10月19日はTOEICの日です。TOEICは世界約160カ国で開催されている、英語でのコミュニケーション能力を測定する試験。トーイック(1019)の語呂合わせから、TOEIC試験を全国で実施している一般財団法人・国際ビジネスコミュニケーション協会が制定しました。

コロナ禍で海外に行くことも外国人と会話をする機会も減ってしまいましたが、おうち時間が増えているので、今年のTOEICの日は英語学習を始めるのにぴったりのタイミングです。とはいえ英語学習は三日坊主になりやすい…。そこでTOEICの日に合わせて、英語学習を習慣化する方法をご紹介します。

10月19日はTOEICの日、勉学の秋ですし英語学習を始めてみませんか?
10月19日はTOEICの日、勉学の秋ですし英語学習を始めてみませんか?

TOEICでの高得点を目的にしないこと

会社によってはTOEICである程度の点数を取らないと昇進できなかったり、高得点を取得していると手当が付いたりします。このため、TOEICで高得点を取ることが目的になっている人もいるようですが、これでは手段が目的に変わってしまっています。

TOEICは英語でのコミュニケーション能力を測定するのが目的で、自分のスキルを把握するためのものです。このため、1年に1回もしくは2回くらいのペースで定期的に、英語能力を測定するために使うというのが理想です。

英語学習を始めるときに「TOEICで800点を目指す」という目標を立て、参考書を使って一生懸命TOEICの勉強をする人もいますが、この方法は点数が伸び悩んだときに疲れてしまって、英語学習から離れてしまいます。実際にそういう経験をした人も多いのではないでしょうか。

大事なのは目的です。何のために英語学習をしたいのか、よく考えてください。

・海外旅行で現地の人とコミュニケーションを取りたい

・仕事で外国人とのやり取りが多く、日常会話くらいはできるようになりたい

・海外のアーティストが発信する情報を理解したい

このような感じで、自分なりに英語学習をする目的を明確にしましょう。もちろん目的は途中で変わっても構いません。大事なのは点数を目的にしないことです。

なぜ英語を学びたいのかを明確にしよう
なぜ英語を学びたいのかを明確にしよう

1日10分でもいいので毎日続ける

英語学習で最も大事なのは「毎日続ける」ということです。1日10分でも構いません。通勤時間の最初の10分でもいいですし、朝起きてすぐの10分でも構いません。例えば、朝6時に起きるとNHKのラジオで「基礎英語1」が放送されていますので、これを毎日続けるだけでもOKです。

習慣化するときのコツは「生活リズムに取り入れる」ということです。食事をしたら歯を磨くといったように習慣化ができていれば、モチベーションに頼ることなく、あたり前のように毎日勉強できます。

・朝起きてすぐ

・電車に乗ったとき

・昼ごはんのあと

・入浴中

このようなタイミングに英語学習をすることで、自然と習慣化できるようになります。ポイントは学習時間を固定することです。昨日は起きてすぐ、今日は電車の中でといった感じでは、習慣化できません。学習時間を固定して、決めたタイミングに勉強しましょう。

ちなみに夜寝る前も勉強には向いているのですが、疲れている日やお酒を飲んで帰った日には勉強するのは難しいので、習慣化には使えません。寝る前の時間は「もう少し勉強したい」ときの時間として使いましょう。

大事なのは継続することなので1日10分でも続けましょう
大事なのは継続することなので1日10分でも続けましょう

楽しみながら勉強するのが継続できるコツ

英語学習のコツはいろいろあり、すべてお伝えしようとすると分厚い参考書が1冊出来上がってしまいますので、ここでは習慣化と合わせてもうひとつ重要なポイントをお伝えします。それは「楽しむ」ことです。

例えばリーディングスキルを上げるために、英語のサイトを読むという方法がありますが、野球が好きな人が見るサイトとして、ニューヨーク・タイムズとメジャーリーグベースボールのサイトのどちらが適しているでしょう。

ニューヨーク・タイムズは英語学習に適したサイトとして紹介されることが多いのですが、読んでいてもなかなか楽しい気分にはなりません。ところがMLBのサイトなら、動画も配信されていて、日本人選手がピックアップされることもあり、野球好きなら興味を持って勉強できます。

このように、自分の興味の対象になっているものが英語学習の入口として最適です。中国で日本語を話す若者から、日本の漫画やアニメがきっかけだったという話を聞いたことがあります。このことからも、「好き」がいかに語学学習に役立つのかわかります。

また、動画配信サービスのHuluやNetflixでは、海外ドラマや海外映画には英語字幕を付けることができ、これを活用すると楽しみながらリスニング力を高められます。まず日本語字幕で見て内容を把握してから、英語字幕で見てもいいですし、最初から英語字幕で見ても構いません。

大事なのは見ていて面白いと思えているかどうかということ。ネイティブの会話スピードなので、最初は理解できなくても問題ありません。日本語字幕と英語字幕で何度も繰り返して見ているうちに、自然とスピードについていけるようになります。

このように、楽しみながら英語に触れる機会を増やしていき、もっと理解したいという欲が出てきたら、単語や文法を勉強してみましょう。単語や文法の勉強から始める人が多いのですが、楽しくないと続きません。

ある程度英語が分かるようになったら、いよいよTOEICの出番です。自分の今の実力がどれくらいなのか、腕試しのつもりで試験を受けてみましょう。自分の現在地を確認するだけですので、緊張する必要はありません。リラックスして楽しみながら受験しましょう。

「好きこそものの上手なれ」楽しみながら学びましょう
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