十五夜に街中が提灯の光に包まれる、中国の伝統行事「元宵節」

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街中が提灯やランタンの光に包まれる元宵節 (17:00)tenki.jp

街中が提灯やランタンの光に包まれる元宵節 (17:00)tenki.jp
中国には三大節句の「春節」「端午節」「中秋節」をはじめ、古くからの慣習や伝統を受け継ぐ「節日(祝い事をする日)」がいくつかあります。
そのひとつが、来週2月19日(旧暦1月15日)の「元宵節(げんしょうせつ)」です。毎年、元宵節の日はちょうど十五夜にあたり、中国では提灯やランタンを灯す伝統行事が各地で行われます。美しい月明かりのもと、街中が幻想的な光で彩られる元宵節。その由来や風習についてご紹介しましょう。

漢の時代に始まり、盛大な年中行事として全国各地に定着

旧暦の元旦「春節(旧正月)」から数えて15日目の「元宵節」は、日本の小正月(新暦の1月15日)と同様、正月行事を締めくくる節目の日となります。また、元宵節は道教の三元信仰(旧暦1月15日の上元、7月15日の中元、10月15日の下元)と、提灯を掲げて仏を祭る仏教上の習俗が混交したもので、そこから「灯籠節」「上元節」とも呼ばれています。
元宵節を祝う習慣は古く、漢の時代に始まったとされています。その後、中国に仏教が伝わると、元宵節に各寺院で仏具の灯明を灯した法会が開かれるようになり、提灯を灯す風習が民間に広まっていきました。唐の時代になると、元宵節は国をあげての年中行事となり、皇帝の宮殿や街道には大小さまざまな提灯が飾られ、人々はその光景を「星が降るようだ」と称したといいます。以降、元宵節は民間の祭りとしてますます盛んになり、明の時代には春節から元宵節までの15日間、街中で提灯を灯し続けたそうです。

現在も広く受け継がれる、元宵節の伝統行事と食べ物

元宵節に提灯を灯す風習は、現在も広く受け継がれています。この日の夜、中国の家庭では提灯に火を灯し、新年で最初の満月を眺め、提灯に貼られた謎々解きなどをしながら一家団らんのひとときを過ごします。街のあちこちでも華やかな提灯やランタンが灯され、天燈祭や灯籠祭、獅子舞などのさまざまな伝統行事が行われます。
また、元宵節に欠かせないのが「元宵」という温かい白玉団子です。これは小豆餡とゴマ・サンザシなどを米粉で包んで煮たもので、お湯に入った中華スイーツのような食べ物です。元宵節に「元宵」を食べる習慣は春秋時代に始まったといわれ、当時は白い粥(かゆ)状のもので「浮元子(フゥウォンジャ)」と呼ばれていました。
その後、「浮元子」はお湯に浮かんだ甘い団子に変化し、名前も「元宵」や「湯圓・湯団・湯円(タンユエン)」と呼ばれるようになりました。満月のように丸い団子は「団円(一家団らん・家庭円満)」を表わし、幸福を象徴する縁起のよい食べ物とされています。

ドラマチックな春節のフィナーレを日本でも体感!

春節期間の最後を飾る元宵節の行事は、日本のチャイナタウンでも行われます。
2月19日の元宵節当日には、横浜中華街の横濱媽祖廟で「元宵節灯籠祭」(17:30~19:00)が開催され、これをもって春節の祝賀行事も終了に。廟内ではメッセージが書かれた無数の灯籠が幻想的に輝き、人々の願いを天に届ける奉納舞が披露されます。また、春節から元宵節までの15日間、長崎新天地中華街を中心に毎年開催される「長崎ランタンフェスティバル」では、最終日の2月19日に「元宵団子」が無料でふるまわれます(会場・崇福寺/17:30~)。
── 春節行事を締めくくる元宵節が過ぎると、いよいよ本格的な春が近づいてきます。ぜひこの機会に横浜・長崎を訪れて、ロマンチックな光に包まれた春節のフィナーレを体感してみてはいかがですか。
※「横浜中華街・元宵節灯籠祭」と「長崎ランタンフェスティバル」の詳細は、下記の公式サイトでご確認ください。
◆横浜中華街公式サイト
◆長崎市公式観光サイト

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