そろそろ梅雨の季節。毎年この時期は、じめじめした天気にややもすると気分も下がりがちですが、今日は思いきり“ハイ”な話題をお届けします。
高さ634メートルのスレンダーな東京スカイツリーと、ツリーを中心に広がる東京スカイツリータウンは2012年の今日、オープンしました。東京の新しいシンボルとしてすっかり定着し、海外からも多くの人々が訪れています。開業5周年を迎えた今、これからの時代を見据えた「シタマチ・ワンダーランド計画」を掲げ、さまざまな取り組みが進められています。

5月22日で東京スカイツリータウンは開業5周年!
5月22日で東京スカイツリータウンは開業5周年!

東京スカイツリーについておさらい

東京スカイツリーの高さは634メートルと、東京タワーの約2倍もあります。当初約610メートルという計画でしたが、自立式電波塔として高さ世界一を目指した結果、634という数字になりました。「634=ムサシ」と覚えやすい語呂だけでなく、この東京スカイツリーがある東京都や、埼玉県、神奈川県の一部の名称がかつて「武蔵国(むさしのくに)」であったことから、歴史性や地域性に思いをはせてほしいという狙いもあったようです。
また東京スカイツリーは、五重塔をヒントに地震に強い構造になっているとよく言われています。その建設の準備段階では、気象観測気球を1年間で約50回も飛ばして地上600メートルの上空にはどのような風が吹いているのかを調査したり、地下約3000メートルまでの地層構造を調べて地震の揺れをシュミレーションしたり……あらゆる事態を想定しています。それまでの日本には存在しなかった高さへの挑戦だったため、建築基準法でも指針がないものもあったそうです。

未知なる高さへの挑戦!準備段階では地上600mから地下3000mまで綿密にリサーチ
未知なる高さへの挑戦!準備段階では地上600mから地下3000mまで綿密にリサーチ

美しいプロポーションの秘密は?

東京スカイツリーのプロポーションは、縦から見ても横から見ても、世界に類を見ない独特な美しさがあります。
まず、スカイツリーを上から見ると、その足元は三角形で、上にいくに従って丸みを帯び、地上300メートルくらいから円形へと変化します。仮に輪切りにしたとすると、どの高さで切っても、その断面には同じ形がありません。
一方、そのスレンダーなプロポーションには、「そり」や「むくり」と呼ばれる曲線が取り入れられています。これらのラインは、神社仏閣、茶室、日本刀など伝統的な日本のデザインに現れているもので、2種類の曲線があることで、見る方向によってシルエットが変化します。多くの人が日々、目にするものなので、単調で退屈なものにならないように、デザインにも趣向を凝らしています。

日本の伝統的な美の曲線を取り入れたプロポーション
日本の伝統的な美の曲線を取り入れたプロポーション

いよいよ開業5周年!気になるイベントは?

東京スカイツリーを中心に、東京ソラマチや水族館、プラネタリウムなどからなる「タワーのある街」、東京スカイツリータウンでは、開業5周年を迎えるにあたり、「シタマチ・ワンダーランド計画」が進行中です。
まず、ライティング。
江戸の心意気と隅田川をイメージした淡いブルーの「粋」と、美意識を表現した江戸紫の「雅」の2種類のライティングに続く、第3のライティングの点灯式が5月18日に行われました。
また5月20日、21日には日本の伝統芸能「能」と現代技術エンターテイメントを融合した「能×VJ LIVE」も開催しました。「22日より前に終わってるじゃない?」という方もご安心を。5月27日、28日には「ご当地キャラクターフェスティバル in すみだ 2017」が開かれ、ふなっしーなど日本全国からキャラクターが集合します。
さらに、6月3日、4日には「ソラマチ大道芸フェスティバル」など、この後もぞくぞくと面白そうなイベントは続きます。それぞれのお店で5周年を記念した商品やスイーツ、グルメも展開中です。

「タワーのある街」に「シタマチ・ワンダーランド計画」が進行中
「タワーのある街」に「シタマチ・ワンダーランド計画」が進行中

開業5周年に当たる5月22日には、先着634名に“感謝”の想いを込めたメモリアルチーフのプレゼントもあるとか?
これを機会に、新しい下町を体験するのも楽しそうですね。
東京スカイツリータウン(R)
■所在地/東京都墨田区押上1-1-2
■電話/0570-55-0634 ■営業日・時間・定休/施設により異なる
■交通情報・アクセス・イベント等については、公式HPをご参照ください
参考:東武鉄道株式会社プレスリリース、東京スカイツリー公式サイト、ほぼ日刊イトイ新聞