ある日、じっくり自分の手を見たら、カサカサになっていた!という女性も、この時季多いのではないでしょうか。あるいは、ささくれ、あかぎれ、爪横の皮膚割れなど、冬の乾燥が原因となる手や指先のトラブルは多くなりますが、どれもつらい症状ですね。
何より、手が乾燥していると実年齢よりも上に見られてしまうこともありますので、ハンドクリームに加えて、状態に合ったケア方法を試してみませんか。加えて今回は、ハンドケアに有効な「手のツボ・マッサージ」もご紹介します!

冷たい水と、冬の乾燥……。過酷な状態に置かれた手元をお手入れしてあげましょう
冷たい水と、冬の乾燥……。過酷な状態に置かれた手元をお手入れしてあげましょう

「カサカサ・シワシワ」の有効ケア

寒い冬はどうしても、水仕事や手洗いのたびにお湯を使ってしまいますよね。さらに、通常の手洗い回数も風邪予防の観点から回数が多くなっているので、結果として手が乾燥状態に陥ってしまいます。
すると、手の肌に本来備わっているバリア機能の油分を落とすことになってしまい、空気の乾燥とあいまって手や指先の乾燥がより悪化してしまいます。
これは女性に限ったことではなく、男性も同じです。
仕事の最中に「書類」を扱う際、いつもより紙がうまく扱えない……、PCのキーボードの打ちミスが多い……と感じることはありませんか。それは、何気なく触っている紙が、指先の油分を吸い取ってしまい、手が乾燥したことによると考えられます。
昔から「手には年齢が現れる」とよくいわれますが、自分では意識していなくても、周囲の人は意外と見ているもの。そこで早速時間のあるときに、ケア方法を試してみてはいかがでしょうか。

お湯で洗いすぎると、本来備わっている肌バリアが失われることに
お湯で洗いすぎると、本来備わっている肌バリアが失われることに

【カサカサ・シワシワ解消・ケア法】
① 化粧水を手の平、手の甲全体につけたあとに、指先にも揉むようにつける
② 保湿系のハンドクリームを塗り、手と指をマッサージ
【カサカサ・シワシワ解消・マッサージ法】
・ 片手で、もう片手の指先の爪の横・上と軽く押し、圧をかける
・ 指と指の間の水かき部分を押す
・ 指一本一本をイタ気持ちいいくらいのところまで反らせる(ストレッチ)
・ 手のひら側を、反対の親指で少し強めに押す
・ 両手を組み全体にしっかりもみ合う
不思議なもので、このケア法を実践すると手や指のツボを押している効果もあいまって、体がポカポカしてくるような感覚を得られるはずです。

「ささくれ・あかぎれ」ケア

ささくれやあかぎれができてしまってからでは、治すのが大変ですし、放置しておくとひどい状況になることもあります。
実際に私もささくれを放っておいたことで化膿し、病院に通った経験があります。みなさんも、ひどい状態になる前にしっかりケアをして、今冬は痛い(つらい)思いをしなくてすむようにしたいものですね。
まずは、前述した「カサカサ・シワシワ解消・ケア法」を実践したうえで、就寝前に、木綿や絹の手袋を着用するとさらに効果的です。
木綿や絹にはほどよい通気性と保温効果があり、乾燥から肌を守ってくれます。
これは、私たちのように水を扱うことの多い美容師の間では、冬の手のケアとして定番となっているもの。あかぎれ、指先のパックリ割れなどに悩んでいる人は、ぜひ試してみてくださいね。

保湿成分の入ったハンドクリームを塗布し、就寝時に手袋を
保湿成分の入ったハンドクリームを塗布し、就寝時に手袋を

手をキレイに保つために

見逃しがちな手のケアは、実は結構大事なことですので、乾燥している冬は特に念入りに、手元ケアを実践してみましょう。
【手をキレイに保つため、日常的に気をつけたいポイント】
●冬でも紫外線カットクリームをつける
冬でも紫外線はあります。夏は肩や腕などが出ているから気をつけますが、手は一年中紫外線にさらされていることを忘れないようにしましょう。気になる人は、紫外線カットのために手袋をつけるのもいいですね。
●水仕事の時には手袋を
できるだけ水に肌をさらされないことが大事なので、水仕事の時にはゴム手袋をはめるのもいいですね。ただし、ゴムかぶれを起こす場合があるので、皮膚の状態がいつも違うなと感じたら注意しましょう。
●水を触ったらこまめに拭く
自然乾燥させると、かえって乾燥をまねきかねません。しかし、手指の水を拭き取る際は、ゴシゴシ拭かないこと。優しく手の水分をおさえるように拭き取りましょう。あわせて、その後にまめにハンドクリームをつけると◎。
──  冬の手元の手入れは、少し手間ひまがかかりますが、日頃のケアによって皮膚の張り、ツヤは大きく変わってきます。特に仕事で水仕事をされる方は、就寝前にクリームを塗布して、肌をしっかりいたわってあげてくださいね。

手が濡れたら、優しく手の水分をおさえるように拭き取りましょう
手が濡れたら、優しく手の水分をおさえるように拭き取りましょう