ゴルフにはさまざまなマナーやルールがありますが、グリーン上にも特有のマナーやルールがあります。マナーやルールを守れないと周りに迷惑をかけることになりますし、「一緒にラウンドしたくない」と思われてしまうこともありますから、初心者であってもマナーやルールを把握しておくことは重要です。

そこでこの記事ではゴルフのグリーン上でのマナーやルールを解説します。ゴルフのグリーンの基礎知識も紹介しますので、ゴルフを始めたばかりの人はぜひ参考にしてみてください。

ゴルフのグリーンに使われている芝とは?

ゴルフのグリーンはフェアウェイとは異なる芝の美しさが目を引きます。また何度かラウンドしたことがある場合、ゴルフ場によってグリーンの芝に違いを感じたことがある人もいるかもしれません。
日本のゴルフ場ではグリーンにベントグラスという種類の芝を使っているところが一番多いです。90%以上のゴルフ場がベントグラスを採用しています。その次に多いのが高麗芝で、全国のゴルフ場の5%ほどが採用しているようです。そのほかにティフトンやバミューダという芝の種類もあり、国内では主に沖縄のゴルフ場の芝に使われています。

■ベントグラス
国内のゴルフ場で圧倒的に多いベントグラスは西洋芝で、元々暑さに弱い寒冷地型の芝なのですが、品種改良が重ねられ、気温の高い地域でも多く採用されています。この後紹介する高麗芝と比べると、葉が柔らかくて細いのが特徴です。そのためボールの重みで芝が沈みます。芝目が出にくく、ボールとの摩擦が生まれにくいので、よく転がるのも特徴です。

■高麗芝
高麗芝は日本芝で温暖な気候にも強いので、西日本のゴルフ場を中心に使われています。グリーンに使用されている高麗芝は、品種改良を重ねた姫高麗芝という種類が多いです。ベントグラスと比べると、葉が硬いのが特徴で、ボールと摩擦が生まれやすく、転がりづらいという特徴があります。ただし、冬は芝が枯れるため、夏よりも転がりやすいです。芝目が出やすいので、ラインをしっかり読む必要があります。

ゴルフのグリーン上でのルール

ここからはゴルフのグリーン上でのルールを解説していきます。基本的なルールを頭に入れておくことはラウンドするうえで重要ですから、しっかり理解しておきましょう。

■パットラインの改善行為は禁止
ボールからカップまでに通るであろうラインを含めて、グリーン面はどこでも、手、足、または持っているもので触れることができます。しかし、当然のことながら、触れる際にストロークへ影響を及ぼす改善行為は禁止で、2打のペナルティとなります。

■ボールの5cm以内にマーカーを置く
グリーンではマーカーを使って自分のボールの位置をマークしますが、ボールより5cm以上離れた場所にマーカーを置くのはルール違反で1打のペナルティになります。

■旗竿(ピン)を残すか残さないか選択可能
プレーヤーは旗竿(ピン)を残すか残さないか選択できます。旗竿をホールに残したままストロークすることを決めてから打ったボールが、旗竿に当たってもペナルティにはなりません。しかし、残しておくと決めたにもかかわらず、ボールが当たりそうだからとキャディが勝手に旗竿を抜いてしまったり、同伴競技者が勝手に旗竿を抜いてしまった場合には、2打のペナルティが課せられます。なお、あきらかにボールが旗竿に当たらないと分かった状態で抜いた場合に罰はありません。

■風でボールが動いたらそこから打つ
風が強い日はグリーンにボールを置いた後に風でボールが移動してしまうことがあります。その場合は、動いた場所からそのまま打ちましょう。動いたボールを元に戻すと1打のペナルティになってしまいます。

ゴルフのグリーン上でのマナー

ゴルフのグリーンではルールを守るだけでなく、マナーも意識しましょう。カップインする場所であるグリーンはゴルフ場のなかでも大切な場所ですから、マナーは必ず押さえておいてください。

■他の人の邪魔をしない
これはグリーン上に限らず当たり前のことですが、他の人の邪魔になるようなことはしないようにしましょう。パッティングする人の視界に入らないような場所に立ちます。また影が影響することもあるので、パッティングラインに影が入らない場所に立つようにしてください。

■グリーンを傷つけない
グリーンの芝は傷つきやすく繊細です。カップインして嬉しくても、飛んだり跳ねたりするのは絶対にやめましょう。強く踏みしめて歩くのもNGです。

■全員がホールアウトするまで待つ
自分がカップインさせたからといって、次の行動に移ってしまうのはマナー違反です。全員がホールアウトするまで待ってください。

■ボールマークを直す
グリーン上にボールが落下した場所には、窪みができます。これがボールマークです。ボールマークができたら、グリーンフォークやディボットスティックという道具を使って、必ず直しておきましょう。

■カップに近い人はピンを抜く
同じ組の全員がグリーンオンしたら、カップの一番近くにいる人がピンを抜きます。ピンを抜いたらグリーンの外に置きます。ピンを戻すのは最後にホールアウトした人です。

ゴルフで神聖なグリーン上のルールやマナーは徹底して守ろう

ゴルフ場のどこであっても傷つけないようにすることは大切なことですが、なかでも神聖な場所であるグリーン上は特にルールやマナーに気をつけたい場所です。グリーン上でのマナーとルールを把握して、ラウンドに臨むようにしましょう。
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※記事の内容を一部修正しました。(2022年4月25日)