梅雨の終わり「半夏生」には、タコを食べて元気になろう!

2017/06/27 16:30

すでに梅雨を迎えている地域もあれば、これから迎える地域もありますが、梅雨が明けるといよいよ本格的な夏の到来となります。そんな夏を目の前にした梅雨の終わり頃を「半夏生」と呼びます。また、この時期にとれる野菜は毒草を含んでいるといわれ、半夏生は農家の人々がひと休みをする目安にもされてきました。そんな半夏生を迎えると農家の人々が食べるものが「タコ」です。農家なのにタコとは意外ですが、タコを食べるようになった理由とはどんなものでしょうか?

いろいろな食べ方で楽しめます
いろいろな食べ方で楽しめます
豊作を願い、タコを食べる 主に関西を中心に伝えられてきた風習ですが、農家の人々は半夏生を迎えると「タコ」を食べます。田植えが終わり、ひと段落した農家の人々が神様に豊作をお願いするため、食べ物を捧げるようになったことがきっかけといわれています。そのときの食べ物がタコだったそうです。 農家でありながら海の生物であるタコを神様に捧げるというのも意外ですが、いったいなぜタコだったのでしょうか? タコはその姿から縁起物とされていました。「多幸」という語呂合わせもおめでたいですし、足が8本ということで末広がりの「八」を連想させます。半夏生にタコを食べる風習は、主に関西地方で行われていますが、さらにタコの足にたくさんある吸盤のように、稲もたくさん実りますように……という願いも込められていたといいます。
田植えが終わるとひと休み
田植えが終わるとひと休み
タコを食して疲労回復 農家の人々が豊作を祈り、半夏生にタコを食べるようになったのですが、縁起物だけではないよさもあるのです。タコには「タウリン」という成分が豊富に含まれていて、疲労回復に効果があります。これは、エナジードリンクにも多く含まれている成分ですね。 さらには「亜鉛」も多く含まれており、免疫力を向上させてくれる効果もあるといいます。半夏生は農家の人々がひと休みできるタイミング。まさに、疲れた農家の人々の活力をよみがえらせるのがタコといってもよいでしょう。 半夏生にタコを食べるという習慣が関西を中心に広まっていきましたが、その背景には6~7月にかけて獲れる明石のタコが絶品ということもあるでしょう。「明石焼」に代表されるようにタコの名産地である兵庫県の明石。特にこの時期のタコは身がやわらかく、どんな食べ方でもおいしく食べられるのだとか。体によいのはもちろんのこと、おいしくタコが食べられる時期でもあるのです。 半夏生、他の地域では? 半夏生の時期を迎え、関西ではタコを食べるのが一般的ですが、地域によってその習慣は異なります。福井県では、「鯖(さば)」が食べられます。江戸時代から半夏生に鯖を食べる習慣があったそうですが、当時の魚は高級品。ですが、このときばかりはと家族ひとりにつき1匹の鯖が食卓に出されたそうです。 さらに、香川県では「うどん」が食べられます。当然、「うどんといえば香川!」というイメージが定着していますが、半夏生のときにうどんが振る舞われたのが由来しているのでは……という説もあります。麦の収穫が終わり、その麦でつくったうどんを半夏生のときに、あのシコシコ腰のある美味しいうどんを、きっとみんなで食べたのですね。 ―― 農家育ちではない人にとっては、「半夏生」という時期はなじみがないでしょう。ただ、旬のときにその土地で食べるおいしいものが、元気の源になることは間違いなさそうですね。今夜はたこをぜひ!
福井県の半夏生といえば「鯖」
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