30度を超える暑い日もありますが、海を越えたアメリカではさらに熱いスポーツの大イベントが待っています。日本時間の6月2日に開幕するNBAファイナルです。
アメリカ4大スポーツ(NBA/バスケットボール、MLB/ベースボール、NFL/アメリカンフットボール、NHL /アイスホッケー)のうちのひとつで、バスケットボールをする人ならば世界中の誰もが注目する舞台といっても過言ではないでしょう。そんなNBAファイナルの魅力に迫ります。

年に一度の大イベント、NBAファイナル
年に一度の大イベント、NBAファイナル

ファイナルが物語る「神様」の存在

アメリカを代表するスポーツであるバスケットボールのプロリーグが誕生したのは1946年のこと。わりと新しいスポーツといえるかもしれませんね。リーグの名称がNBA(National Basketball Association)に定着し、1950年に初めてファイナルが開催されました。
ファイナルとは、そのシーズンのイースタン・カンファレンスとウェスタン・カンファレンスの王者が対決して真のチャンピオンを決めるシリーズのこと。全30チームが毎年しのぎを削り、頂点をめざすのです。
一度でも優勝することができれば、選手としてはたいへん誇らしいことですが、普通では考えられない伝説を残した選手がいます。過去、67回のNBAファイナルの歴史の中で、6度のMVPに選ばれたマイケル・ジョーダンです。この数は史上最多で今後も抜くことができる選手はいないのでは?ともいわれています。まさにバスケットボールの「神様」であることを証明した偉業ですね。

ストリートから憧れのNBAをめざす選手も
ストリートから憧れのNBAをめざす選手も

豪華すぎるチャンピオンリングの秘密

NBAファイナルを制し、その称号とともに手にすることができるのが「チャンピオンリング」です。
チャンピオンリングは翌シーズンの開幕時に選手に手渡されます。華々しいセレモニーの中、登場するチャンピオンリングといったら、それは豪華なもの。そのチームに合わせたデザインになっているのに加え、選手の名前や背番号も刻まれている、世界にひとつの貴重なリングなのです。
さらに、チャンピオンリングにはそのチームのストーリーが詰まっています。2014─2015シーズンのチャンピオンとなったゴールデンステート・ウォリアーズに渡されたリングには、何と240ものダイアモンドが埋め込まれていたのです。この「240」という数は、現オーナーの元での勝利数を表しています。加えて、純度67%の金も使われていましたが、「67」という数字はこのシーズンでの勝利数を表したものでした。豪華絢爛なリングには、緻密かつチャンピオンに対する尊敬の念が込められていたのですね。

今シーズンの覇者はどちらに

日本時間の6月2日に開幕するNBAファイナル。今シーズンの組み合わせは、クリーブランド・キャバリアーズ×ゴールデンステート・ウォリアーズとなりました。実は、この顔合わせは3シーズン連続でNBA史上初の出来事なのです。厳しいプレーオフを勝ち上がり、東西のカンファレンスを勝ち抜くことでも大変ですが、3シーズン連続はまさに偉業! この時代を象徴するライバルチームとして、後世にも語り継がれることでしょう。
ちなみに、過去の対戦では2014─2015シーズンはウォリアーズが制し、2015─2016シーズンはキャバリアーズがリベンジを果たしました。今回の下馬評では、ウォリアーズが優勢といわれているようです。NBAを代表する司令塔ステファン・カリー&屈指の点取り屋ケビン・デュラント率いるウォリアーズか、「キング」と呼ばれる男レブロン・ジェームズ率いるキャバリアーズが勝利するのか、今シーズンのファイナルも見どころたっぷりです。
―― 天気に左右されないインドアスポーツであるバスケットボールですが、ファイナルの会場は数万人の熱気に包まれ、会場内はオーバーヒート気味になるそう。さあ、結果やいかに! 楽しみですね。

ファイナルでは観客で会場が埋めつくされます
ファイナルでは観客で会場が埋めつくされます