明日2月20日は、歌舞伎の日、知られざる歌舞伎の世界

2017/02/19 16:30

春夏秋冬、季節や天候にかかわらず江戸時代から多くの人々に愛されてきた娯楽が「歌舞伎」です。 1607年2月20日、出雲の阿国という女性が江戸城で徳川家康らに初めて歌舞伎踊りを披露。それ以降、少しずつ形を変えながら現在の歌舞伎のスタイルが定着していきました。 2009年には、ユネスコの無形文化遺産にも登録されました。ですが、若い人を中心に「まだ歌舞伎はハードルが高くて……」という方も多いことでしょう。 歌舞伎の日にちなんで、知っておきたい歌舞伎のあれこれに迫ります。

一年中、多くの観客が訪れる歌舞伎座
一年中、多くの観客が訪れる歌舞伎座
歌舞伎のストーリーってどんな内容? 日本語であっても、江戸時代に使われていた言葉や時代背景がわからないと、なかなかストーリーに入っていくことができません。歌舞伎では、一体どのようなストーリーが描かれているのでしょうか? 歌舞伎で芝居の要素が強い作品を「狂言」と呼びます。狂言は、いくつかのカテゴリーに分かれています。 ●「時代物」…江戸時代よりも古い時代の物語。平安時代の貴族や戦国時代の武家社会など。 主な作品:「国性爺合戦」「菅原伝授手習鑑」など ●「世話物」…江戸時代の庶民の暮らしや世相、風俗をテーマにした物語。 主な作品:「曽根崎心中」「東海道四谷怪談」 ●「舞踊」…「所作事」とも呼ばれる舞踊を中心とした作品 主な作品:「娘道成寺」「藤娘」 ●「新歌舞伎」…明治時代以降に作られ、西洋の文化にも触れているものも。 主な作品:「一本刀土俵入り」「修善寺物語」 入門編としては、世話物が表現や内容もわかりやすく、見やすいのではないでしょうか。 また、歌舞伎は元々庶民のための演劇。ですから古い物と新しい物を組み合わせた斬新な作品もたくさん披露されています。劇場によってはイヤホンガイドの貸し出しもありますから、こちらを利用してみるのもよいかもしれませんね。
歌舞伎にはさまざまなストーリーがあります
歌舞伎にはさまざまなストーリーがあります
歌舞伎独特のメイクが持つ意味 歌舞伎といえば、やはりあの独特なメイクが気になりますよね。 白塗りに赤などの線を入れた「隈取り」と呼ばれるものです。初代市川團十郎が初めて隈取りを行ったといいます。顔の血管や筋をオーバーに表現することで、観客にもわかりやすくしたのです。 さらに、隈取りは色によっても意味が異なるのだとか。 ●「赤」…赤は正義を表し、荒事の主人公によく使われます。感情があらわになっている状況です。 ●「青」…藍色ともいわれ、悪役を表します。血も涙もない……というように、極悪人には赤ではなく青い血が流れているという由来です。 ●「茶」…妖怪を表します。人間ではない不気味な存在のものを指しています。 色はもちろん、隈取りの形によってもそれぞれ意味をもっています。 隈取りひとつを見ても、歌舞伎のストーリーが少し読み解けることでしょう。
歌舞伎を象徴する印象的な赤い隈取り
歌舞伎を象徴する印象的な赤い隈取り
上演中に飛び交う「屋号」とは? 歌舞伎の上演中、通の観客から聞かれる「成田屋!!」などといった掛け声が飛び交います。初めて行く人は驚くでしょうが、観客席からの掛け声は「屋号」です。役者の名前ではなく屋号で呼ぶのが一般的とのこと。 数多くの屋号がありますが、歌舞伎の歴史の中でももっとも古く歴史があるのが、「成田屋」です。 初代市川團十郎の父が成田山新勝寺の近くの出身だったため、「成田屋」になったといわれています。今では、市川海老蔵さんが活躍されていますね。 屋号により得意な芸風も代々受け継がれています。 成田屋は荒事、尾上菊五郎家である音羽屋は舞踊、片岡仁左衛門家である松嶋屋は東西で活躍……など、それぞれの芸風を見比べるのも歌舞伎の楽しみでしょう。 ―― 近年では、外国人観光客の注目度も高い歌舞伎。 あらためて、日本の文化を知るために歌舞伎の世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?

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