お出かけするときは日焼け止めに日傘に帽子と、ばっちり紫外線対策しているけれど、室内では特に対策していない…という方は多いでしょう。室内は屋根や壁、窓に覆われているので大丈夫だろうと思われがちですが、実は屋内にいても、紫外線の影響はゼロではありません。微量でも紫外線を浴び続けると、肌へのダメージが蓄積されてしまいますので、しっかりUV対策することが大切です。

このページでは、室内における紫外線のリスクや、紫外線対策に役立つスキンケア、室内への紫外線侵入を防ぐポイントについて解説します。

室内にいても紫外線対策が必須な理由

室内は屋根や壁に守られているので、一見すると紫外線の影響は受けないように思われます。しかし、窓から入り込む陽光には紫外線が含まれているため、室内にいても知らないうちに紫外線を浴びている可能性があります。地上に降り注ぐ紫外線には、全紫外線量の約9割を占める「UV-A」と、約1割を占める「UV-B」の2種類がありますが、このうちUV-Aは波長が長いため、ガラスやカーテンもある程度通過することができます。もちろん、屋外で直射日光を浴びるよりは影響が軽減されますが、室内にいるからといって紫外線対策を怠ると、肌の老化を促す原因となるので要注意です。

室内での紫外線対策で行うべきスキンケア

室内で浴びる紫外線を最小限に留めるため、ぜひ毎日のスキンケアに日焼け止めを活用しましょう。

衣類で覆うことができない顔や手には、日焼け止めを使った紫外線対策が効果的です。日焼け止めには、紫外線吸収剤または紫外線散乱剤が配合されていますが、前者はまれにアレルギー反応を引き起こすことがありますので、肌が弱い方は紫外線散乱剤入りの日焼け止めを使用しましょう。

なお、日焼け止めを使ったスキンケアでは、以下2つのことに注意してください。

■1. 日焼け止めはSPFとPAの表示をよく見て選ぶ

日焼け止めにはSPF(Sun Protection Factor)と、PA(Protection grade of UV-A)の2つが表示されていますが、前者はUV-Bを防ぐ指標を、後者はUV-Aを防ぐ指標をそれぞれ示しています。SPFは数値が大きいほど、PAは+の数が多いほど紫外線を防ぐ効果が高くなりますが、そのぶん肌にかかる負担もやや大きくなります。室内にいる場合、屋外で過ごすより紫外線の影響は少ないので、SPFは15程度、PAは++程度でも十分でしょう。

■2. 日焼け止めは2〜3時間おきの塗り直しが大切

日焼け止めは皮膚の上にのっている状態でなければ、十分な効果が得られません。日焼け止めを塗ったあとに手やタオルなどでこすったり汗をかいたりすれば、日焼け止めは落ち、効果は薄れてしまいます。その都度重ね塗りをするか、2~3時間おきにこまめに塗り直すことが大切です。

なお、2層タイプの日焼け止めを使用する際は、よく振ってから塗るようにしましょう。

室内への紫外線侵入を防ぐ3つのポイント

紫外線対策を徹底するには、スキンケアを続けるだけでなく、室内への紫外線侵入を防ぐことも大切です。ここでは、室内への紫外線侵入を防ぐために実践したい3つのポイントをご紹介します。

■1.UVカット率の高いレースカーテンをつける

カーテンをしたり、ブラインドを下ろしたりすれば窓からの陽光を遮断することができますが、そのぶん室内が暗くなってしまうため、日常生活に支障を来すおそれがあります。同じカーテンでも、UVカット率の高い(80~90%)レースカーテンなら、明るさを確保しつつ、紫外線だけを上手にカットすることができます。

■2.窓にUVカットフィルムを貼る

UVカットフィルムとは、窓ガラスに直接貼り付けることで紫外線をカットできるフィルムのことです。フィルムそのものは透明なので、窓ガラスに貼り付けても部屋の明るさを損なわずに済みます。なお、UVカットフィルムの中には、貼り直し不可のものと、貼り直し可能なものの2タイプがあります。

■3.窓をUVカットガラスに変更する

UVカット効果のある窓ガラスに変更すれば、カーテンやフィルムを貼り付けたりしなくても、紫外線の侵入を防ぐことができます。他の紫外線対策アイテムに比べるとかなりコストが高くなってしまうところがネックですが、一度取り付けてしまえば耐久性は高いので、UVカット効果を長持ちさせたい方におすすめです。

室内でも紫外線対策はしっかり行おう

紫外線は窓を通過して室内に侵入してきますので、屋内にいてもUV対策をしっかり行う必要があります。室内では日焼け止めをこまめに塗りつつ、窓にはUVカット効果のあるカーテンやフィルム、ガラスなどをつけて、紫外線の侵入を防ぎましょう。

天気予報専門メディア「tenki.jp」では、エリア別に紫外線の強さをランクで表す「紫外線指数」をWebサイト上で公開しています。「やや強い」レベルからは紫外線対策が必要ですので、暖かくなってきたらこまめに紫外線指数をチェックし、紫外線の強さに応じて適切な対策を始めましょう。