爽やかな初夏が終われば、梅雨ももうすぐ。家事のなかで雨が続くと困ってしまうもの……といえば、そう、洗濯ですよね。これからの時季は洗濯物がなかなか乾かないうえに、半乾き状態の衣類からいやな臭いがするのは、大きなストレスになりかねません。毎日のことだから、どんな天気の日でも気持ちよく、掃除・洗濯をこなしていきたいもの。
そこで、上手な洗濯の仕方・乾かし方をお届けしましょう。

ジメジメする梅雨でも、しっかり洗濯物は乾かしたいもの
ジメジメする梅雨でも、しっかり洗濯物は乾かしたいもの

洗剤の量を多く入れるのは逆効果?

雨が続くと、洗濯物がたまってしまうことありませんか? 最近では洗濯物を干せない高層マンションなども増えてきているため、梅雨の時季ともなれば、浴室や室内に洗濯物が溜まってしまって困っているご家庭も多くなります。
こんなとき、洗濯量が多いのに一度に洗いきってしまうのはNGです。
洗濯槽のなかの衣類やタオルは、水がたっぷりあるほどよく回転し、洗浄効果がアップします。こうした効果から、最大でも洗濯槽の7割程度におさえることがポイントとなります。
また、天気が悪いと半乾きの臭いが気になり、洗剤の量を多めに入れがちですが、柔軟剤なども入れすぎると、逆にTシャツやタオルの吸水性低下の原因になる場合もあります。メーカー指定の適量を守るようにしましょう。

洗濯物は「風」で乾かす!

生乾きの時間が長いと、洗濯物に残った汚れから菌が増殖し、ニオイの原因になってしまいます。菌を増やさないためにも、洗濯物は素早く乾かしたいですね。
洗濯物が乾くために必要なのは、風の力。早く乾かすためには、「風の通り道」をつくることが大事なのです。
例えば、洗濯ピンチハンガーに干すときには、洗濯物と洗濯物の間に風の通り道となる隙間を、十分につくってあげましょう。干し方のコツは、タオルなど大きいモノは外側に、中心に向かってハンカチなど小物を干すと◎。
バスタオルも片方が長くなるように干し、風にあてる面を大きくすると乾くまでの時間を短縮できます。
また、厚手のジーパンなどは裏返しにして干すと、乾きにくいポケットが乾きやすくなります。
もちろん、浴室や洗濯機に乾燥機能があれば、上手に活用して洗濯による負担を軽減させましょう。

風の通り道を作る。これがポイント!
風の通り道を作る。これがポイント!

室内干しは、送風と湿度対策がカギ

湿気が多いと洗濯物は乾きにくいため、室内干しにするときも洗濯物に風を送ってあげることが大事。さらに大切なのが除湿です。
除湿の一環として、梅雨時に晴れ間があれば、窓を開けて湿気がこもらないように工夫をしましょう。ただし曇りや雨で外の湿度が高いときは窓を閉め、外気を室内に入れないようにします。
さらに、エアコンのドライ機能と扇風機を利用したり、エアコンの送風機能と除湿器を組み合わせたりして、洗濯物に風を送りながら湿度をおさえ、乾かしていくとよいでしょう。
最近は、室内干し用のフックやハンガーなどもさまざまなタイプのグッズが販売されています。なかには、エアコンの風の吹き出し口の前に洗濯物が干せるタイプの商品もありますので、こうしたグッズを活用しながら乾かしていくのも一つの方法です。

部屋干しでも素早く乾燥させれば、匂わない
部屋干しでも素早く乾燥させれば、匂わない

梅雨どきはとくに実践を!洗濯槽のイヤな臭い対策

洗濯槽から漂う悪臭……これも天気が悪いときほど気になりますよね。この臭いの主な原因は、マイコバクテリウム属の菌ということが、近年解明されました。この菌は、泥汚れのなかに豊富に含まれる菌のこと。そう、衣類や靴下などに付いている泥が原因だったのです。
この菌は、湿気が多いとあっという間に繁殖してしまいます。そこで以下の点に注意しましょう。
□ 洗濯機の使用後に蓋を開けて、湿気を逃がす
(お子さんがいる場合は、洗濯槽に落ちないように注意してくださいね)。
□ 洗濯槽に、前日の衣類などを入れておかない
□ 定期的に洗濯層クリーナーを使用
……以上、ちょっとした工夫で洗濯物を気持ちよく、効率的に乾せる方法をご紹介しました。毎日、上手に洗濯することで気分がかなりすっきりしますので、ぜひ試してみてくださいね。

汚れた靴下を洗濯槽に入れて放置……はキケン
汚れた靴下を洗濯槽に入れて放置……はキケン