二十四節気「立冬」。木枯らし一号も吹き、樹木が思い思いに色づくころ

2017/11/07 11:00

いつの間にか秋も深まってきました。すでに木枯らし一号が吹き、二十四節気では本日から「立冬」に。暦の上では冬となり、樹木が紅や黄に、色とりどりに美しく華麗に色づき始めています。

木枯らし吹いて、冬の気立ち初めていよいよ冷ゆればなり 次第に昼間の時間が短くなり、釣瓶落としの夕暮れ後に吹く風に、雨の冷たさに、訪れる冬の気配を感じる頃になりました。 小春日和の暖かい日もあるけれど、「立冬」を迎える本日より暦では冬。「秋分」と「冬至」のちょうど中間となり、北から南へ美しい錦秋の風景が日本列島を覆います。 「暦便覧」によれば立冬とは、“冬の気立ち初めていよいよ冷ゆればなり”。先日関東地方でも木枯らし一号が観測され、急いでストーブを出した方も多いのではないでしょうか。木枯らしとは、木を枯らし木の葉を吹き散らす風のこと。ひとたび吹けば、鮮やかに色づいた紅葉がはらはらと散り、落ち葉となって街路を覆います。 今年の冬はひときわ寒いのか、暖冬なのか、雪が多いのか、気になる時節となりました。
時雨と小春日和の合間、金色の蘂が優美な「茶の花」が花開いて 七十二候では本日より、「立冬」の初候「山茶始開(つばきはじめてひらく)」に。「山茶」とは「山茶花(さざんか)」のことで、家々の垣根にちらちらと、可憐な山茶花の花を見かけるようになりました。 同じツバキ科の花、茶の木の花がふんわりと開花するのもちょうどこの頃。直径3~5cmほど、小ぶりの椿を思わせる5弁の白い花が、葉がお茶となる常緑樹を彩るのです。 うつむきかげんに咲くその花は、白い花弁からこぼれるほどの金色の蘂(しべ)がはんなりと優美。あたりにすっと漂う香りにも、何ともいえない風情があふれます。茶畑などでは残念ながら花芽は摘み取られてしまうようですが、鑑賞用の花もあり、食用としていただく地方もあるのだとか。中国では花の後の実を搾り、椿油のように用いるとも聞きます。
見上げる青空に映える燃えるような煉瓦色。メタセコイアの紅葉も圧巻 もみじやカエデ、銀杏などの樹木が絢爛たる美を競い合う季節。その後半戦に一際天高く、鮮やかに染まった円錐形の姿で魅了するのが、メタセコイアの紅葉でしょうか。 成長すると30mの巨木にもなるメタセコイア(和名アケボノスギ)は、「生きている化石」とも言われる針葉樹。天を突くように真っすぐすくすく伸びる高木で、全国各地の公園、並木道、校庭などあちらこちらで堂々とした姿を見かけます。 光の加減によって、黄紅色にも煉瓦色にも見えるその紅葉は、樹の大きさもあり、実に圧巻です。全国的に名高い名所は、滋賀県高島市のメタセコイア並木。日本紅葉の名所100選にも選ばれ、2.4kmにわたって約500本が華麗に色づくのです。 また、東京都内のメタセコイアの名所が、葛飾区の水元公園。1800本もの樹木が金の錦となり、園内の水辺の景観を鮮やかに彩る紅葉シーズンの眺めはとびきりロマンチック。日本とは思えないほどの美しい風景に人々は魅了され、しばし日常を忘れます。ともに見ごろは例年11月後半から12月初旬。ネットで情報などをチェックして出かけてみてはいかがでしょうか。
冬枯れの前に、命を燃やすように山や野、街路樹が鮮やかに色づく紅葉の季節。冷たい空気にいっそう冴えた青空のもと、落ち葉を踏みしめ踏みしめ歩けば心が弾む、立冬のころとなりました。もうすぐ年末、一歩一歩、冬将軍が近づいて来ています。

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