本格的な夏の足音が聞こえてきましたが、薄着になると気になるのは、たるんだお腹や二の腕です。本格的な夏が到来する前に、ダイエットをしてすっきりさせたいものですね。
当たり前のことですが、ダイエットには食事や運動などのバランスのとれた生活習慣が大切ですが、中でも、食事中のビタミンB群やミネラルの不足は、基礎代謝にかかわる重要な要素。特に、ミネラルの一種のマグネシウムは、ダイエットを行ううえで欠かせない栄養素とされています。
そこで今回は、ダイエットや便秘の改善に役立つ、マグネシウムの働きについてご紹介しましょう!

体内で優秀な働きをするマグネシウム

マグネシウムは、カルシウム・リン・カリウム・ナトリウムに次いで、体内に多く存在するミネラルです。
体内にあるマグネシウムのうち、約6割は骨の組織に。残りの4割は、筋肉などの細胞に含まれています。
マグネシウムは、カルシウムのバランスを調節し、筋肉を正常に収縮させるためには欠かせません。ですので、マグネシウムが不足するとイライラや筋肉痛、けいれんなどが起こることも!
またマグネシウムは、生体内の酵素をサポートする補助酵素としての役割も果たしています。マグネシウムを必要とする酵素の種類は約300種類!  このことから、とても重要な役割をしていることがわかりますね。

マグネシウムは、代謝に不可欠な成分でもあります!

マグネシウムは、酵素の働きを助けることで基礎代謝を上げ、効率よくダイエットを手助けしてくれます。
基礎代謝とは、私たちが生命を保持するために消費される必要最低限のエネルギーのこと。
基礎代謝には個人差があり、年齢や性別、体格によっても異なります。一般的に16~18歳前後までは高いのですが、40歳を過ぎたあたりから急激に落ちていきます。
このため、何も意識せずに以前と同じような生活を続けていれば、年齢が上がるにつれてどんどん太りやすくなってしまうことに。逆に、基礎代謝が上がれば、活発に活動していない時でもエネルギーを効果的に消費してくれるので、ダイエットの近道になりますね。

40歳を過ぎたあたりから急激に落ちる基礎代謝
40歳を過ぎたあたりから急激に落ちる基礎代謝

マグネシウムには、便秘にも効果がある?

実は、便秘にも効果がある成分として認知度が高まっているマグネシウム。
それはなぜかというと、マグネシウムが食べ物と一緒に腸を通過する際、腸管からの水分吸収を高めてくれる性質によって便をやわらかくしてくれるから、といわれています。また、食物繊維などと一緒に摂ることで便のカサが増え、腸の蠕動(ぜんどう)運動を助けてくれる効果も!
市販の便秘薬の中には、マグネシウムの中でも酸化マグネシウムを用いた「マグネシウム系便秘薬」があるほど。それだけに、便秘を解消したいあまり多すぎる量を服用すると下痢を引き起こす可能性が高いので、市販の便秘薬やサプリメントの飲みすぎには十分注意しましょう(説明書に書かれた適量を確認してから服用してくださいね)。
参考:スキンケア大学

マグネシウムを多く含む食べ物は何?

つまり、サプリメントはあくまで健康補助的な役割と考え、できるだけ自然のものからマグネシウムを摂るのが一番ということ。
では、どんな食材を摂ればよいのでしょうか。
大豆や納豆などの豆類、アーモンドなどのナッツ類、玄米などの未精製の穀物にマグネシウムは多く含まれています。
また、お酒を多く飲むとマグネシウムがどんどん体外に出ていってしまいますので、ナッツ類などをおつまみなどにして、アルコールを飲むようにするとよいでしょう。
他にも、次のような食品に多く含まれています。
・そば  ・納豆  ・あさり  ・かき
・ほうれんそう  ・干しエビ  ・ひじき
・わかめ  ・玄米  ・油揚げ  ・ごま etc.

なお、マグネシウムはカルシウムと非常に密接な関係を持っていて、カルシウムを多く摂りすぎている人はマグネシウムが不足しがちともいわれています。そのため、サプリメントでカルシウムを補給している人は、マグネシウムも忘れずに摂りましょう。
一般的に、摂取量の目安はカルシウム2に対し、マグネシウム1がよいバランスとされています。サプリメントも大切ですが、体に必要な栄養素は、やはり食材から! 身近な食材を食べながらダイエットや便秘解消に役立て、すっきり夏を迎えてくださいね。
参考:『栄養を知る事典』日本文芸社