春野菜がおいしい季節になりました。
「新」のつく野菜も多く見られるようになりましたが、とくに「新玉ねぎ」は、この時期だけの柔らかい味わいが人気の野菜です。生でシャキシャキいただくのもおいしいし、加熱して丸ごとペロリも捨てがたい。
兵庫県・淡路フルーツ玉ねぎや佐賀県・白石の新玉ねぎ、本県・熊本フルーツ玉ねぎなど、ブランド玉ねぎも豊富で、それぞれにおいしい味わいがあります。
さあ、今が旬の新玉ねぎを楽しんでみませんか?

水々しさが魅力の新玉ねぎ。春を感じさせる食材です
水々しさが魅力の新玉ねぎ。春を感じさせる食材です

旬は3月から5月。皮が薄くてみずみずしいのが特徴

玉ねぎの収穫は春と秋の年2回。春に種を蒔くのは北海道が中心で、その他の地域は秋に種を蒔きます。秋に蒔いた種が収穫時期を迎えるのが5〜6月。その玉ねぎを3、4月頃に早取りしたものが新玉ねぎになります。
普通玉ねぎは、保存性を高めるために収穫してから1カ月ほど乾燥させるため、薄皮が茶色いのですが、新玉ねぎは、収穫してからすぐに出荷されます。このため、新玉ねぎは皮が薄くてみずみずしいのです。

玉ねぎを早取りしたものが新玉ねぎ
玉ねぎを早取りしたものが新玉ねぎ

ずっしり重く首が絞まったものを選ぶ。長期保存には不向き

選び方のポイントはまず、持ってみること。首の部分が小さく締まっていて重みがあり、軽く押してみてへこまないものがいいでしょう。また、頭の方から痛みやすいので、よく見て、表面全体が乾燥していて、やわらかくなっていないものを選ぶようにします。
新玉ねぎは、水分が多く傷みやすいので長期保存には向きません。早めに食べきるのがおすすめです。もし保存する場合は、風通しのよい日の当たらない場所で、ネットなどに入れて吊しておきましょう。

買うときには、目で見て、触って確認を
買うときには、目で見て、触って確認を

生食でおいしく摂取。辛味のもと「硫化アリル」は血液さらさら効果も期待

新玉ねぎは甘みが強く辛みが少ないので、スライスしてそのままサラダなどで食べるのにも適しています。玉ねぎには香りや辛味のもとになる成分、硫化アリルが含まれています。この成分は、ビタミンB1の吸収と活性化を促す作用があるとされています。また血液をさらさらにする効果も期待されており、さまざまな可能性を秘めた栄養素といえます。
硫化アリルは熱に弱いので、生で食べられる新玉ねぎで摂取するのは栄養素の面からもおすすめです。

たっぷりサラダも新玉ねぎならでは
たっぷりサラダも新玉ねぎならでは

丸ごとペロリ。調理もカンタン。柔らかさと甘みを存分に味わえる一品

もちろん生だけでなく加熱してもおいしくいただけます。
おすすめは「新玉ねぎの丸ごとレンジ蒸し」。新玉ねぎのお尻に包丁で十字の切り目を入れ、ラップに包んでレンジで5分程度加熱すれば、柔らかくてホクホクの玉ねぎ蒸しが出来上がり! 丸ごと一つペロリと頂けます。お好みでポン酢や醤油、鰹節をかければ立派な一品に。あるいはコンソメスープで煮込んだ丸ごと玉ねぎも美味です。ぜひ、今夜の食卓に並べてみてはいかが。

おいしい! 新玉ねぎの丸ごとスープ煮
おいしい! 新玉ねぎの丸ごとスープ煮