今日1月15日は「イチゴの日」です。全国いちご消費拡大協議会が、「いち(1)・ご(5)=いいイチゴ」の語呂合わせから定めたそうです。
1月中旬からは、ちょうどイチゴの収穫・出荷が本格化するシーズンで、時期的にもぴったりな記念日なんですね。
そこで今回は、新春の訪れを告げるイチゴの世界にフォーカス!「イチゴ通」になれちゃう豆知識やトリビアをあれこれご紹介しましょう。

甘酸っぱ~いフルーティーな香りが漂ってきます♪
甘酸っぱ~いフルーティーな香りが漂ってきます♪

みんな大好きなイチゴのプロフィール

イチゴはバラ科の多年草で、現在普及している品種は、18世紀にオランダで交配された「オランダイチゴ」がルーツとされています。日本には江戸時代末期に観賞用として伝わり、その後、1900年頃から食用の品種が栽培されるようになりました。
イチゴはフルーツの中でも特にビタミンCが豊富で、可食部100g中、約80mgのビタミンCを含有しています。成人が1日に必要なビタミンC摂取量は50~60mgなので、イチゴを5~6粒食べれば1日の必要量を満たすことができ、風邪予防にもうってつけです。
現在、店頭に並ぶイチゴの多くはハウス栽培されたもので、1月~3月が最盛期の旬となります。本来、露地栽培されるイチゴの旬は4~5月頃ですが、「もっと早く食べたい」という消費者のニーズに応えて、ハウス栽培の技術や品種改良が年々進み、今ではほとんどのイチゴが促成栽培されるようになっています。
ところで、イチゴの赤い果肉の部分(食べる部分)、本当は果実ではないというのをご存じでしたか? この部分は花托(かたく)が発達した花の一部(偽果)で、じつはその表面に付いているゴマのような一粒一粒が果実なんです。つまり、一個のイチゴに無数の果実がくっついているというわけ。ちょっと不思議ですよね。

表面の小さい粒々が果実!?
表面の小さい粒々が果実!?

いろいろあります!イチゴのオリジナル品種

ここ近年、全国各地のイチゴ産地ではオリジナル品種の開発が進み、人気品種や高級ブランド品種も数多く生まれています。さて、皆さんはどれだけ知っていますか?
【イチゴの主な人気品種】
★女峰(にょほう)
栃木生まれの品種として東日本で多く栽培され、西日本の「豊の香」と人気を二分しています。大粒で、酸味・甘みともに強く、果汁もたっぷり。
★豊の香(とよのか)
イチゴの最高傑作品と称される、福岡生まれの定番品種。酸味・甘味のバランスがよく、香りも濃厚です。
★とちおとめ
栃木生まれの人気品種。女峰に比べて糖度が高く、酸味はやや少なめ。大玉で果肉がしっかりしており、日持ちがよいのが特徴です。
★アイベリー
愛知県の企業が開発した大粒品種で、一粒40~50gもあります。色・味ともに良く、形や香りの芸術価値も高いので、贈答用として人気があります。
★さちのか
福岡生まれの品種。「豊の香」と「アイベリー」の交配種。果肉は「豊の香」に比べるとやや小さめですが、糖度が高く肉質は緻密。味が濃厚でコクがあります。
★あまおう
6年かけて開発された福岡生まれの品種。一粒約40gと大粒で、コク・甘味・酸味のバランスが絶妙、後味はさっぱりとして上品です。
★章姫(あきひめ)
静岡生まれの品種。果肉は大粒で、酸味が少なくジューシー。すらりとした長円錐形をしており、ケーキのトッピングなどにも向いています。
★紅ほっぺ
静岡生まれの品種。「章姫」と「さちのか」の交配種。糖度が12~13度と高く、ジューシーな甘味と適度な酸味が調和しています。
★美人姫(びじんひめ)
岐阜県の農園が開発した超大粒のブランド品種。大きさだけでなく、色・ツヤ・香り・甘味ともに格別な高級品で、なんと一粒(約100g)1万円以上するものも!

イチゴのお役立ち情報あれこれ

【美味しいイチゴの選び方】
ヘタ近くまでムラなく色付いているもの、表面に光沢があり形が崩れていないものを選びましょう。また、イチゴは鮮度が落ちるとヘタがしなびてきますので、ヘタが青々としてピンと張っているものがオススメです。
【イチゴの保存方法】
保存する際には、水洗いせずにラップをかけて冷蔵庫に入れ、2~3日のうちに食べ切るようにしましょう。また、ヘタを取ると水分が蒸発して傷みやすいので、ヘタはつけたまま保存します。
冷凍で保存する場合は、きれいに洗い、ヘタを取り、水気をふきとった後、バットなどに並べて急速冷凍します。完全に凍ったら冷凍用ポリ袋に入れて密閉保存してください。薄切りにカットしたり、ピューレにして冷凍保存すれば、解凍に時間がかからず手軽に使えますよ。
【ちょっと意外な美味しい食べ方】
イチゴは先端(とがった部分)から食べるのが一般的ですが、より甘味を楽しむなら、逆にヘタ側から食べるのがGOODなんです。イチゴは先の方ほど糖度が高くて甘く、ヘタに近い部分は糖度が低く酸味が強いので、最初に先端部分を食べてしまうと、最終的に甘さを感じなくなってしまうからです。
ヘタの部分から食べはじめ、最後に先端のところを味わうようにすれば、口の中に甘味が残り、スイートな余韻に浸ることができるというわけ。ちょっと食べにくそうですけど……(笑)、ぜひ一度試してみてはいかがでしょう。

艶やかでヘタがピンと張った新鮮なイチゴ
艶やかでヘタがピンと張った新鮮なイチゴ