みなさん、「水引(ミズヒキ)」をご存知ですか?お祝いなどに使われる熨斗(ノシ)袋や、お正月の箸袋などに結ばれている『飾り』といえば、分かる方もいるかもしれませんね。

今回は、その「水引」を取り上げてみました。ゆっくり集中して手を動かすことで、心もいつしか無心に、穏やかに。紐が結べるような年齢から、お年寄りまで、楽しむことができます。初めての方も、ぜひ、挑戦してみてくださいね。

あらためて、水引とは

みず‐ひき〔みづ‐〕【水引】

細い"こより”にのりをひいて乾かし固めたもの。進物用の包み紙などを結ぶのに用いる。ふつう数本を合わせて、中央から色を染め分ける。吉事の場合は紅と白、金と銀、金と赤など、凶事の場合は黒と白、藍と白などとする。

※引用 goo辞書 国語辞典より

古く日本では、水を引いた後はきれいになることから、 水引には『物事を浄化し、清め、邪気を払う力がある 』と信じられて、慶事や弔事などの両方で使われてきました。

今では、その結び目が和のテイストで可愛らしいことなどから、アクセサリーなどに用いられたりもしています。日本らしいお土産として外国の方にも人気があるようです。

ちょっとお勉強。水引の結び、その意味とは

●水引に使用するこよりの本数

基本は1、3、5…など奇数が一般的です。「偶数を陰数、奇数を陽数」と考える古代中国の陰陽思想から来ているという説もあるようです。ご祝儀などで紙幣を包む際に、「割り切れる」数を避けるということと同じように考えられています。

☆結びの種類 1.蝶結び・花結び

もっとも目にする機会が多いのが、この結び方です。リボン結びや蝶々結びの形です。結び目を何度でも簡単に結び直せることから、「繰り返しても喜びの多いお祝い・お礼」に用いられます。

→お中元やお歳暮、出産祝い、お年玉、入学祝いなど

☆結びの種類 2.結び切り

蝶結びが逆さまになったリボンのような結び方で、固結びされています。なかなか解けないことから、「離れない」「繰り返さないでほしい」という願いを込めて使用されることが多いようです。慶事だけでなく弔事にも使用されますが、使っている色が変わります。

結婚式のご祝儀や内祝い、傷病のお見舞い、災害見舞い、お通夜やお葬式など

☆結びの種類 3.あわじ結び

結び切りの一種で、結び目が複雑なデザインになっています。結び切りと同様に、「繰り返して欲しくない」場面で使用されます。見た目が華やかなので結婚式のご祝儀でよく使用されます。

→結婚式のご祝儀など

☆結びの種類 4.梅結び

その名の通り、梅の花の形をモチーフにした、5枚の花びらがコロンとして愛らしい形の結び方です。簡単に解けにくいので「固く結ばれますように」との願いを込めて使用されることが多いようです。また、梅は縁起物のひとつ。「松」や「竹」とともに、長寿と幸福を表します。

→結婚式の引き出物や還暦祝いなど

やってみよう<準備>

必要なものはさほど多くありません。ほとんどホームセンターや100円ショップ、手芸用品店で手に入れることができます。メインの材料である水引の素材も、今どきは通信販売のお店も多いので活用してみてはいかがでしょうか。

●道具について

☆ハサミ

水引を切る際に使用します。

☆やっとこ・ラジオペンチ

ものを掴むのに適した工具です。

やっとこは、先端部にギザギザの溝がなく、水引等を掴んでも傷つけません。一方、ラジオペンチは切る、掴む、曲げるなど、水引を作る工程で必要になります。あれば、どちらも準備しておきましょう。

☆フローラテープ

水引の束に巻いて、花の茎の様に見せたり、水引を切った後の端の処理に使うことができます。

☆ワイヤー

水引を止めたり、保管する時など、様々な太さのワイヤーがあると便利です。

☆ボンドや両面テープ

結び終わった作品を飾ったりするときに使います。また、端の処理に使うことができます。乾くと透明になるものであれば、目立たずに、また見えている場所の処理や補強にも使うことができます。

やってみよう<あわじ結び>

水引の基本となる「あわじ結び」の結び方を動画で覚えてみましょう。

【YouTube】クラフトタウン あわじ結び

やってみよう<梅結び>

愛らしい形の「梅結び」。ゴムに通して髪飾りとして使ったり、コースターやブローチ、しおりなどアレンジのアイデアがたくさん出てきそうですね。

動画は、平梅結びとして解説しています。湾曲していない造りなので、アレンジしやすいと思います。また、作品の良し悪しに大きく関わる「ワイヤーの止め方」は必見。丁寧に解説されていて、目からウロコのコツとなっていますよ。

【YouTube】株式会社さん・おいけ 平梅の結び方

参考

キナリノ

京都水引 株式会社さん・おいけ

クラフトタウン

願いを込めた水引を、ゆったりとした気持ちで、ぜひ、作ってみてくださいね
願いを込めた水引を、ゆったりとした気持ちで、ぜひ、作ってみてくださいね