1月6日は語呂合わせで「いろ(16)」ということで、カラーの普及活動を行っているビジネスカラー検定協会が「カラーの日」に認定しています。色にはそれぞれ個性があり、見ているだけで元気になる色もあれば、気持ちが落ち着く色もあります。

カラーの日は、そんな「色」を通じて、世界中の人たちに元気に活躍してもらうことを目的としています。そこで今回は2021年が始まったばかりということで、「今年の色」をテーマに、誰かに話したくなる豆知識をご紹介します。

1月6日はカラーの日です
1月6日はカラーの日です

トレンドカラーは2年前に決まっている

ファッションに詳しい人なら「トレンドカラー」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。ただ、トレンドカラーのことを流行色のことだと思っている人もいるようですが、トレンドカラーは必ずしも流行っている色とはかぎりません。

実はこのトレンドカラー、実際のシーズンとなる約2年前に専門家によって決められています。例えば2020年秋冬のトレンドカラーは、2018年に確定しているということになります。このトレンドカラーを選定しているのが、JAFCA(日本流行色協会)です。

ただしJAFCAも何もないところからトレンドカラーを決めているのではなく、国際間で流行色を選定する機関であるインターカラーの情報をもとに、国内の専門家が集まって、日本におけるトレンドカラーを選定しています。

そんなにも早く決めているのは、ファッションアイテムのデザインにかかる時間などを考慮しているためです。私たちがショップで手にしているアイテムは、想像以上に長い期間を経て作り込まれているわけです。

【参考】

JAFCA|カラートレンド

トレンドカラーはあらかじめ決められている
トレンドカラーはあらかじめ決められている

2021年の色は「ゼロホワイト」

2021年のトレンドカラーをご紹介したいところですが、残念ながらシーズン前のカラートレンドはJAFCAの会員でないとわかりません。ただしJAFCAはカラートレンドとは別に、今年と来年のムードを象徴する色、「今年の色(2020年)、来年の色(2021年)」を発表しています。

2020年の色は一般投票によって、コロナ禍による不安な気持ちを象徴する「グレー」が選ばれました。そして2021年を象徴する色としては、コロナ禍からの新しいスタートという意味も込めて「白」が選ばれています。

白は何色にでも染まる色であり、未来への希望を感じさせてくれる色でもあります。最近ではアイドルグループ欅坂46から改名した櫻坂46がグループカラーに「何色にでも染まる白」を選び、話題になりました。このように、「はじまり」を意味する白色にJAFCAは「ゼロホワイト」と名付けました。

白は清潔さを表す色であり、新型コロナウイルスに対する清潔さ、人間関係における清潔さを示すためのゼロホワイトでもあります。トレンドカラーではありませんが、多くのメーカーがJAFCAに加入していますので、ゼロホワイトもひとつのトレンドになるかもしれません。

JAFCA|2021年の色

何色にでも染まるゼロホワイトが今年の色
何色にでも染まるゼロホワイトが今年の色

ゼロホワイトに自分の好みの色を組み合わせよう

流行に敏感な人にとって、トレンドカラーを知っておくことはファッションアイテムやインテリアなどを選ぶ上でとても大切なことですが、残念ながらトレンドカラーはシーズンを過ぎると過去の色になってしまいます。そうなると流行遅れの色となり、出番が減ってしまいがちですよね。

これはサステナビリティの考え方からしても、あまり賢い買い物とは言えません。そういう意味でも定番の色でもあるゼロホワイトは、ファッションアイテムでもインテリアでも長く使える魅力的なカラーになります。

そこで、2021年はゼロホワイトをベースとして、自分の好きな色を組み合わせてみてはいかがでしょうか。何色にでも染まる白は、どんな色とも相性がいいので、組み合わせで失敗しにくいというメリットがあります。そのうえ「ここから始める」という意思表明もできるわけです。

トレンドカラーや今年の色にこだわる必要はありませんが、知っているとファッションアイテム選びが楽しくなります。いつも同じ色の服ばかり買ってしまうという人も、2021年はほんの少しだけ「ゼロホワイト」を意識して生活してみませんか。

「ここから始める」という意志を持って白い服を着よう
「ここから始める」という意志を持って白い服を着よう