6年前の2016年4月、地震が発生しました。一連の地震活動で、震度7が同じ地域で2度も立て続けに発生したのは、震度7が制定された1949年以降、初めてのことです。2回とも周囲が暗い夜の地震でした。

震度7が2度 夜間に発生した熊本地震

2016年4月14日午後9時26分、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード6.5の地震が発生し、熊本県益城町では震度7を観測しました。

その後、4月16日午前1時25分に、同じ熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生し、熊本県益城町と西原村で、震度7を観測しました。

一連の地震活動で、震度7が同じ地域で2回も立て続けに発生したのは、震度7が制定された1949年以降、初めてのことです。

大きな地震が発生した後、より規模の大きな地震が発生することがあるため、いったん落ち着いたとしても油断はできません。

安全な場所にとどまるか、より安全な場所へ避難を考える必要があります。

夜の地震に備えを「今できる対策」

震度7の地震が2度も襲った熊本地震、2回とも周囲が暗い夜の地震となりました。特に2回目の地震は、16日未明に発生したため、多くの方が就寝時だったと考えられます。

就寝時に大きな地震が起きると、どういうことが起きるのかを考えてみましょう。

まず、寝ている間の大地震は、状況を把握するまでに時間がかかり、とっさの行動がとりづらくなります。自分が普段寝ている場所は、大地震が発生した際に圧死の危険がないか、安全な場所かどうかなど、ゆっくり確認ができる今のうちに一度ご確認ください。

以下、チェックポイントをまとめました。

・家具の補強

・避難グッズの見直し

・避難グッズを就寝場所の近くに

大きい地震が発生した際に、倒れそうな家具や物が置いていないかを確認し、少しでも倒れる危険がある場合は、しっかりと補強をしておく必要があります。

避難グッズは最低限必要なものはもちろん、夜間の避難に対応できるものが揃っているかを確認しておきましょう。夜に停電が発生した際に、懐中電灯の電池や明かりになるものが多く必要になります。

足元に割れたガラスなど危険物が散らばる恐れがあるため、使い古したものでもシューズやスリッパを用意しておくと安心です。子供がいる場合など、人数分用意しておきましょう。

眼鏡を使用している方は、就寝中に眼鏡が破損する場合もあるため、ケースに入れるようにしたり、避難グッズに予備を入れておくと安心です。

必要なものは個人によって違いがありますので、じっくり考えられるうちに何が必要になるか考え、備えておきましょう。

日頃から自分が寝る場所の近くに避難グッズを備えておき、いざという時に場所がすぐに分かるようにしておくことが必要です。

夜の地震に備えを「地震がきたら」

普段から地震がきたら、どう行動するべきかを、自分でシュミレーションしておくことが、とっさの避難行動につながると言われています。

シュミレーションで考えておくべきタイミングは、以下3つです。

・地震直後

・揺れがおさまってから

・状況確認後

まず、地震直後は、布団や枕で頭を覆い、頭を守るようにしましょう。

揺れがおさまったら、懐中電灯をつけて、周囲の状況を確認します。

その後、建物が大丈夫なら家にとどまり、倒れたり危険な状態であれば外に避難する必要があります。避難の前には、火災を防ぐため火の元を確認し、ブレーカーを落としましょう。

避難時には、ヘルメットや帽子をかぶり、リュックを背負うなど、いざ危険が迫った時にすぐ動けるように、両手を空けるようにしてください。

1人での避難は何かあった時に危険です。避難中にまた大きな地震がくるかもしれません。1人暮らしの方も、隣近所で声をかけあって、必ず複数人で避難するようにしましょう。

甚大な被害が発生した熊本地震から6年。

自分の家で地震が発生したらどうするべきか、普段からシュミレーションしておくことが大切です。自分や大切な人の命を守るために、夜に大地震が発生したらどうするべきか、考える機会にしましょう。

参考資料:内閣府 防災情報のページ