旬だからこそ、頂き物や家庭菜園、スーパーなどで安く手に入ったりすることもある食材。ついついワンパターンだったり、どう食べようかと困ってしまったことはありませんか?
日本で排出される食品廃棄物はおよそ年間で2800万トン。このうち、食べられるのに捨てられている『食品ロス』は630万トンにものぼります。(この量はなんと、1人1日当たり、お茶碗1杯程度の食品を捨てている計算になります。)
食材を知って、おいしく、最後まで、たくさん食べられるアイディア、ご提案いたします♪

食べられる緑のカーテンで人気のゴーヤ

標準和名は「ツルレイシ」や「苦瓜(にがうり)」と呼びます。沖縄を舞台にしたドラマなどで認知度が高まり、今ではスーパーなどでも「ゴーヤ」、「ゴーヤー」の表記で販売されるようになっていますよね。ゴーヤは夏が旬の食材で、沖縄では「夏バテに効く」と食卓に上る回数も多くなるそうです。ゴーヤにはどんな栄養成分があるのかをちょっとみてみましょう。
「ビタミンC」
ゴーヤ100gに含まれるビタミンCの量は76mg。キャベツやレモン汁と比べてもゴーヤには約2倍近く含まれています。ゴーヤ100gで1日の7割のビタミンCが取れるという量になります。
「カリウム」
ゴーヤに含まれているカリウムにはむくみを取りやすくする効果や、高血圧の原因の一つであるナトリウムの体内バランスを整える働きが期待できます。
「モモルデシン」
ゴーヤの苦味成分です。胃腸を刺激し消化液の分泌を促します。食欲が湧いて疲労回復の効果も期待できます。
ゴーヤは低カロリーの食材です。ゴーヤ100gでおよそ17キロカロリーです。もやしが37キロカロリーなので、とても低カロリーなことがわかりますね。

新鮮なゴーヤと保存の仕方

新鮮なゴーヤは、持った時にずしりと重みを感じます。色は濃くて鮮やかなものを。さらにイボの大きさが同じくらいで、傷などがついておらず、ハリのあるしっかりしているものを選んでください。新鮮なゴーヤは栄養満点ですが、その分苦みも強いです。
ゴーヤの保存方法
常温で置いておくと熟れていき悪くなってしまいます。保存はゴーヤの表面をふき取り、ラップで包んで冷蔵保存にしましょう。たくさんあったり、今すぐ使わない、という場合には、ワタと種は取り除いておきましょう。ビタミンCを維持したままの新鮮な状態で保つことができます。冷蔵保存では1週間ほどもたせることができます。そのほかにも、ワタと種を取ってからスライスし、10秒程度湯にくぐらせてから冷凍保存をする方法も。その場合、およそ1~2ヶ月はもちます。取り除いたワタと種はかき揚げなど他の料理に使えるので、捨てずに使い切ることができます。

いつもとちょっと違う食べ方、してみませんか?

ゴーヤ、というと「チャンプルー」が定番になっていたりしませんか?保存がきくものや、沖縄では当たり前にある食べ方などをご紹介します。今年の夏の「推しメニュー」をぜひ、見つけてみてくださいね。
☆まるっと食べよう「ゴーヤ1本分レシピ」
<材料>
ゴーヤ 1本
紅しょうが 小さじ1
てんぷら粉 適量
<作り方>
1 ゴーヤを縦半分に切り、種とワタを取り出す。ゴーヤは1cm程度の幅に切る。種とワタをそれぞに分ける。
2 種は天日干し、または500wレンジで2分加熱。その後、フライパンでカリカリになるまで煎る。→種のおつまみのできあがり!
3 ワタは粗く刻んで、紅しょうが、水で溶いたてんぷら粉と一緒に合わせる。中温程度の油で2分程度揚げる。→ワタのかき揚げのできあがり!
4 ゴーヤもてんぷら粉にくぐらせて、中温の油で揚げる。→ゴーヤのてんぷらのできあがり!
※ゴーヤを薄めに切るとカリッとして、苦味も感じにくくなりますよ。沖縄では輪切りのてんぷらが、駄菓子屋さんのように、お店で買うおやつのメニューとして定番です。
☆ゴーヤでおやつ?「かりんとう」
<材料>つくりやすい分量
ゴーヤ 1本
砂糖 ゴーヤ(種とワタを除く)の重さの半量
<作り方>
1 ゴーヤは縦半分に切り、種とワタを除いた後、5、6cm幅に切り、さらに1cm幅の拍子切りにする。
2 鍋にゴーヤと砂糖を入れ、強火で煮る。水分が出てきたら、弱火にして、焦げないように、水分がなくなり粘り気が出るまで煮る。
3 平たい皿にキッチンペーパーを敷いて、2を広げて冷ましたらできあがり!
☆火を使わず簡単「ゴーヤのシンプルグリル」
<材料>
ゴーヤ 1本
ごま油 大さじ2
しょうゆ 適宜
<作り方>
1 ゴーヤを縦半分に切り、ワタと種を除く。除いたあとのくぼみにごま油をそぞぎ入れる。
2 トースターの天板に乗せ、表面がこんがりするまで(およそ7~8分)焼く。
3 ごま油をよく切って、食べやすい大きさに切り、しょうゆで和えたらできあがり!
☆苦味好きな方に「酢味噌和え」
<材料>
ゴーヤ 1本
塩 小さじ1
味噌 大さじ1
うるめけずり、かつお節 ひとつまみ
酢 大さじ1
<作り方>
1 ゴーヤは縦半分に切り、ワタと種を除いたら、薄切りに。塩を振って10分ほど置く。
2 水気を軽く絞ってざるにあげておく。
3 味噌、酢、うるめけずりを合わせて、食べる直前にゴーヤと和えたらできあがり!
☆子どもも食べられて保存もきく「佃煮」
<材料>
ゴーヤ 大きめ1本
しょうゆ 大さじ1
砂糖 大さじ2
酢 小さじ2
かつお節 一掴み
ごま 適量
<作り方>
1 ゴーヤを縦半分に切り、ワタと種を除いたら、2、3mm程度の薄切りにする。
2 鍋にお湯を沸かし、さっと茹でて、水気をしっかりと絞ります。
3 しょうゆ、砂糖、酢を合わせて沸騰させたらゴーヤを加えて、中火で水分がなくなるまで煮ます。
4 汁気がなくなったら、かつお節とごまを加えて混ぜ合わせたらできあがり!
*冷蔵、冷凍、どちらもできますよ。

参考
文部科学省 食品成分データベース
オリーブオイルをひとまわし
OKINAWAゴーヤーパーク
オレンジページ 心地いい暮らしがしたい
農文協 別冊うかたま