北海道の北東部、オホーツク海側に位置する滝上町(たきのうえちょう)で、サクラバラがそろそろ見ごろを迎えます。サクラバラはサクラの花に似たバラ科バラ属の植物で、滝上町の「香りの里ハーブガーデン」には一面にサクラバラが植えられており、毎年6月になると、薄桃色の花とバラのような香りが訪れる人を楽しませています。

サクラ? バラ? 江戸時代から親しまれていたバラ科の花

サクラバラはバラ科バラ属の植物で、サクラによく似たピンク色の花を咲かせるので、その名がつけられたといわれています。バラ属とはいえサクラのような風情をもっており、江戸時代から園芸バラとして親しまれ、日本の庭にもよく似合います。
ノイバラとコウシンバラの自然交雑によって誕生したともいわれ、花を咲かせている時期が長く、初夏から初秋まで花が咲きます。サクラのようなピンクの一重の花は、豪華さはありませんが、優しい佇まいで、見る人の目を和ませてくれます。

サクラバラはサクラによく似た花を咲かせる
サクラバラはサクラによく似た花を咲かせる

寒さに強く、バラのような甘い香りが特徴

サクラバラは花の形はサクラのようですが、香りはバラのように甘く芳醇です。バラと同じように、晴れた日よりも、雨上がりのように湿度が高い日のほうが、より強く香りを楽しむことができます。また、サクラバラは寒さに強いのも特徴。日本でもっとも寒い道東でも元気よく育っています。
道東では広い敷地にサクラバラが植えられている公園がありますが、東京では4月~5月に皇居東御苑や小石川植物園などでサクラバラを見ることができます。

滝上町「香りの里ハーブガーデン」には1200株のサクラバラが

北海道のオホーツク海側、紋別市にほど近い滝上町は、芝桜とミントで有名な町です。春になると、芝ざくら滝上公園の10万平方メートルの広大な敷地に芝桜が一斉に咲き、あたり一面がピンク色に染まります。また、同町はミント(ハッカ)の生産が日本一。天然の和ハッカを使った商品が多数開発されており、滝上町はまさに花とハーブの町といえるでしょう。
6月も中旬になると、滝上町の「香りの里ハーブガーデン」では、サクラバラが見ごろを迎えます。およそ4ヘクタールの広大な敷地に、1200株ものサクラバラが植えられており、園内に甘い香りを漂わせ、訪れる人を包み込みます。

香りの里ハーブガーデン

※外出の際は、手洗い、咳エチケット等の感染対策や、『3つの密』の回避を心掛けましょう。
※新型コロナウイス感染拡大の影響で外出の自粛を呼びかけている自治体がある場合は、各自治体の指示に従いましょう。
※お出かけの際は、各施設、イベントの公式ホームページで最新の情報をご確認ください。

園内には甘い香りが漂う
園内には甘い香りが漂う

参考
岩崎園芸:サクラバラ
滝上町観光協会:香りの里ハーブガーデン
滝上町:香りの里ハーブガーデン

滝上町の「香りの里ハーブガーデン」は、ハーブガーデンというだけあって、この時期はサクラバラだけでなく、ルピナスやタイムなどのハーブも楽しめます。北海道のオホーツク海側で、サクラバラの香りが漂う公園。いったいどんな香りがするのでしょうね。