結露は寒い冬に発生するものと思われがちですが、実は梅雨の時期も結露が発生しやすい時期といわれています。結露を放置すると家にも住む人にもさまざまなデメリットがありますので、梅雨時期はしっかり結露対策を行いましょう。
今回は、梅雨時期に結露ができる理由や、結露を放置するデメリット、場所別の結露対策テクニックをご紹介します。

結露を放置する4つのデメリット

結露を長く放置した場合に起こりうる4つのデメリットをご紹介します。

■1. 建材・家具などの劣化
結露を放置していると、窓枠や外壁、床、天井、家具などが濡れ、湿り気を帯びるようになります。高温多湿の環境では雑菌が繁殖しやすいため、建材や家具が腐食し、劣化が進むおそれがあります。
特に土台や基礎の腐食が進んだ場合、大規模地震などが発生したときに建物が倒壊する危険性が高くなります。土台や基礎の修繕は簡単なことではなく、建て替えや大規模リフォームが必要になることもあります。

■2. アレルギー症状
結露の影響で繁殖した雑菌やカビ菌、細菌などを吸い込むと、アレルギー症状の発症や悪化につながるおそれがあります。アレルギー症状の内容はさまざまで、くしゃみや鼻水、鼻づまり、咳といった症状のほか、肌荒れやかゆみ、皮膚の乾燥などの症状が現れることもあります。
人によっては気管支喘息などの症状が出ることもありますので、「たかが結露」と侮るのは危険です。

■3. 見た目の悪化
結露によってカビが生えると、建材や家具に黒や緑色の斑点やシミがつきやすくなります。初期のうちは雑巾などで拭き取れば除去できますが、長く放置していると頑固な汚れとなり、簡単に落とせなくなるので要注意です。

■4. 臭い
結露の影響でカビが生えると、いわゆる「カビ臭さ」を感じるようになります。目に見える部分のカビなら除去も簡単ですが、基礎部分などにカビが生えるといつまで経っても臭いが取れないこともあります。

【場所別】梅雨時期の結露対策テクニック

結露は、条件さえ揃えば場所を問わず発生します。結露の発生を防ぎたいのなら、場所ごとに適した方法で対策を講じることが大切です。
ここでは、結露が発生しやすい場所別に、梅雨時期に適した結露対策をご紹介します。

■窓ガラスには結露防止シートがおすすめ
外気の影響を受けやすい窓ガラスは、特に結露が発生しやすい場所のひとつです。窓ガラスそのものは濡れていても問題ありませんが、水滴がサッシや外壁、床に伝うと腐食やカビの原因となります。
結露が発生した時点で、水取りワイパーなどを使って水滴を取り除くのがベストですが、こまめに除去できないときはサッシ部分に雑巾や新聞紙などを当てて、落ちてきた水分を受け止めましょう。ホームセンターなどで販売されている結露防止シートを貼り付ければ、結露そのものの発生を防げるほか、断熱性の向上で省エネ効果も発揮して一石二鳥です。

■クローゼットや押し入れには除湿剤を置く
湿気を含んだ空気がこもりやすいクローゼットや押し入れには、置き型タイプの除湿剤をセットしましょう。湿気は下の方にたまるので、除湿剤も床に直置きするのがおすすめです。
また、クローゼットに物を置くときは、その下にすのこを敷いておくと、通気性が良くなります。普段使わないクローゼットや押し入れは長期間閉めきりになることも多いので、定期的に扉を開けて換気を行うことも大切です。

■浴室はこまめに清掃し、換気を行う
浴室は特に湿気がこもりやすく、かつ汚れが出やすい場所でもあります。たった数日でカビが発生するケースもありますので、浴室内はこまめに清掃・換気しましょう。カビが発生したら、すぐに市販のカビ取り剤を使って除去すると、カビの拡大を防ぐことができます。

■シューズボックスは除湿剤と新聞紙を上手に活用する
一日履いた靴には汗が染みこんでいるため、そのままシューズボックスに入れると内部で湿気がこもりやすくなります。靴を脱いだら、中に新聞紙やキッチンペーパーなどを詰め込み、湿気を吸収させてからシューズボックスに収納しましょう。また、シューズボックスそのものにも専用の除湿剤を入れておくと、結露対策になります。

梅雨時期は場所別にしっかり結露対策を行おう

雨の影響で高温多湿になりやすい梅雨時期は、家のあちこちに結露が発生することがあります。結露を放っておくと、建材や家具が腐食したり、アレルギー症状の悪化を招いたりする要因になりますので、場所ごとに適した結露対策を行いましょう。

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