北麓野営場)」からスタート

夏の旅と合わせて登りたいのが利尻島にある利尻山
夏の旅と合わせて登りたいのが利尻島にある利尻山

北アルプスデビューにおすすめ「唐松岳」

2,500m以上の山に登ってみたいけど、まだ登山歴が浅くて不安という人におすすめなのが、北アルプスの唐松岳です。標高は2,695mありますが、八方アルペンラインのゴンドラとリフトを使うことで、1,830m付近からスタートできるので初心者でも装備をしっかりしていれば問題ありません。

頂上からは北アルプスの山々を眺めることができ、「いつかはあの山も」とモチベーションアップにつながるのも唐松岳の魅力。唐松岳のおすすめポイントは夕焼けと朝焼けです。できれば唐松岳頂上山荘に1泊して、唐松岳にしかない雄大な風景を楽しみましょう。

都道府県:富山県
標高:2,695m
ルート長(往復):約9.0km(八方尾根 往復コース)
アクセス:JR大糸線・白馬駅からバスで5分「白馬八方バスターミナル」下車
八方アルペンラインで八方池山荘へ

最初に登る北アルプスの山としてもおすすめ
最初に登る北アルプスの山としてもおすすめ

兵庫県の最高峰!自然豊かな「氷ノ山」

関西エリアで涼しさを求めて登山をしたいなら、兵庫県の最高峰「氷ノ山」がおすすめです。バスで登山口付近まで行けるのでアクセスしやすいのがおすすめのポイントです。山頂部は見晴らしがよく、空気が澄んでいれば遠く四国の石鎚山まで見える日もあります(夏は難しいかもしれませんが)。

登山道はしっかりと整備されており、ブナの木などの原生林が陰を作ってくれるので、登山初心者でも気持ちよく夏山を登れます。ただし、天気が変わりやすい山としても知られており、天気予報が晴れになっていても必ず雨が降ることを想定した準備をしておきましょう。

都道府県:兵庫県・鳥取県
標高:1,509m
ルート長(往復):約10.5km(周回コース)
アクセス:JR山陰本線・八鹿駅からバスで約1時間「氷ノ山鉢伏口」下車

関西方面からアクセスしやすく、涼しさを感じられる氷ノ山
関西方面からアクセスしやすく、涼しさを感じられる氷ノ山