元号(げんごう)とは、日本や中国など、アジアの一部における紀年法の一種。大化、明治といった暦年の称号であり、一般に年号ともいいます。キリスト降誕祭のクリスマスでもある本日12月25日は、昭和改元の日でもあります。来たる新しい元号への期待も込めながら、その歴史を振り返ってみましょう。

皇居の二重橋
皇居の二重橋

大正15年12月25日の改元

大正15(1926)年12月25日、大正天皇が崩御されました。当時すでに摂政であった皇太子裕仁親王は、同日直ちに践祚(せんそ)。践祚とは、天皇の位につくことをいいます。すぐに改元の詔書が公布され、昭和に即日改元されました。西暦1926年は、12月の24日までが大正15年、25日以降が昭和元年となります。
元号は、中国を中心とするアジアの漢字文化圏に広まった紀年法で、前漢の武帝の時に「建元」と号したのを最古としています。日本での使用は645年、蘇我氏の討滅を機に孝徳天皇が即位し、この年を大化元年と定めたのが最初となります。その後は断続もあり、連続して使用されるのは701年に始まる大宝以後。改元行事も、このころから制度化したと考えられています。

赤坂御用地 街路樹の紅葉
赤坂御用地 街路樹の紅葉

来春は新しい元号に

明治以前は天皇一代の間に天災・事変などで何度も改元することがありましたが、維新以後からは、一世一元となります。戦後も元号が慣習とされる中、伝統的に用いられてきた元号の法律上の位置づけを求める声が高まり昭和54(1979)年、元号法が制定されました。元号について、政令で定めること、皇位の継承があった場合に限り改める一世一元の制度であることが、改めて決められたのです。
昭和から平成に改元されたのは、昭和64(1989)年1月7日。昭和天皇の崩御により憲法と皇室典範に基づき、皇太子明仁親王が皇位を継承し、即位されました。同日午後には新元号の「平成」が発表され、翌1月8日以降は平成元年となりました。
そしてご存知のように、来年の平成31(2019)年4月30日、今上天皇が退位されます。翌5月1日に皇太子殿下が新天皇に即位し、新元号に改元されることが予定されています。新しい時代を示す新元号の発表を、期待を込めて待ちましょう。

皇居一帯
皇居一帯