梅雨空が広がる6月中旬の今、まさしく旬を迎える野菜に「ヤングコーン」があります。
「ヤングコーン」といえば、瓶詰やパウチに入った加工品が主流でしたが、最近は青果店やスーパーで生の皮つきヤングコーンを見かけることも多くなりました。
この生のヤングコーン、一度食べたらやみつきになるという声もチラホラ聞こえるほど、絶妙な美味しさ!
旬の今こそ食べないと損をするかも……。簡単で美味しいレシピも交えてご紹介します。

皮をむくとたくさんのヒゲがついているヤングコーン
皮をむくとたくさんのヒゲがついているヤングコーン

ヤング? ベビー? 普通のトウモロコシとの違いは?

スイートコーンなどのトウモロコシとヤングコーンはどこが違うか、知っていますか?
実は二つとも同じ種類、同じ株からできたものです。
トウモロコシは大きく成長した姿で、ヤングコーンはその名の通り子どもの姿。
通常、とうもろこしは1本の株から2本の実を収穫しますが、実が3本以上できることがよくあります。
2本を大きく育てるためには、栄養分をいきわたらせるために摘果(余分な実を小さいうちに間引くこと)をしますが、それがこのヤングコーンとして流通しています。
つまり、赤ちゃんのうちに収穫されたトウモロコシ、というわけです。
ベビーコーン、ヤングコーンという呼び名がありますが、どちらも同じ意味で使われています。

なぜ最近見かけるように?

おなじみのヤングコーンといえば、タイ産の加工品が瓶詰やパウチなどで一年中出まわっています。
サラダや中華料理などで食べることが多いですよね。
ヤングコーンは皮つきだと出荷や配送の際にかさばります。でも、皮をむいてしまうと鮮度が落ちて美味しくなくなってしまうので、皮をむいた実だけを加工しているのです。
日本でも流通経路が確保できないなどの理由で、大半が瓶詰などに加工されていました。
ところが、日本全国の流通経路が整った昨今、それを利用しない手はありません。
皮つきのままどんどん出荷され、お茶の間に流通するようになったようです。
旬を迎えて栄養価の高いヤングコーンの美味しさは加工品とは似て非なるもの。
皮つきの生のヤングコーンが出まわるのは5月から6月にかけてです。
ぜひ旬の瑞々しさを今のうちに味わってみてくださいね。

イチオシの食べ方はコレ!

ヤングコーンを買ってきたら、皮をバリバリむいて、ヒゲもとる……これは厳禁!!
中に入っている小さなヤングコーンを美味しく食べるためには、この皮が重要です。
皮をむいてしまうとすぐに鮮度が落ちるので、むやみに全部むかないようにしてくださいね。
一番外側の青くて硬い皮があったら、そこはかさばって邪魔なので、むいてしまってOK。
外側に出ているヒゲ、これも切らないように。なんといってもヒゲが甘くて美味しいんですから。
ではどう調理するかというと、皮つきのままグリルで焼くだけ!
これこそがとっても簡単で美味しい食べ方のひとつです。
皮に包まれたまま焼くことで中が蒸し焼き状態になり、ほくほくサクサクのヤングコーンが食べられます。
ヒゲが黒くなっているのが気になる方はそこだけカットしましょう。
そのまま焼くとヒゲが焦げてしまうので、アルミホイルで包んで保護します。
そして、グリルで皮が焦げる程度まで焼けばできあがり!
太さにもよりますが、生でも食べられるくらいなので、時間はあまり気にしなくても大丈夫。
熱いので食べるときは気をつけてくださいね。

ヤングコーンはヒゲをアルミホイルで保護して焼きましょう
ヤングコーンはヒゲをアルミホイルで保護して焼きましょう

あっま~い! これは美味しい!

焼き上がって皮をむいた状態は、写真の通り。
ヒゲに覆われたかわいいヤングコーンがお出ましです!
皮をむいてしまうと本当に小さいので、びっくりするかもしれませんが、パクっと一口食べてみると、これまでのヤングコーンのイメージが覆されるはず。
とにかく甘~い!
そして、ヒゲの美味しいことといったら……。内側の柔らかい皮も食べられますよ。
そのまま食べてももちろんOKですし、ちょっと塩をふると、さらに甘さを感じられます。
お好みで少量のお醤油をかけてもイケます。
また、皮のまま軽く焼いて、途中で上の部分だけの皮をむき、お醤油を塗ってちょっと焦がす、というのもアリ! 屋台で見かける焼きトウモロコシのキッズですね。
その他、ヒゲとヤングコーンを入れた炊き込みご飯や、ヤングコーンのヒゲつき天ぷらもまた美味なので、気になる方はレシピを検索してみてはいかがでしょうか。
間もなくヤングコーンの季節も終わりに近づいていますが、ぜひ、この時期限定の生のヤングコーンを手に入れて、その美味しさを味わってみることをオススメします。

皮をむくと中には可愛いヤングコーンとヒゲが!
皮をむくと中には可愛いヤングコーンとヒゲが!