日常生活の中で、たまに「あれ、これってどう読むんだっけ?」という漢字に出くわします。プライベートの時ならさして問題ないですが、ビジネスシーンで読めないと赤っ恥をかくことも…。常識ある大人として後輩たちから尊敬されるためにも、今回はこれだけは知っておきたい「読めそうで読めない名詞の漢字」をまとめました。

湯湯婆

読み:ゆたんぽ

意味:寝床などに入れて足や体を温める道具。中に湯を入れて使用する

一見、某有名アニメ映画の登場人物名に見えますが、そうではありません。底冷えする冬場に重宝する“ゆたんぽ”です。なお、寝具や暖房設備の性能向上によって、最近ではゆたんぽを知らない若者も多いとか。

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美人局

読み:つつもたせ

意味:夫や彼氏としめし合わせた女が他の男と通じ、それを言い掛かりとして金銭などを巻き上げる行為

「びじんきょく」と読んでしまいがちな有名難読漢字。こんな美人が自分と仲良くしてくれるなんて最高にハッピー!と思っていたら落とし穴が…。こんな被害には出くわしたくないものです。

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甘蕉

読み:バナナ

意味:老若男女に愛される南国の黄色い果物

“蕉”という字はバショウ科の多年草を表す漢字です。東南アジア原産のバナナもバショウ科なので“甘い蕉”と書き表すバナナはピッタリの当て字ですね。

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鳩尾

読み:みぞおち

意味:人の腹の上方中央にある窪んだ部位

みぞおちに衝撃が加わると激痛に襲われますよね。サッカーやバスケットボールなど球技をやっていた人なら誰しもが経験する痛みです。みぞおちの近くにあるツボが鳩のしっぽのような形をしていることから“鳩尾”と書くようになったんだとか。

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御御御付

読み:おみおつけ

意味:味噌汁

日本人が日ごろからよく飲んでいるお味噌汁ですが、なぜこんな漢字が生まれたのでしょうか。語源は室町時代の女房言葉と言われています。味噌汁とはご飯に“お付けする”食べ物であることから「御付」と書き、それをさらに丁寧な表現である“おみ(御御)”を足して「御御御付」となった説が有力だそう。

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饂飩

読み:うどん

意味:小麦粉に少量の塩水を加え、こねて麺状にした食べ物

日本人が大好きな説明不要の「うどん」。しょっちゅう食べているはずなのに漢字は見たことないという方も多いのでは?ちなみに全国的に知られているブランドうどんは「稲庭うどん」「水沢うどん」「讃岐うどん」「五島うどん」「氷見うどん」などがあります。

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手水

読み:ちょうず(てみず)

意味:神社や寺院の入口付近にある参拝前に手を清める水

「てみず」と読んでも間違いではありませんが、「ちょうず」と読めた方がかっこいいですよね。ちなみに「手水」は便所の異称としても用いられます。

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地車

読み:だんじり(だんぢり)

意味:神社の祭礼で用いられる屋台や山車の一種

有名な「岸和田だんじり祭」などの奇祭によって荒々しいイメージがある「だんじり」。漢字で書くと“地”の“車”と書くのはあまり知られていないかもしれませんね。なお、「だんじり(だんぢり)」の呼称は主に関西方面で使われる傾向があります。

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薬缶

読み:やかん

意味:湯を沸かす道具

湯を沸かす道具なのになぜ“薬”の缶と書くのでしょうか。そもそもの語源は薬を煮出すのに用いられた道具「薬鑵(ヤククワン)」から来ています。薬缶は「ヤククワン」→「ヤクヮン」→「ヤカン」と音が変化した後の当て字だそう。

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束子

読み:たわし

意味:鍋や食器などを洗う際に使用する道具

最近では“タワシ”とカタカナで書かれることが多いですが、一定の年齢以上の人なら漢字でもスッと読めると思います。

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吃逆

読み:しゃっくり

意味:横隔膜が痙攣して空気の吸気が阻止される現象

誰しもが経験するであろう「しゃっくり」。食べすぎたり飲みすぎたりすると出てきますよね。語源は平安時代の医学書に書かれていた「噦噎(さくり)」が変化したものだと言われています。ちなみに医学用語では「吃逆」と書いて「きつぎゃく」と読むのだそう。

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捏造

読み:でつぞう(ねつぞう)

意味:本当はない事をあるかのように偽って作り上げること

現代人のほとんどは慣用的に「ねつぞう」と読んでいますが、本来の読み方は「でつぞう」です。同様に「貼付」を「てんぷ」と読むのも慣用読みで、本来は「ちょうふ」と読みます。

読めそうで意外と読めない漢字の名詞編、いかがでしたでしょうか。喉まで出かかっているのにどうしても読めない!という字もあったのではないでしょうか。また、これとは逆に漢字で書けなくなっている言葉も多々あると思いますので、別の機会に「書けそうで書けない漢字編」をお送りしたいと思います。

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