2017年正月2日めをお健やかにお過ごしのことと思います。元日の夜から今朝がたにかけて見た夢を初夢と言います。このほかにも正月二日は初売り・初荷(はつに)、初芝居、かきぞめ)など、初物尽くし! ほかにも楽しめそうな「初」をご紹介します。

初夢…良い夢は見られましたか?

元日の夜から二日の朝にかけて見る夢「初夢」の夢見が良いとなんとなしに嬉しくなるものですね。「一富士二鷹三茄子(いちふじにたかさんなすび)」という言葉をよく聞きます。これらが夢に出てくると縁起が良いとされています。この夢をみるために枕の下に宝船(七福神を乗せた船)が書かれた絵を、悪夢を食べさせようと夢食いの「獏(ばく)」を枕の下に敷くと良いとか。江戸時代には元日に「お宝、お宝」と宝船が売られたとか…夢見が悪かったときは翌朝早く川に流したそうです。みなさんの夢はいかがでしたか?

初荷、初売り…実は縁起担ぎだった?

その昔、商家は大みそかの夜まで仕事をして、元日は「福が逃げぬように」と店を閉じて二日から商売を始めていました。年神様(としがみさま)を総出で迎えて、事始めに縁起よしとされる二日から商売を始めていた、縁起担ぎによるものだったのですね。今では元日から開けている店も増えてきましたが、百貨店などは二日から福袋を用意して営業を始めるところが多いようです。良いお買い物ができますように。

初芝居(はつしばい)も二日から

歌舞伎や能楽などの芸能ごとも元日は年賀の挨拶や新年のお祝いなどをして、二日から幕を開けていました。今も二日初日が多く、劇場によって三日からというところもあり、東京や大阪・京都などは多くの劇場で初芝居が楽しめます。正月歌舞伎の演目の頭に「寿」とつくのを見かけますが、この言葉は「言祝ぎ(ことほぎ)」に由来している言霊信仰(ことだましんこう)の「めでたい言葉を口にすると本当に幸せが訪れる」にもとづきます。明るく華やかな舞台で一年の佳き日を過ごすのもいいですね。
《2日初日のおすすめ》
東京 歌舞伎座「壽 新春大歌舞伎」 大御所から花形役者まで楽しめます
浅草公会堂「新春浅草歌舞伎」 若手の登竜門、フレッシュな顔ぶれにいぶし銀が支えます
大阪 大阪松竹座「壽 新春大歌舞伎」 中村芝翫襲名披露、成駒屋二代4名同時襲名で華やかに

いろいろ楽しみたい、三が日の中日

初夢、初売り、初芝居…昔から日本人が楽しんできた正月風景ですが、今ではほかにもいろいろな楽しみがあります。「笑う門には福来る」と言いますから、寄席や演芸場に足を運ぶのも楽しそうです。他にも、毎年恒例の箱根駅伝の沿路応援に出かけてライブで選手を応援するのもおすすめです。また、今年は年始早々から開いている美術館が多くありますので、初売りや初芝居、初笑い、の前後の時間に楽しまれてはいかがでしょうか。
《箱根駅伝プチ情報》
1月2日8時スタート、例年トップのゴールは13時半前後、山登りは必見です!

2017年の事始めに相応しい今日、皆様が健やかに笑顔で過ごされますように!