9月6日は、「黒」の日です、映画で「黒」を楽しみませんか 〈tenki.jp〉|AERA dot. (アエラドット)

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9月6日は、「黒」の日です、映画で「黒」を楽しみませんか

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空に浮かぶ飛行船に爆弾を仕掛けるという発想に観客はハラハラドキドキ

空に浮かぶ飛行船に爆弾を仕掛けるという発想に観客はハラハラドキドキ

黒鳥と白鳥の対比が物語のテーマになっている「ブラック・スワン」

黒鳥と白鳥の対比が物語のテーマになっている「ブラック・スワン」

「ブルー・ベルベット」、「ホワイト・クリスマス」、「グリーン・ディスティニー」「ピンクパンサー」…タイトルに色の名前が入った映画は数多ありますが、やはり、一番多いのは黒、ブラックではないでしょうか。ミステリアスで、どの色にも属さない唯一無二の色、黒。人々を惹きつけ創作意欲をかきたてるのでしょうか。今日は黒の日。奥深い「黒」の映画の世界に入ってみませんか。これから訪れる秋の夜長にぴったりですね。

トマス・ハリス原作、「ブラック・サンデー」

「羊たちの沈黙」(アカデミー賞受賞作品)、「ハンニバル」、「レッド・ドラゴン」…世界中で大ヒットした「ハンニバル・レクター」シリーズの原作者トマス・ハリスの1975年発表の作品を映画化したアクション傑作「ブラック・サンデー」。
ベトナム帰還兵が、復讐の為、飛行船に仕掛けた爆弾を、アメリカンフットボール最大のイベント・スーパーボールで満員の試合会場の上空で爆発させようと企むアクションサスペンス、1977年製作の作品です。実際に満員にしたスタジアムでロケを行った緊迫感あふれる撮影など見所いっぱいの大作です。主演は「ジョーズ」でワイルドなサメ退治人を演じたロバート・ショウ。イスラエルの諜報機関・モサドも絡んだスリリングな物語が展開されます。アクション映画ファンの方ならご存知の方も多いと思いますが、意外と、知る人ぞ知る存在の作品です。
それは、これだけの大作でありながら、当時日本では劇場公開されなかったからかもしれません。実は日本公開直前、上映を阻止する脅迫状が映画会社に届いたことから、公開を断念し、当時、幻の日本劇場未公開作品となってしまったそう。
しかし、近年になり、この作品の価値が掘り起こされ、制作から幾年を経て、劇場でリバイバル公開されたり、TSUTAYAの人気コーナー「発掘良品」に選ばれたり、徐々に人気が広がった珍しいタイプの作品のようです。
もし普通に当時公開され、日本でヒットしていたら、1991年日本公開の「羊たちの沈黙」の宣伝ポスターに、「あのブラック・サンデーのトマス・ハリス原作!」の文字が躍っていたかもしれませんね。
筆者も以前、DVDで観賞しましたが、サスペンスやアクション映画の巨匠ジョン・フランケンハイマー監督ならではの無駄のない骨太な演出が冴える大人のアクション映画でした。もちろん飛行船とスーパーボール試合会場のクライマックスシーンはスリリングで手に汗握り緊迫感たっぷり、最大の見所です。ちなみに撮影監督は、後に「スピード」を監督したヤン・デ・ボンです。隠れた名作と言われる所以がわかったような気がします。

こちらもおすすめ「ブラック」な映画

他にも「ブラック」がタイトルに使われている映画といえば…大スター松田優作の遺作となった1989年公開の「ブラック・レイン」も思い浮かびます。上記でも触れた「ハンニバル」をはじめ、「エイリアン」「ブレード・ランナー」「オデッセイ」他、多くの名作を世に送り出した巨匠リドリー・スコット監督作品です。アメリカ・ニューヨークと日本の大阪を舞台に日本の裏社会を描いた日米合作のクライムサスペンス。松田優作はじめ高倉健、若山富三郎、内田裕也、國村隼、ガッツ石松など日本のスターたちが数多く出演、マイケル・ダグラスやアンディ・ガルシアなどハリウッドの大スターたちと共演しています。松田優作さんに加え、出演している高倉健さん、若山富三郎さん、神山繁さん、安岡力也さん、島木譲二さんが故人となってしまっていることに月日の流れを感じますが、リドリー・スコット監督の作り上げた重厚な世界観は今観ても色褪せていません。
2010年製作、「ブラック・スワン」も印象深い作品です。チャイコフスキー作曲のバレエ作品「白鳥の湖」をモチーフにしたスリラー作品です。監督のダーレン・アロノフスキーが日本アニメのファンということで、随所に日本アニメ作品を参考にしたシーンが盛り込まれている⁉︎、とも話題になりました。プリマドンナ役を演じる為、鬼コーチから大人の女になれと無理難題を命じられる堅物のヒロイン役のナタリー・ポートマンは、実生活でも優等生役からの脱却をはかりたがっていたり、プリマドンナ役をとって代わられるバレエ団の元女王役のウィノナ・ライダーも、実生活では90年代のアイドルスターからゴシップ女優に転落、復活を望んでいたり…主要キャストが、ぴったりはまり役を演じているのも見所の一つです。この迫真の演技でナタリー・ポートマンは見事アカデミー賞主演女優賞を獲得しました。昭和の少女マンガのような女同士のドロドロとした物語を、時にはホラーに、時にはコミカルに描いた魅力的な作品です。ラストシーンも物議を醸し話題を呼びました。
タイトルに「ブラック」と入った様々なジャンルの傑作映画。「ブラック」がタイトルに入った映画は、やはり黒という色の持つ陰や暗さ…犯罪や苦悩など人間の裏面を描いた作品が多いのかもしれません。スカッと痛快!という訳にはいきませんが、じっくり腰を据えて観る…秋の夜長の映画観賞にはぴったりですね。ぜひ秋の入口「黒の日」に、楽しんでみませんか。


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