ベースボール、ルール制定から170年の今

2016/06/18 16:30

間もなく、夏がやってきますが、その頃プロ野球はシーズンの折り返しに差しかかるところ。 海の向こうではイチロー選手が歴代最多安打となる日米通算4257安打を達成(6月16日現在)。 今、何かと話題のベースボールですが、そんな野球ファンの中でも意外と知られていないのが6月19日の「ベースボール記念日」です。 基本的なルールに基づき、初めて試合が行われた記念すべき日なのです。 ベースボールのルールが制定されてから170年が経つ今。そのルールの奥深さに迫ります。

アメリカで始まったベースボールは日本でも人気に
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消防団が始めたベースボール ベースボール発祥の国といえば、アメリカ。 スタートはニューヨーク・マンハッタンといわれています。 1840年代のマンハッタンでは火事が多発していました。 そこで立ち上がったのがアレクサンダー・カートライトという人物でした。 彼は地元のボランティアを募り、消防団を結成。火事の多い地元を救うヒーローとなりました。 しかし、消防団の仕事はとてもタフで危険が伴うもの。 チームの団結力や個人の体力が必要な仕事です。 そこで消防団員の体力作りのために考案されたのが「ベースボール」だったのです。 もともと、ベースボールの原型ともいえるタウンボールという競技がありましたが、ルールが定まっていませんでした。 そこで、カートライトが新たにベースボールとしていくつかのルールを作ったのです。 当時のおもなルールは次のようなもの。 ・21点先取したチームの勝利 ・人数は守備・攻撃それぞれ9人 ・3アウトで攻守交代 ・フィールドは菱形。鉄のプレートのホームベース、その他3つのベースとする ・それぞれの塁間は90フィート(約27.4m) ・3アウトで攻守交代(三振、フライキャッチはアウト) 得点以外はわりと今のルールに近いものが、すでに1840年代にできあがっていたのです。 このルールに沿って行われた初の試合が1846年6月19日のことでした。 この日が後に「ベースボール記念日」に制定されました。
スタートは消防団員の体力作りのため
スタートは消防団員の体力作りのため
「塁間90フィート」の醍醐味 カートライトが作成したルールには、21点先取など今では考えられないようなものもありました。 ですが、今のルールと見比べても、カートライトのルール作りは多くのファンを生み出す魅力的なものだったといってよいでしょう。 中でも、ずっと変わっていないルールのひとつが「塁間90フィート」です。 ベースボールでエキサイティングな場面といえば「盗塁」ですが、ランナーが塁を盗むのか、キャッチャーがランナーを刺すのか、何とも絶妙な距離なのです。 なぜ、カートライトがこの距離に設定したのかは定かではありませんが、まるで黄金比率を知っていたかのようですね。 現代ベースボールを騒がす「コリジョンルール」 カートライトがルールを作ってから170年が経ち、最近、ベースボールに新たに取り入れられたルールが「コリジョンルール」といわれるものです。 これは、ホームベースでの衝突を防ぐため、ランナーがキャッチャーに体当たりすること、キャッチャーがランナーの走路を妨害することなどが禁止されたもの。 2015年にアメリカのメジャーリーグで採用され、今シーズンから日本のプロ野球でも実施されています。 選手の安全を守る一方で、クロスプレーの醍醐味がなくなったという声もあり、賛否両論が巻き起こっています。 ── 170年が経ち、変わらないルールと変わっていくルール。 何よりベースボールファンはこれからもおもしろいゲームが観られることを期待していることでしょう。
ホームベース上での攻防も今は見られず……
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