冬のアウトドアは、暑さや虫に悩まされる心配が少なく、快適に過ごせるところが大きな魅力です。ただ、自然豊かなスポットは街に比べて冷え込みやすいので、冬のアウトドアを楽しむときは服装選びのコツをしっかり押さえておく必要があります。

今回は、冬のアウトドアを楽しむためのコーディネートのポイントや、重宝するファッションアイテムをご紹介します。

冬のアウトドアコーデ3つの基本

冬のアウトドアに着ていく服をコーディネートする際に知っておきたい基本のポイントを3つご紹介します。

■1.レイヤードスタイルにまとめる

冬のアウトドアに出かけるときは、アウター、トップス、インナーを重ねるレイヤードスタイルが基本です。アウターは特に保温性の高いものを選ぶ必要がありますが、体を動かすと汗をかいてしまうことがありますので、必要に応じて体温調節できるよう、簡単に脱ぎ着できるデザインのものを選ぶのがおすすめです。

一方、アウターの下に着るトップス(ミドルレイヤー)は、伸縮性が高く、動きの邪魔にならないものを選ぶのがポイントです。フリースやライトダウンなら、軽量で動きも制限されにくく、ごわつきや着ぶくれ防止になります。

一番下に着るインナー(ベースレイヤー)は、汗をかいたときのことを考慮し、吸湿速乾性に長けたものを選ぶのがベストです。具体的には、ウール素材や機能性素材などを使用したものを選ぶと、汗をかいてもさらっとした着心地をキープすることができます。

■2.ボトムスは動きやすさと保温性を両立したものを選ぶ

アウトドアレジャーでは、歩く・しゃがむ・登るなど、膝を曲げ伸ばしする動きが多くなりやすいので、ボトムスは保温性だけでなく、動きやすさや伸縮性に優れたものを選びましょう。裏起毛タイプのトレッキングパンツなら、膝の曲げ伸ばしも楽チンで、下半身の冷え対策にも有効です。女性なら、裏地がフリースになった巻きスカートに、機能性タイツなどを着用するのも保温性高い組み合わせです。

■3.足元は防水性・防寒性に長けたブーツがおすすめ

アウトドアというと、動きやすいスニーカーをイメージする方も多いと思いますが、冬のキャンプ地やレジャー地は雪が積もる可能性があるため、底の浅いスニーカーを履くと内部が濡れてしまう場合があります。積雪がなくても、雨や霜の影響で地面が濡れている場合も多いので、スニーカーよりも防水性・防寒性に長けたブーツを履いていくとよいでしょう。

冬のアウトドアコーデで重宝するアイテム

冬のアウトドアコーデに合わせて活用したいアイテムを3つご紹介します。

■1.帽子

寒空の下で長時間過ごすと、肌が露出している部分が冷え切ってしまいますので、暖かい帽子をかぶりましょう。おすすめは暖かいニット帽か、耳当て付きのフライトキャップです。内部がボア加工になっているものなら、キャップでも頭部の暖かさをキープできます。

■2.手袋

たき火などにあたっているときは素手でも大丈夫ですが、火のそばから離れているときは、やはり手袋が必須です。手袋にはさまざまな形がありますが、アウトドアではミトンタイプよりも、細かな作業がしやすい五本指タイプの手袋を選びましょう。

■3.ネックウォーマー

首には太い動脈が走っているので、ネックウォーマーを身につければ、全身の冷え対策になります。マフラーでも首元を温めることは可能ですが、たき火の上でかがんだりすると、フリンジが垂れて焦げてしまうおそれがありますので、ネックウォーマーの方が安心です。

【シーン別】冬のアウトドアコーデのポイント

冬に楽しめるアウトドアはいろいろありますので、服装もシーンに合わせてコーディネートするのがポイントです。

ここでは、冬のアウトドアコーデのポイントをシーン別にご紹介します。

■キャンプに行くときの冬のアウトドアコーデ

冬キャンプでは、テントを設営したり、BBQやたき火の準備をしたりといろいろ忙しいので、動きやすいスポーティな格好が最適です。また、BBQやたき火などで火を使う場合は、火の粉が飛んでくる可能性がありますので、燃えにくい難燃素材のアウターを着用しましょう。

キャンプ場に宿泊する場合、朝晩はぐっと冷え込むので、フィルパワー(羽毛の密度)が高いダウンジャケットやダウンベストを着込むと暖かく過ごせます。

■釣りに行くときの冬のアウトドアコーデ

冬の風物詩といわれるワカサギ釣りなどを楽しむときは、濡れても平気なように耐水性の高いアウターやボトムスを選びましょう。手袋や靴も防水性・撥水性に長けたものを選ぶと、手足の冷えを予防できます。特に靴は安全性を重視して、滑り止め加工が施されたものを履いていくのがポイントです。

■アイススケートに行くときの冬のアウトドアコーデ

最近は屋内だけでなく、屋外に臨時のスケートリンクを設置して楽しめる施設が増えてきました。「街中のリンクだからさほど寒くないだろう」と油断しがちですが、氷の張ったリンクの上は思った以上に寒いので、街歩きと同じ格好で滑ろうとすると体が冷え切ってしまいます。また、スケート中は滑って転んでしまう可能性もありますので、アウター、ボトムスともに撥水性の高いものを選び、お尻や足が濡れないよう配慮しましょう。

冬のアウトドアは、防寒と動きやすさを重視したコーディネートにしよう

冬のアウトドアを快適に楽しみたいのなら、寒さ対策は必須です。アウター、トップス、インナーを重ね着したレイヤードスタイルを基本に、帽子や手袋、ネックウォーマーなどを活用して、体の冷えをしっかり予防しましょう。

一方、ボトムスや靴は保温性だけでなく、動きやすさや撥水性にも配慮してコーディネートするのがポイントです。

「どのくらい防寒していけばいいのかわからない…」とお悩みのときは、天気予報専門メディア「tenki.jp」で掲載している服装指数をチェックしてみましょう。エリアごとに、その日の予想気温に合った最適なコーディネート例が紹介されているので、服装選びの参考になります。服装指数はtenki.jpのサイト上に10日間天気が公開されていますので、アウトドアに出かけるときはぜひご利用ください。