春まっさかり。多くの学校で新学期が始まっていますね。
進級や進学を機に、そろそろ子ども部屋や勉強机を用意しよう……と 考えているご家庭も多いかもしれません。
新しい環境の中でたんさんのよい友達ができて、少しでも勉強ができる子になってほしい……と、親御さんはあれこれ悩みが尽きない時期ですね。
そこで今回は、子ども部屋をどのように考えて行ったらよいか、ヒントとなる考え方を紹介いたしましょう。

最近の子ども部屋は、サイズダウンの傾向に

ひと昔前までの子ども部屋のイメージは、「6畳くらいのスペースに、子どもの勉強机や寝具、持ち物などがすべて納まっている部屋」でした。けれども最近は、少し傾向が異なっています。
背景にあるのは、子ども部屋を、個室化することによって起こったさまざまな弊害によります。ご存じの通り、子ども部屋を子どもにとって居心地がよすぎる場所にすることで、引きこもりやすくなってしまったり、家族とのコミュニケーション不足に陥るなどの、さまざま問題が出てきてしまったからです。
そこで増えているのは、より開けたイメージの子ども部屋です。
例えば、壁ではなく間仕切りで仕切られた子ども部屋なら、お互いの気配が感じられるほどよい距離感で、家族がつかずはなれず過ごせます。なかには、ガラスで仕切った子ども部屋などの提案も見られるようになってきました。
また、広さに関しても、サイズダウンの傾向が見られます。
限られた床面積の家の中で、子ども部屋は必要最低限に……。その分、リビングなどの家族の共用スペースを充実させたいと考える人が増えてきているのです。

ほどよい距離感で、子どもの成長を見守っていきたいですね
ほどよい距離感で、子どもの成長を見守っていきたいですね

持ち物は、どこに収納したらいい?

子ども部屋のサイズが小さくなるにつれて、子どもの持ち物の収納方法にも変化が見られます。子ども部屋に置くものは、洋服やベッドなどのみ。その他のものは、リビング、洗面所、玄関など、それぞれ使用する場所の近くに収納するという考え方です。
例えば、外から帰った時に、脱ぎっぱなし、置きっぱなしになりがちな上着やかばんは、外出から帰った後の子どもの通り道に、置き場を作ってあげると、子どもが自分で片づけやすくなります。
さらに、下着は洗面所に、リビングで使う本やおもちゃはリビングになどと、出しやすく、片づけやすい場所に収納スペースが設けられないか、工夫してみましょう。
共用スペースに持ち物を収納すれば、親の声かけもしやすく、整理整頓の習慣を身に着けやすくなるというメリットもあります。

せっかくの子ども部屋が、散らかり放題の物置になってしまったら残念!
せっかくの子ども部屋が、散らかり放題の物置になってしまったら残念!

肝心の勉強はどこでしたらいい?

個人差もありますが、子どもが一人で、勉強机に座って学習できるのは、小学高学年か、中学生くらいから。それまでは、リビングやダイニングなどの共用スペースで、親に見守られながら勉強をする子が多いようです。
リビングで勉強するなら、勉強机は必須とは言えません。せっかく購入したのに、物置場所になってしまっているのでは、もったいないですよね。
そんな時には、子どもの持ち物や勉強道具がすっきりと片づけられる本棚などを用意するのはいかがでしょう。リビングで学習する場合は、リビングにそのような収納スペースを設ければ、子どもの持ち物が散乱することも防げます。
勉強机を用意するのは、本人に、「自分の机で落ち着いて勉強したい」という気持ちが芽生えてからでも十分ではないでしょうか。

小さいうちは、親の近くで勉強するこで、安心する子が多いようです
小さいうちは、親の近くで勉強するこで、安心する子が多いようです

変化しつつある子ども部屋。そのあり方は、家族や子育てのあり方に直結しているのかもしれません。
子育ての方針は、家庭によって、千差万別。
今回ご紹介した考え方は、あくまでも一例として、ヒントにしてみてください。子ども部屋の作り方を通じて、どのような子育てを実現したいかを、考えてみる機会にするとよいかもしれませんね。

子どもが使いやすい位置に、収納を用意してあげましょう。
子どもが使いやすい位置に、収納を用意してあげましょう。