最古の香水にして、若返りの薬!? 魅惑の「ハンガリアンウォーター」 〈tenki.jp〉|AERA dot. (アエラドット)

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最古の香水にして、若返りの薬!? 魅惑の「ハンガリアンウォーター」

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いつの間にか7月も終盤を迎えました。上半期の疲れや暑さによるダメージがたまっていませんか。来るべき猛暑を前に、すこし立ち止まって自分をケアしてあげたいものですね。今回は、ケアを通り越してなんと「若返り」のお話です。それは、中世ヨーロッパが起源の奇跡の水。錬金術師や修道士たちによってつくられ、現在も脈々と受け継がれているという妙薬があるのです。……では、さっそくその歴史から紐解いてみましょう。

ぜひ手に入れたい!?「若返りの水」の秘密とは

最古の香水といわれる「ハンガリアンウォーター」は、中世ヨーロッパで香水として、また治療薬として各地で愛好されていました。17世紀に発行された冊子によると、その薬効は「体力を回復させ、精神を高揚させ、膝や神経を直し、視力を元に戻し、衰えないようにし、命を長らえさせる」とあります。
「ハンガリー王妃の水」、「若返りの香水」とも呼ばれるハンガリアンウォーターは、14世紀のハンガリー王妃エリザベートに由来するという説が有名で、次のような逸話が伝えらえています。
70歳を超えた王妃は、高齢のため健康を害し手足のしびれなどに苦しんでいました。それを治すために、修道士がローズマリーを用いたハーブチンキ(ハーブをアルコールにつけ込んで成分を抽出したもの)を献上しました。これを外用薬として使用した王妃はみるみる回復し若さを取り戻したことから、若きポーランド王(なんと20代!)に求婚されハンガリーとポーランドはひとつの国になった、というもの。まさに、奇跡の若返りの水…!

実際はどうなの? その効果を知りたい!

ハンガリアンウォーターはアロマテラピーの歴史のなかでも有名で、現在も香水として楽しんだり、ローションやトリートメントとして活用されています。若返りの妙薬といわれる伝説の王妃の水、実際の効果はいかに?
ハンガリアンウォーターに欠かせないハーブであるローズマリーは、古くから民間薬として使用されていました。その効能には以下のようなものがあります。
・細胞の老化を防止する抗酸化作用がある
・血行をうながし、消化機能を高めることで新陳代謝を促進する
・毛穴を引き締め、肌のきめを整える
・頭皮の血液の流れを活性化して育毛に効果がある
・抗菌作用や抗ウイルス作用がある
・関節の痛みや腫れの症状を緩和できる
・精神を高揚させ、不安や緊張をやわらげる
・記憶力や集中力を高める
17世紀に記された薬効とも合致するこれらの効能、ローズマリーはまさにアンチエイジング、強壮に役立つ「若返りのハーブ」といえそうです。このローズマリーに、ラベンダー、ミント、セージ、マジョラム、オレンジの花(ネロリ)、レモンなどが後世に加えられ、現代のハンガリアンウォーターとして受け継がれているのです。
また、ハンガリアンウォーターの誕生には、蒸留酒の存在が重要な意味をもちます。アクアヴィテ(生命の水)と呼ばれた蒸留酒は、中世の錬金術師たちによってつくられました。人々は、この蒸留酒を神秘的な「不老長寿の薬」と考え、生命をつなぐ特別な液体だと考えたのです。この蒸留酒にハーブをつけ込み、薬効のある水としてハンガリアンウォーターに代表されるハーブチンキがうまれました。

意外に簡単にできる♪ 自家製ハンガリアンウォーター

魅惑の若返りの水、ハンガリアンウォーターを実際につくってみましょう。材料さえそろえれば、製作過程は驚くほどシンプル!
【材料】
・ローズマリー10g
・ペパーミント10g
・ローズ8g
・オレンジピール2g
※すべてドライハーブ
・アルコール(アルコール度数40%程度もの、ウォッカ、ホワイトリカー等)400ml
もしくは、無水エタノール160ml+精製水240ml
【つくり方】
① ハーブはミルなどで軽くすりつぶして、ガラス製の広口ビンに入れ、アルコールを加えてふたをする。一緒に精油(ネロリかオレンジ3滴)を入れても。
② 直射日光を避けて約1〜3か月保存し、ハーブの成分を抽出させる。はじめの3週間は、毎日ビンを振ってハーブとアルコールをなじませる。
③ コーヒーフィルターやキッチンペーパーをザルに敷いたものなどで濾して、密閉容器に保存する。約2年間保存可能。
実際に使うときは、精製水などで4~6倍に薄めます。スプレー容器に入れて香水として使用したり、ローションとして活用しましょう。原液をそのまま浴槽に入れると薬草風呂として楽しめます。
滋養強壮に、アンチエイジングに、そしてさわやかな香りを楽しむために。この夏から秋にかけて、心身ともに癒してくれそうなハンガリアンウォーター。歴史に思いを馳せながら、猛暑を乗り切るアイテムとして活用してみてはいかがでしょうか。参考文献
和田文緒 『アロマセラピーの教科書』 新星出版社 2008


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