今日7月18日は、昭和初期に人気を博した大河内傳次郎さんが亡くなった日です。今から57年前の1962年のことです。令和元年、もうその名を知る人は少なくなっているのではないでしょうか。かく言う筆者も、生前の彼を見たことはありません。しかし彼が亡くなってからウン年後に生まれた筆者世代でも大河内傳次郎さんの名は記憶に残っています。それは、彼の当たり役「丹下左膳シリーズ」で強烈なキャラクターを演じて、後世も彼のものまねなどがテレビで流れていたからではないでしょうか。令和元年を迎え、昭和や平成のカルチャーを振り返る機会が増え、昭和の大人気カルチャー「時代劇」が再び脚光を浴びそうです。

時代劇が、再び注目を集めています
時代劇が、再び注目を集めています

戦前の大スター、大河内傳次郎さん

昭和初期、戦前のスターといえば、イコール時代劇のスターでした。彼の他、坂東妻三郎、嵐寛寿郎、片岡千恵蔵、市川右太衛門、長谷川一夫の6人が、当時「時代劇6大スタア」と呼ばれ、大人気だったそうです。
大河内傳次郎さんの当たり役は、架空の剣士・丹下左膳シリーズ。独特のセリフ回し・スタイルで強烈なキャラクターを演じ大人気に。その後も多くの俳優が丹下左膳を演じましたが、彼の右に出るものはいないと言われているそうです。
今日は、そんな大河内傳次郎さんが64歳で亡くなった日です。亡くなった1962年は世界的に映画の黄金期、また1970年代はテレビ時代劇の黄金期、まだまだ映画界・テレビ界で活躍して欲しかったですね。
令和元年を迎えた今年2019年。再び日本映画界は時代劇に注目が集まっているそう。今年だけで、もう8本ほど公開されているそうです。インターネットが普及しテレビや映画以外の様々なコンテンツが生まれ、いつでもどこでもどんなジャンルの作品も楽しめるようになった令和時代。お茶の間が消え、もう老若男女誰もが熱狂するスターは生まれない時代だと言われています。「時代劇スタア」はもう現れないのでしょうか。ちょっと寂しい気もしますね。「令和スタア」の誕生を期待したいですね。

緑が美しい、大河内山荘庭園

昭和の大スター、別荘のスケールも桁違いです。小倉百人一首で有名な京都・小倉山にある大河内傳次郎さんの別荘・大河内山荘庭園。その広さは広大で、約2万平方メートル。彼は、半生をかけコツコツとこの山荘庭園を作りあげていったそうです。現在は一般公開(有料)され、その美しい庭園やそこに佇む山荘を見学できます。時代劇スタアとして京都の地に並々ならぬ愛着を持っていたであろう彼のこの美しい山荘は、昭和の時代劇ファンの聖地となっているかもしれませんね。筆者は今回初めてその存在を知りました。次に京都に出かける際はぜひ訪れてみたいです。
7月も後半に入り、いよいよ各地続々と梅雨明けしていきますね。梅雨が明けたらいよいよ令和最初の夏本番です。夏の予定で京都を訪れたり、映画観賞の際は「時代劇」に思いを馳せてみませんか。

大河内山荘庭園
大河内山荘庭園