すいかのチカラで勝つ! デトックスとむくみ予防

すいかは、古くは漢方や民間療法でも、夏の暑さからくる熱を収め、利尿作用があるのでむくみや解毒に役立つ食べ物とされてきました。
化学的にはどのような成分がこのような働きにかかわっているのでしょうか。
例えば、スイカには、シトルリンというアミノ酸を含んでいます。シトルリンは体内に吸収されると、他のアミノ酸とともに、体内で発生するアンモニアを無害な尿素に変換させて排泄するように働きます。
またスイカにはカリウムが豊富に含まれています。カリウムは、ナトリウムとのバランスを保つので、余分なナトリウムの排出を促し、利尿作用を高めることから、ナトリウムのとりすぎからくる浮腫みの改善に役立ちます。
じつは、この利尿作用が強いのはスイカの「皮の白い部分」です。地方によっては成熟しないスイカの実を、お漬物にするところがありますね。赤い部分を食べた後の残った皮を煮ものや炒め物ににしたり、浅漬けにしたり、スープの具にしたりと用途はいろいろあります。白い部分はお料理に利用して、ゴミもへって一石二鳥ですね!
【すいかの皮のスープ】
<材料(4人分)>
・すいかの皮
(皮をむいて白い部分を中心に) 100g
・豚肉(細切れ)    100g
・片栗粉        大さじ2
・かつお節       20g
・昆布         1枚
・酒          大さじ1
・塩          小さじ1/3
・おろししょうが    1かけ分
・ねぎ         適宜
<作り方>
1)だし汁をとる。かつお節、昆布、水800cを鍋に入れておく。
強火にかけ、沸騰してから、弱火で2、3分煮出す。
かつお節はざるでこす。昆布は1cm角に刻む。
2)すいかの皮は、白い部分を包丁で薄く削ぎとり、3cmぐらいの
幅に切る。
3)豚肉は、塩、こしょう(分量外)をして、片栗粉をまぶす。
4)鍋に1のだし汁とすいかの皮としょうが、酒を入れて火にかけ、
沸騰したら弱火で3分ほど煮る。3を加える。塩で味を整える。
5)器に盛り、小口に切ったねぎを振る。
薬膳のオリジナルレシピは豚のスープストックを使いますが、日本人向けにかつおだしにアレンジしてあります。
鶏がらスープと鶏肉でもアレンジできます。
すいかはフルーツか夏野菜か?料理にも使えるから夏野菜でしょうか。

美しいカービング
美しいカービング

世界のすいか事情 日本のすいか事情

すいかは紀元前5000年にはすでに南アフリカで栽培されており、3000年前のエジプトでも栽培が行われていました。
10世紀には中国に伝わり、日本には16世紀後半頃に渡来したといわれています。
すいかの生産量は中国が約67%と飛び抜けていて、その量はなんと7300万トン近くにもなります。
1位 中国 (約7300万トン)
2位 イラン(約395万トン)
3位 トルコ(約389万トン)と続きます。
日本は29位で生産量は約36万トンです。
日本の生産量第一は、、、、、またしても本です!!!

中国やタイなどアジアでは多くの芸術的なカービングがみられます。
また屋台やレストランのメニューでは「すいかのジュース」よく見かけます。
すいかはアジアのお料理にかかせませんね。
すいかのジュースは一度にすいかの薬膳の成分をたくさんいただけるので、簡単でおすすめです。
種をとって、キューブの氷を3~4粒と一緒にミキサーやフードプロセッサーにかけるだけでも美味ですが、
お好みでシロップやレモンをいれても良いです。
日本ではフルーツとしてカットしてそのままいただきますが、
イタリアではレモンをかけて食べるのが一般的だったり、アメリカでは焼いてバーベキューやグリルしていただく方もいるそうです!
美味しいすいかは、模様のうねりが大きく濃淡がはっきりしていて、
おへそが少しへこんでいるものが良いそうです!!
中心部分が最も甘いので、すぐいただくなら山型にカットするのがおすすめです。
何日かかけて楽しむ場合は、一口大のダイスにカットしてタッパーにいれておくと
冷蔵庫の場所もとらず、さっと食べたい分だけ頂けて便利ですね!
すいかを食べて、これから訪れる夏の熱と湿気からくる邪気に備え、元気にのりこえましょう!

一口大にカットしてタッパーにいれておくと場所をとらず便利!
一口大にカットしてタッパーにいれておくと場所をとらず便利!