「おかえりモネ」の舞台裏 気象考証の斉田季実治さんインタビュー「天気や防災に興味を持つきっかけに」 〈tenki.jp〉|AERA dot. (アエラドット)

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「おかえりモネ」の舞台裏 気象考証の斉田季実治さんインタビュー「天気や防災に興味を持つきっかけに」

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NHKの連続テレビ小説「おかえりモネ」(総合、月~土曜午前8時ほか)は、清原果耶さん演じるヒロインが気象予報士を目指す物語。ドラマの中では、さまざまな気象情報や現象が紹介されています。

その気象考証を担当し、ご自身もNHK「ニュースウオッチ9」の気象コーナーに出演する気象予報士の斉田季実治さんに、おかえりモネの舞台裏についてお話を伺いました。


気象考証とはなに?

-気象考証を受けたきっかけを教えてください。

最初はNHKで気象予報士をテーマにしたドラマを作りたいので取材させて欲しいということでした。その際に気象予報士の仕事や、なぜ気象キャスターになったのかといった取材を受けまして。その後もう一度取材を受けた時に、気象考証もお願いしたいというお話をいただきました。

取材の内容は脚本の参考にしていただいているので、気象キャスターの朝岡覚(西島秀俊さん)だけでなく、私の気象情報に対する考えや思いを、多く取り入れてくださっているように感じます。

-気象考証とはどんなことをしているのでしょうか?

シーンによっては、台本になる前の段階で、何年の何月くらいに気象現象が起きるとしたらどんなものがあるのかをアドバイスしています。

震災から10年間の気象情報についての時代考証もしています。10年前と現代では気象情報も変わっていますので。

その季節にしか起こり得ないもの、低気圧や黄砂や台風など、物語の季節に合わせて、この時期だったら過去にこのような事例があります、ということも提案しています。


おかえりモネの気象シーンのこだわりとは

-主人公の百音(清原果耶さん)が山で雷雨に遭遇するシーンが印象的でしたね。

このシーンは、ドラマを見てくださった人が同じような状況に遭遇した時に、役に立てばいいなと。どのような対応をしたのかが、なんとなく頭の片隅に残れば役に立つのではと思い、やり取りをしました。

-朝岡キャスターのアドバイスもとても具体的でした。側撃雷(そくげきらい:雷が直撃した近くの人や物に再放電すること)といった専門的な用語もでてきましたが、そのあたりにもこだわられたのでしょうか。

あえて専門的な用語を入れているところもあります。

物語をつくる上で、脚本家さんが実際の状況をイメージされると思うのですが、私もこの現象が起きたら、この時はこのような天気図で、過去のこの事案に似たような状況なのだろうなということをイメージして、そこにコメントを加えたり、アドバイスをさせてもらったりしました。 -天気予報が外れたとき、朝岡キャスターは後で検証されていましたね。

私は朝起きるとすぐにベランダに出て、前日の予報のイメージが正しかったかどうかを確認します。予報は必ずしも当たるものではなくて、その後の外れた時に検証するのが大事だということが物語の中でも描かれています。

こうしたシーンを通じて、より気象予報士や気象キャスターの実際の仕事が垣間見えたらいいなと思いました。

-朝岡キャスターが「全国の天気で2分30秒は短すぎるー!」と叫ぶシーンがありますが、斉田さんも同じ気持ちですか?

気象予報士としての気持ちが盛り込まれているところだと思います。

今担当しているニュースウオッチ9はもう少し長いのですが、全国の天気は2分30秒くらいの枠が多くて、そのような番組を担当している時は短いなぁと思っていました。

全国の天気は、やはり伝えることが沢山あって、その中から優先順位をつけて、重要な方からお伝えしています。あとは生放送なので急に短くなったりすることもあります。

マスメディアで伝えられることは限られているので、皆さんに天気や、気象・防災に興味を持ってもらうことがすごく大事だと思っています。おかえりモネを見ていただいて、気象や防災に興味を持ったり、空を見上げたりすることが多くの人の習慣になれば、より情報が活かされると思います。

-おかえりモネの中でお気に入りのセリフはありますか?

「永浦さんは海で育って海のことを知っている人ですし、山のことも知ろうとしている。なら、空のことも知るべきです。」というセリフですね。私もそうだったので。父が林野庁に勤めていて、大学では水産学部で学びました。

自然に興味をもつきっかけになるドラマだと思います。参考書を使った勉強の話もありますが、彩雲を探して空を見上げるのも、気象の勉強の一つだと思っています。

楽しみながら、皆さんに気象に興味を持ってもらえたら良いなと思いますね。


ドラマで一躍話題に!「彩雲」の見つけ方

-おかえりモネといえば彩雲が印象的ですが、斉田さんのお気に入りの雲はなんですか?

最近はやっぱり彩雲ですね。おかえりモネが始まってからは、より見るようになりましたし、より見つけるのが上手になりました。

-彩雲を見つけるコツはありますか?

基本的には、太陽のすぐそばでできる現象なので、太陽を直視しないよう建物や電柱で隠して、近くの雲を見ることです。雲の種類としては、積雲や高積雲、巻積雲とよばれる、モコモコした雲ですね。

そういった雲が出ていると、すぐに見られますよ。-斉田さんアドバイスの通りに写真を撮影してみると…彩雲が撮れました!

※太陽の光を直接見ると大変危険です。見つける際は、必ず手や指、または周りの建物や標識などで上手に太陽を隠しながら観察しましょう。


現在開催中の「おかえりモネ展」、その見どころは?

現在、「NHKプラスクロスSHIBUYA」では、ドラマの魅力を体感することができる「おかえりモネ」展が開催されています。

-ぜひ「おかえりモネ」展の見どころを教えてください!

私は組手什(くでじゅう)が気になっています。実際に欲しいし、何が作れるか考えたくなりますね。

百音が子供の頃に妹の未知と植樹祭に行くシーンがあるのですが、私も実際に行っていたので。そういうところに行くと、木で作られたものが売っていたりするのですが、この展示も、自然なものに触れるきっかけになればと思います。

私も登米に行ってみたいですね。◆連続テレビ小説「おかえりモネ」展

2021年6月1日(火)~6月30日(水)(予定)

10:00~19:30(最終入場19:00)

渋谷スクランブルスクエア14F「NHKプラスクロスSHIBUYA」

https://www.nhk.or.jp/plusx/event/okaerimone/斉田さんインタビュー第二弾は6月30日(水)配信予定です。お楽しみに!


斉田季実治さんプロフィール

◆斉田季実治(さいた きみはる)

1975年、東京都生まれ。北海道大学在学中に気象予報士資格を取得。報道記者を経て、2006年からNHKの気象キャスターに。現在はNHKニュースウオッチ9に出演。

著書に「新・いのちを守る気象情報」(NHK出版新書)など。[取材・文/齊藤愛子(日本気象協会 気象予報士)]


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