令和2年もひと月と少し、残りの日々を数えるようになりました。今年は年が明けてすぐに新型コロナウィルス感染症が広がり、待ったなしで毎日のあたりまえな生活が滞りました。当然と思って過ごしてきた日常がいかに貴重なことだったかを世界中の人々が知りました。この感染症を乗り越えていくための生活のありかたが、専門家の意見を参考に日々テレビや新聞、ネットとさまざまな媒体を通じて伝えられていますが、このところの感染者増加もあり不安を払拭するにはいたっていません。このような中だからこそ、迎える新しい年を明るくしていく工夫を、私たちにできることから考えていきたいですね。

それぞれが自分を護る時、ひとりぼっちの不安がよぎってもやっぱり支え合っている!

人が集まることが感染の広がりの一番の原因になることからステイホームが提唱され、ネットを使ってのテレワークが急激に実践されました。それまで何でも気軽に訊いたり喋ることで解決していた状態がいきなり遮断されてしまい、ひとり不安に襲われることもあったのではないでしょうか。いつも傍にいてくれた人がどんなにありがたい存在だったかに気づきました。逆に、私がいなくてこんな時あの人は大丈夫かな、と心配になったりもしました。また、ネットを通じてお互いの顔を画面上で確かめ合えたことがどんなに嬉しかったか、改めて常に身近にいてくれる人の大切さを知るチャンスともなりました。これって、こんな時だからこそわかったちょっといいことに数えませんか?

どんな人も誰かに支えられ、誰かを支えていなければ生きていられないんです。私ってこんなにちっぽけだけれど、この世の中でちゃんと大切な役割があるんだとわかることは嬉しいですね。

笑顔を向けよう! マスクをしていて見えなくても心を感じます

枯葉がサワサワと降りしきり風に散らされて毎日掃除に忙しくありませんか? 朝ちょっと面倒だな、と思いながら枯葉を集めていると駅へ向かう人が近づいてくるのがなんとなくわかりました。でも知らない人でしたので挨拶はいいかしら、と思っていたら「おはようございます」と声をかけられました。あわてて「おはようございます」と顔を上げると、そこにはマスクの上からでもわかる微笑みがありました。知らない人だから、と無視してしまっていた自分をとても恥ずかしく思ったのと同時に、笑顔に接したときとても明るい気持ちになれたのです。

みんながマスクをしていることがあたりまえになりました。はじめは半分隠れた顔に誰だかわからなかったり、表情が読みとれず違和感がありましたが、いまではマスクを着けていてもちゃんと表情はあるんだな、ということがわかるようになりました。マスクを着けているからこそ出会った人には笑顔を向けていきませんか、きっと先を明るくみられるようになる気がするのです。

希望を持ちましょう! 先人たちだって多くの困難を乗り越えてきたんですもの

仕事や勉学のこと、お金や健康のこと、家庭や人間関係と不安を抱えての年越しを余儀なくされる方もいらっしゃると思います。行政から出される給付金だけでは今の生活を乗り越えるのが難しい方も多いかもしれません。そのような中で新しい技術を用いて急ピッチで進められているワクチンや薬品の開発成果が伝えられることは大きな希望です。未曾有の困難を乗り越えようと社会はいっせいに立ち上がっているのを感じます。それは困難を克服することで未来を切り開いてきた今までの歴史を、今の私たちがくり返し歩んでいるということに他なりません。

ささやかな日々の生活の中に小さな喜びや楽しみを発見できたとき、生きている幸せを感じられるって、実はみんながもう知っていることではありませんか? 希望を持って先を明るく見れば、確かに今辛く苦しいことに直面していても、明日の一歩を元気よく踏み出せる、そう信じていけば今年を乗り越えて新しい年を迎えられるに違いありません。共に新しい未来を切り開いていこうではありませんか。