11月22日は「ペットたちに感謝する日」。猫ブームの陰にある問題とは?

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愛くるしい子猫たち (16:20)tenki.jp

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11月も後半に入り、北海道では小春日和から一転、一段と気温が下がり、冬将軍が到来しています。
晩秋まっただ中ですが、本日22日は「ワン」と「ニャン」の鳴き声の語呂合わせから、「ペットたちに感謝する日」です。ペット関連の事業を行っているピーツー・アンド・アソシエイツ株式会社が制定しました。
楽しい時もツライ時も私たちに寄り添い癒してくれるペットたちが幸せでいてくれますように。
感謝の気持ちを伝えるのは当然ですが、猫ブームの陰で問題になっていることを探ってみました。

びっくりするほどの価格高騰!

かつて猫といえば、ご近所で生まれた子猫をもらったり、野良猫を拾ったり、中にはいつの間にか住み着いていた……などというのが一般的でした。
ところが、今ではペットショップでマンチカンやアメリカンショートヘアなどの純血種を購入して飼うことが当たり前になりつつあるようです。
現在、猫の価格は高騰し続け、あるペットショップでの猫の価格は20万円台から70万円台に急上昇、なんと150万円という猫も出現したほど! 犬と猫を扱っていたペットショップが猫専門の店舗をオープンしたら大盛況、という話もあります。
70万円の猫をローンで買う……これは一般的なことでしょうか?
猫の里親探しの会や譲渡会などはいつも賑わっているようですから、やはり違和感のある人も多いようですね。

飼育環境の改善を検討せよ!

ペットショップや猫のブリーダーはこれまでにない収益が出ているようですが、問題はこれに便乗して、心ない繁殖業者が増えているということ。
この点については猫だけでなく犬も同じです。いわゆる「つめ込み飼育」と言われる、劣悪な環境での飼育や展示をする繁殖業者やペットショップが後を絶ちません。
そこで環境省が乗り出しました。
今年度中にも専門家による検討会を立ち上げ、「飼育施設規制」の導入を目指すことにしたのです。欧米のように犬や猫を飼育するために必要なケージの大きさを具体的に決めようというもので、動物愛護法の次の見直し議論が始まる来年の夏までに道筋をつけようとしています。
ペット業界では経費がかかることから警戒感を強めているようですが、今後の動きに注目してみましょう。

可愛さの特徴、実は病気だった!

もうひとつ、この空前の猫ブームの陰で懸念されているのが、遺伝性疾患の問題です。
例えば、CMで有名になったスコティッシュフォールドは耳が折れているのが人気の理由ですが、その特徴こそが遺伝性疾患のひとつであり、「骨軟骨形成不全症」を発症しているといわれています。
つまり、「折れ耳」の猫を繁殖することは、遺伝性疾患のある猫を増やすことでもあるわけです。
この病気は、足首に骨瘤(こつりゅう)ができて脚を引きずって歩くような状態から、動きがにぶいという比較的軽度の場合がありますが、外科手術をしても根治するのは困難とされています。
可愛さの特徴が病気ゆえだなんて、なんともかわいそうな気がしますが、そんな猫を「流行り」や「人気」だからと次々に繁殖させることは決していいことではありません。

遺伝性疾患の蔓延を防ぐには?

犬ではすでに多くの犬種で遺伝性疾患の広がりが確認されていて、猫もそれに続くのではないかと危惧されているわけですが、どうしたら遺伝性疾患を抱えた猫を増やさずにすむのでしょうか。
犬の遺伝子を研究した結果、原因遺伝子がわかっていて遺伝子検査が可能なものであれば、ノーマルだけに限った繁殖も実現できることがわかってきました。
つまり、繁殖業者が遺伝子検査を行い、原因遺伝子をもつ猫を繁殖現場から減らしていけば、猫の遺伝性疾患の蔓延を防ぐことも可能なのです。
大手のペットショップでは、犬や猫の高値の取引で出た収益を動物の幸せのために投資してほしいと、繁殖業者を対象にこのような遺伝子疾患に関するセミナーを行っているそうです。

── 犬にも猫にも共通しているのは、昔よりもはるかに長生きになったということ。
とはいえ、ペットたちの寿命は人間よりもはるかに短いですよね。彼らがずっと幸せでいられるように最後まで責任をもって飼うことが、私たちにできるペットへの一番の感謝の気持ちかもしれません。
家族同様の大切なペットたちに心から感謝して、今日はとびきりのごちそうをあげましょうか。それとも、新しい首輪をつけてあげましょうか。

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