陽射しに映える緑が美しい今の季節。これから夏にかけて、植物がぐんぐんと育っていきますね。
この季節は、夏に向けて「緑のカーテン」をつくり始めるのにも適した時期でもあります。
そこで今回は、夏の暑さにも強く、強すぎる日差しをやわらかくさえぎってくれるゴーヤのグリーン・カーテンの作り方をご紹介しましょう。
少し気が早いように感じるけれど本格的な夏はもうすぐ! 夏の暑さ対策として、早速とりかかってみませんか!

緑のカーテンの効果とは!?

省エネで最も効果的なのは、窓の外で日をさえぎること。窓の内側でいくら日差しをさえぎっても、一度部屋に入ってしまった熱は、そのまま部屋の中にこもってしまいます。
日本では古くから「簾(すだれ)」などを活用して、夏の暑さをしのいできました。「簾(すだれ)」は日差しを避け、風を通すなどの特徴があります。また、すだれの他に「葦簀(よしず)」もありますが、2つの違いわかりますか?
●「簾(すだれ)」→ 簾の材料は、細く割った竹。軒先などにつるして使用するもの
●「葦簀(よしず)」→ 主な材料は「葦(あし)」。屋台や海の家、露天風呂などに使用されることが多い
簾(すだれ)や葦簀(よしず)のように、葉の茂った緑のカーテンも、日差しが持つ熱エネルギーを効果的にカットしてくれる心強い味方となります。夏の生活の工夫として、ぜひ取り入れてみたいですね。

日本の風情薫る「簾(すだれ)」
日本の風情薫る「簾(すだれ)」

ゴーヤを使った緑のカーテンの作り方

緑のカーテンの中でも人気が高いゴーヤは、簡単に育てられて、実を食べる楽しみもついてきます。
初心者は、種からではなく、苗から育てるのが手軽でおすすめ。土は、はじめから肥料が入っているのもを選ぶと、肥料を混ぜる手間なくすぐに植え付けることができます。
ゴーヤは根が広い範囲にはっていくので、プランターで育てる場合には、大きくて、深さのあるプランターを用意することが大切です。横幅が60~100㎝くらいで、深さが30㎝くらい野菜専用のプランターなどがおすすめです。
【植え付け時に準備するもの】
○ゴーヤの苗  ○大きめのプランター
○肥料入りの用土  ○鉢底石  ○ゴーヤの苗

うまくいくと、こんなに立派な実を収穫できるかも!
うまくいくと、こんなに立派な実を収穫できるかも!

ゴーヤの植え付けと基本的な育て方

プランターの底に、鉢底石を敷き詰めて、よくならした後に用土を入れて、苗を植え付けます。
ポイントは以下の通りです。
●ひとつのプランターに2つずつくらい、40~50㎝くらいの間隔をあけて植えましょう。
植え付けができたら、プランターの底から水が出てくるくらい水をたっぷり与えます。
●水やりは1日1回、朝か晩の涼しい時間に行います。
●7~8月の暑い時期は、朝晩2回たっぷりとやりましょう。
●肥料は2週間に1回くらい、液体肥料を薄めて与えます。

しっかりとしたネットを張ろう

ゴーヤのツルが20~30㎝くらいになったら、いよいよネットを用意して絡ませていきます。
まずは、しっかりとネットを張りましょう。ここでは、基本的なネットの張り方を紹介します。
ネットの上部は、建物の梁や手すり、サッシの金具などに固定して吊り下げます。すだれホルダーなどを使って、取り付けてもよいでしょう。
ネットの下のほうは、ブロックなどのおもりなどを使って、風などで飛ばされないよう固定します。また、ネットの上側と下側に園芸用の棒を通して固定すると、ネットがたわまずに便利です。
その他にも、支柱を使った方法など、ネットを張る方法はたくさんあります。ネット張りは、緑のカーテンの成否を分ける重要なポイントのひとつなので、場所にあった方法を工夫してみましょう。ゴーヤのツルがネットに届くようになったら、ツルをネットにくぐらせて誘導します。

ゴーヤのグリーン・カーテン
ゴーヤのグリーン・カーテン

摘心で、立派なカーテンに育てよう

ゴーヤは、摘心をしながら栽培することで、横に広がって行きます。本葉が7~8枚(ゴーヤのツルが高さ1m未満)になったら、親ヅルの先端を2~3㎝切っていきます。そうすると、子ヅルがたくさん出やすくなります。また、子ヅルも摘心すると、ツルがどんどん増えて広がり、立派なカーテンになります。ツルが伸びてきたら、ところどころをひもなどで軽く結んで、ネット全体に絡まるようにしていきましょう。緑のカーテンができあがるころには、ゴーヤの花が咲き始めます。ゴーヤには、雄花と雌花が咲きます。花が咲いたら、実がなるように雄花の花粉を雌花につけて、受粉の手助けをしてあげましょう。
夏を涼しく、そして栄養豊富なゴーヤの実をおいしく!
ゴーヤの緑のカーテンで、この夏の楽しみがひとつ増えそうですね♪

おいしいゴーヤ料理も楽しみですね!
おいしいゴーヤ料理も楽しみですね!