初夏ですが…麦は秋を迎えます!「麦秋至(むぎのときいたる)」 〈tenki.jp〉|AERA dot. (アエラドット)

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初夏ですが…麦は秋を迎えます!「麦秋至(むぎのときいたる)」

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明日5月31日から第二十四候「麦秋至」になります。初夏なのに秋とはこれいかに? と思われるかも知れませんが、この「秋」とは稔りの時という意味になります。もちろんお米が稔るのが「秋」というのが前提になっています。麦の収穫期を私たちはあまり気にしませんが、夏に向かって麦は私たちの身の回りにたくさんあるんですよ!

ちょっと温度が上がれば欲しくなる「麦」は? 「麦茶」⁉

もちろん「麦茶」も暑い時期の必需品ですが、「麦酒」ビールをあげる方も多いのではないでしょうか。シュワシュワする泡の刺激が苦みのあるビールを美味しくしているといえるのかもしれません。最近はクリーミーな泡を上手につくって注ぐのが美味しい飲み方といわれます。泡はビールに蓋をして空気に触れて風味が落ちるのを防ぐ役割もになっているそうです。黄金色のビールの上にほどよい割合でのる白い泡、グラスやジョッキの下からあがってくる泡の躍動感、ともに私たちをビールに誘います。
麦がビールになるためには、麦の穂の実(稲でいうお米)に水を与え発芽させて麦芽にする必要があります。麦芽にすることで麦のでんぷんを糖化、発酵させやすくなるということです。
最近はカロリーオフやノンアルコール、また透明のビールまで登場しています。使われる材料により味はさまざま。好みのビールを時に合わせて楽しみたいですね。

暑くなれば落ちやすい食欲。そんな時に助けになる「麦」は?

「素麺」「冷や麦」ではないでしょうか。冷えた水に浮かぶ氷のあいだを漂う白くて細い麺。素麺や冷や麦は夏のお昼の定番という家庭も多いことでしょう。冷や麦に入っているピンクと緑の麺は白さの中で鮮やかさが輝きます。「食べていいよ」といわれて感じた嬉しさは、今考えるとばかばかしい気がしますが子供の頃の懐かしい思い出です。
素麺の紙一本に括らるる   平 美佐子
冷や麦にひと筋の紅妻在らず 都甲 龍生
冷麦や昔めきたるガラス鉢  広瀬 美保
素麺はなぜだか、たいてい50グラムずつ束になっています。「いくつ食べる?」とみんなに聞いてまわるのは子供の役目でしょうか。大きな鉢にはいった素麺や冷や麦をみんなで突っつき合って食べるとき、麺の水をよく切らずに入れてあっという間に味が薄まってしまい、つゆの追加をせがんでおこられたりといった団欒もいいものですね。

麦が稔りを迎える頃、水田では秋の稔りに向ってさあ、田植えです

秋の新米の話は早すぎるでしょうか? 列車に乗って都会や市街地を離れると、水を張って空の色を映す静かな水田の広がりに出会います。そんなときお米の国である日本を感じます。田植えは北から始まり南へ移動していくそうです。稲にとって一番大切なのが日照時間と気温。太陽の光をたっぷりと浴び、気温の下がる前には収穫です。
早く寒くなる北の方が収穫の時期が早いからでしょうか。田植えは早いところでは3月の末から始まります。ゴールデンウィークの休みを利用して田植えを行うのは他の仕事と兼業している農家に多いとか。連休明けから5月末にかけてや、梅雨時期の6月に田植えを行う農家など、田植えは地域や農業の方法、取り組みかたで期間に幅があることがわかります。
麦作はしばしば稲作の裏で行われます。そんなときは麦を収穫した畑に充分の肥料を与えて水田にしてからの田植えとなるそうです。
大地に根を下ろし自然の中で育まれ、そして戦いを経て稔りへ。「稔るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」の言葉は稲の稔りの姿を、相手に対する謙虚な姿勢に重ねた人徳を表わしています。麦は稲と違い真っ直ぐに力強く稔ります。剛柔ともに持つしなやかさは今の時代にこそ必要ではないか、と麦や稲を見ていて感じます。「自然は人生の師」なのでしょう。麦の秋ですね。


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