カラッと晴れない「蝦夷梅雨」。梅雨のない北海道もジメジメ…。 〈tenki.jp〉|AERA dot. (アエラドット)

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カラッと晴れない「蝦夷梅雨」。梅雨のない北海道もジメジメ…。

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ラベンダーもジメジメ…

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カタツムリにはうれしい季節☆

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ああ、乾かない…。ストーブつけるか、夏だけど

ああ、乾かない…。ストーブつけるか、夏だけど

沖縄は梅雨が明けましたが、本州以南ではまだまだ湿度の高い日が続いています。そんな中、梅雨のない北海道は、さぞかし爽やかな日が続いていることでしょう…と思われがちですが、残念ながら北海道でも、洗濯物がカラッと乾かない、ジメジメした天気が続いています。北海道の特に南西部では、このジメジメの季節を「蝦夷梅雨(えぞつゆ)」とよんでいます。

東北地方に梅雨がくると、北海道の南西部は梅雨前線の北側に

梅雨の末期のころ、7月中旬~下旬になると、東北地方に梅雨前線が停滞するようになります。北海道の南西部はこの前線のちょうど北側にかかり、ジメジメと梅雨っぽい天気になります。
北海道では、本州・四国・九州の「梅雨」のように、激しい豪雨や、高温度・高湿度に悩まされることは少ないのですが、なんとなくジメジメとして湿度が高い、曇りの日ばかりで太陽の日差しがない…、そんな日が続きます。北海道ではこれを「蝦夷梅雨」とよびます。
いわゆる正しい「梅雨」ではありませんが、梅雨に似たような湿度の高い日が続きます。薄曇りで地面に映る影の輪郭がくっきりしない、風がなく空気が生ぬるい、かといって大雨が降るわけでもない。そんな、はっきりしない天気の蝦夷梅雨…。このように、北海道はいつでもカラッとしているわけではないようです。

ひと昔前は、梅雨前線とは無縁だった北海道。最近では気温も湿度も高いことが多い

北海道に住む年配の人は口々に、昭和のころはこんなに湿度が高い日はなかったように思う、といいます。ここ数年の北海道は、8月のお盆のころまではカラッとする日が少なく、洗濯物はいつもシットリとしていて、パリッと乾きません。
北海道で生活していると、年々夏の気温も高くなっている印象を持ちます。たとえば昭和のころは、北海道の気温が30℃になると、地元の新聞記事のトップを飾るくらいの「大きな事件」でした。夏でも長袖で過ごす人がいて、高校野球が行われる甲子園の気温が連日30℃を超えている、という暑さが想像できませんでした。夜は20℃を下回るので、寝るときは夏でも布団をかけ、寝苦しい熱帯夜など、もちろん経験したことはありませんでした。
それがここ十数年、気温が30℃を上回ることがあり、熱帯夜という未知の世界をも体験するようになりました。エアコンを取りつける家庭も増え、熱中症で体調を壊す人も増えています。
気温の上昇と梅雨前線の北上は直結していると断言はできませんが、「梅雨入り」「梅雨明け」とはいかないまでも、北海道でも梅雨のこの時期、なんらかの「梅雨情報」があってもいいのかもしれません。

夏の湿度が高い釧路では、洗濯物を乾かすためストーブをつけることも !!

北海道の中でも東側、太平洋に面する釧路では、夏は湿度が高く、霧の街としても有名です。それは、「釧路湿原」という湿地があることからも、想像できると思います。
釧路の霧は蝦夷梅雨の湿度とは直接関係はありませんが、釧路の夏は太平洋からの湿度の高い海風の影響で、気温が低く、湿度が高い日が続きます。そのせいで、洗濯物を外に干すことができず、蝦夷梅雨同様、パリッと乾きません。
霧の街・釧路でよく使われる気象用語(?)に、「じり」があります。これは、霧と霧雨の中間に位置します。霧は傘をささないとシットリと濡れる程度ですが、「じり」は傘がないとシッカリと濡れてしまいます。霧雨は「じり」よりも水滴の粒が大きく、「降っている」状態です。
そんな釧路は夏になると、洗濯物を乾かすためにストーブに火を入れることがあります。ストーブをつける理由は、気温が低くて、「涼しい」を通り越して「寒い」から、というだけではなく、部屋に干した洗濯物が乾かないので、乾かすために、という目的のほうが多いようです。
知床や羅臼(らうす)などの山小屋では気温が低いので、夏でもストーブに火を入れることは珍しくありませんが、洗濯物を乾かすために夏にストーブをつけるなんて、夏の暑さと闘っている本州以南の方々には想像もつかないでしょうね。

今年の6月は降水量が多かった北海道。平年の2~4倍!! 農作物が心配…。

いつもなら本州が梅雨本番の時期は、北海道はわりとカラッとしていて、梅雨の終わりの7月中旬ころから、ジメジメ、ジトジトの日が続いていました。しかし、今年の北海道は、6月に本州と同じように雨が続き、しかも記録的な大雨となりました。
今年の6月は日本各地で大雨が続き、大きな被害も出ましたが、特に北海道では平年の2~4倍の降水量を観測し、観測史上1位を記録した地域も多数ありました。
〈参考:日本気象協会HP 日直予報士 6月29日「北海道 観測史上1位の雨 多数!」
大雨と低温、記録的な日照不足の影響で、北海道でも農作物の成長が心配です。胆振(いぶり)地方の農家は、「ここまで雨が多い年ははじめて。農作物の生育が全般的に遅れている」と困惑しています。
例年では、8月に入るとようやく夏らしい日になり、洗濯物がパリッと乾く、「ザ・北海道」といった爽やかな日が続きます。農家の方々にとっては、これからのお天気が気になるといったところでしょう。
梅雨の晴れ間といっても湿度が高いので、スカッとしない日が続いています。それは北海道も同様で、ここ数年の7月は、スコーンと晴れた真っ青な空を見たことがありません。本州以南の湿度に比べたら、北海道の湿度はまだまだ「序の口」かもしれませんが、ここ10年くらいの北海道は、明らかに天候が変わってきているように感じます。この時期、今はまだ、「蝦夷梅雨」という北海道特有の用語が使われていますが、これから先、「北海道にもとうとう梅雨が!!」という気候にならないことを願わずにはいられません。


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