4月も中盤に入りました。新しい環境で、仕事や学びに取り組んでいる人も多いと思います。
最近、さまざまなメディアで取り上げられている「SDGs(エスディージーズ)」という言葉をご存知でしょうか。Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略で、全世界で取り組むべき課題とゴールを示したもの。
今回はSDGsを実現するために、わたしたちができることを考えてみましょう。

国連で採択された、全世界で取り組む共通の課題

2015年9月、国連のサミットで193加盟国の合意のもとに採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」。この文書の中核となるのがSDGs(持続可能な開発目標)です。2030年までの長期的な指針として、環境、経済、社会において「世界を変えるための17の目標」が示されたのです。
SDGsは「17の目標(ゴール)」に対して、それぞれ約10項目の詳細な「169の達成基準(ターゲット)」で構成されています。国際社会が共通で取り組むべき課題とは、どのようなものなのでしょうか。

知っておきたい!2030年に向けての国際社会における行動指針

「持続可能な開発のための2030アジェンダ」前文の冒頭には、「人間、地球及び繁栄のための行動計画である」という宣言があります。
日本でも国をはじめとして、企業や自治体、教育機関などでSDGsに取り組んでいますが、わたしたち一人ひとりの行動指針でもあるのですね。

「世界を変えるための17の目標」
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1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8.働きがいも 経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう
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※世界を変えるための17の目標と169のターゲット詳細(公益財団法人 日本ユニセフ協会)
https://www.unicef.or.jp/sdgs/target.html

わたしたちが、世界を変えるためにできること

環境問題、先進国と途上国の格差、貧困や飢餓、ジェンダーや障害の有無による差別など、世界には多くの課題が存在しています。
SDGsでは、普遍的な目標として「誰も置き去りにしない」と宣言しています。それは、最も開発が遅れている国や場所、社会で大きな困難に直面している人を第一に考えるということを意味します。
2030年に向けて、持続可能な未来のために全世界で取り組むべき課題を知って、社会問題に関心を持つこと。そして、自分に何ができるかを考えて行動すること。生活とSDGsを結び付けて、日々の小さな選択を繰り返すことを大切にしたいですね。

「世界を変えるための17の目標」のなかで、あなたが特に関心がある項目は何ですか。まずは、自分の関心と結び付けて考えてみるのはいかがでしょうか。
例えば、下記の些細に思えるこんな選択もSDGsに繋がります。
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2.飢餓をゼロに
⇒余分な食材は買わない。環境に配慮してつくられた食材を選ぶ。
5.ジェンダー平等を実現しよう
⇒女性だから、男性だから、と決めつけない視点をもつ。
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
⇒コンセントをこまめに抜く。電力会社の発電方法を確認する。
13.気候変動に具体的な対策を
⇒買い物にはエコバッグを持参する。マイボトルを持って外出する。
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連休に海外旅行に行く方は、SDGsの視点でその国の社会や文化を観察してみると、新たな気付きがあるかもしれませんね。もちろん、仕事や学びの場での活動もSDGsを実践する絶好の機会です。

参考サイト
外務省
公益財団法人 日本ユニセフ協会