避暑気分で訪ねる、静かな美術館の名品展

2017/07/21 11:00

多くの地域で梅雨明けを迎えましたね。いよいよ、暑さもクライマックスを迎えます。今年の夏は見逃したくない展覧会が全国で開催されています。その一つに、静嘉堂文庫美術館の「~かおりを飾る~香合・香炉展」があります。緑あふれる東京・世田谷区の住宅街の一角にある静かな美術館で、香りの歴史に会いに行きませんか。お子様も楽しめるイベントも… ※写真は、主催者の許可により筆者が撮影したものです。

大切なものを美しく 今回の展示では、静嘉堂文庫所蔵の優品の中から厳選された、漆芸・陶磁香合、香炉の名品(重要文化財の野々村仁清作)の色絵香炉、中国陶磁の至宝・南宋官窯の青磁香炉や蒔絵などの香道具、約100点が公開されています。 香は、元来仏教で仏さまに献ずるものでした。「香合」は仏さまに献ずる大切なものをしまう入れ物として愛でられ、香炉は、香を聞く大切な道具として発展し、江戸時代になると意匠をこらした名品が生まれます。大切なものを美しくしまう、という価値観が生まれたのですね。写真は、野々村仁清作の香炉です。不思議な色彩と形は今でも新しいと感じますね。このほかにも、古来から人々が慈しんできた小さな香合が所狭しと展示されています。香や茶道に慣れ親しんでいる方はもちろん、多くの方に静かな感動を与える逸品ばかりです。
重要文化財 野々村仁清作 色絵法螺貝香炉
重要文化財 野々村仁清作 色絵法螺貝香炉
そこにあるのは宇宙? 静嘉堂と言えば…のもう一つの楽しみは、全世界で現存三つしかない、所蔵の国宝・曜変天目茶碗ですね。現存三つは、すべて日本にあります。京都大徳寺、大阪藤田美術館、そして、東京は静嘉堂文庫美術館です。 釉薬の妙と偶然が織りなす、まさに奇跡の作品が曜変天目茶碗です。色・模様から、多くの人々が器の中に宇宙を感じることでしょう。今回は、同じ大きさ・重量の茶碗を手にとって感じることができるコーナーがあります。ぜひ、見て触って、茶碗の中の別世界へ旅してください。続いて、そのほかの主なイベントをご紹介します。
曜変天目茶碗を触ってみよう
曜変天目茶碗を触ってみよう
夏休みの宿題にも、トークイベントもまだまだあります 展覧会関連イベントも、まだまだあります。 【河野元昭館長と特別ゲストとのおしゃべりトーク】 7月23日(日)午前11時~ 「私の好きな茶道具ベスト10!」をテーマに、三井記念美術館・参事 赤沼 多佳氏とのトークイベント 【香のしおり作り(子供向け)】 薄型のお香を紙にはさんで自由にデコレーションして作ります。指導は、香老舗・松栄堂 7月29日(土)午前10時半~、午後1時~ 各回、定員20名、教材費:540円、 【講演会】 松栄堂代表取締役 畑 正高氏を講師に迎え、「香りの文化史」をテーマに。 定員120名 【学芸員による例品解説】 7月29日(土)午前11時~、8月10日(木)午後2時~ それぞれ詳細は、静嘉堂文庫美術館(下記リンク)までお問い合わせください。

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