五稜郭公園の藤棚が見ごろ !! 植物の開花、動物の初鳴きを観測し、気象状況を知る 〈tenki.jp〉|AERA dot. (アエラドット)

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五稜郭公園の藤棚が見ごろ !! 植物の開花、動物の初鳴きを観測し、気象状況を知る

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藤の花のトンネルをくぐって公園の中へ

藤の花のトンネルをくぐって公園の中へ

今年のアジサイの開花はいつ?

今年のアジサイの開花はいつ?

デイゴの花はもう開花しました。

デイゴの花はもう開花しました。

キアゲハもそろそろお目見え。

キアゲハもそろそろお目見え。

5月も下旬を迎え、函館の五稜郭公園では今、藤棚が見ごろです。平年だと5月26日が開花日ですが、今年は少し早まっています。函館ではサクラの開花も年々、平年よりも早くなっていて、逆に、オオモミジの紅葉は遅くなっています。函館地方気象台では「地球温暖化の影響が考えられる」としています。このように、各気象台では植物の開花をはじめ、鳥や虫の初鳴き、イチョウの落葉の日を毎年観測し、気候の変動をとらえています。みなさんの住む地域でも、今年の植物の開花は、平年に比べて早くなっていませんか?

サクラの次は藤棚が見ごろ。そしてツツジ、スイレン、ハマナス…。五稜郭公園の花暦

5月も下旬になると、函館の五稜郭公園では遅咲きの八重桜が散りはじめます。と同時に、見ごろを迎えるのが藤の花です。本州以南では藤の花は、だいたいゴールデンウィークあたりが見ごろですが、北海道では5月下旬から6月上旬にかけてが見ごろです。
五稜郭は江戸幕府によって建てられた洋式の城郭で、今ではお堀の内側が公園になっています。お堀の外周は約1800m。木々の間を縫っての外周は、散歩やランニングにはちょうどよいコースで、市民の憩いの場として親しまれています。
サクラの次に見ごろを迎える藤棚は、正門の近くに位置しています。石垣の間に藤の花のトンネルがあり、そこをくぐって公園の中へと進みます。そんなに規模の大きい藤棚ではありませんが、藤の花とともに、ツツジやスイレン、ハマナスなどが次々と咲き、今ごろの五稜郭公園では北海道の遅い春を存分に楽しむことができます。

植物の開花、鳥の初鳴きなど、生物の観測が季節の移り変わりの手がかりに

気象庁では、ウメやサクラが開花した日、ウグイスの鳴き声をはじめて聞いた日、ツバメをはじめて見た日など、毎年、決まった植物や動物の活動を観測しています。全国で統一した基準があり、各地の気象台が観測を行っていて、観測された結果で、季節の進み具合いや気候の変動などの気象状況を総合的に把握しています。
「桜前線」という言葉に象徴されるように、これらの観測結果はマスコミを通じて報道され、私たちの暮らしの身近な情報としても利用されています。
観測される植物は、サクラをはじめ、ウメ、アジサイ、イチョウ、カエデです。植物に関しては標本木があります。
一方、動物は、ウグイス、ツバメ、モンシロチョウ、ホタル、アブラゼミを観測しています。ウグイスとアブラゼミは初鳴日、ツバメとモンシロチョウとホタルは初見日を記録します。
植物は動かない標本木があるので観測は楽ですが、動物の、しかも初見日を観測するときは、現れそうな日が近づいてきたら、気象庁の職員が観測場所へと通う日々が続くそうです。

地方では独自の生物も観測。南の島ではデイゴ、北海道ではライラック

全国の気象台では、気象庁の統一観測とは別に、その地方独自でも観測を行っています。
広島ではシバの発芽やサルスベリの開花、トカゲやシオカラトンボの初見、名古屋ではススキやカキの開花、エンマコオロギやツクツクホウシの初鳴き、京都ではシロツメクサやヤマブキの開花、ヒグラシやモズの初鳴き、横浜ではクワの落葉やツバキの開花などを観測しています。
南のほうを見てみると、南大東島ではデイゴやテッポウユリ、リュウキュウコスミレの開花、那覇ではケラマツツジの開花、クロイワニイニイの初鳴き、クロイワボタルやオオシオカラトンボの初見など、南の島ならではの生物を観測しています。
一方、北のほうを見てみると、札幌ではライラックの開花、カエデの紅葉、イチョウの発芽などを観測しています。
観測される生物には地方色があらわれていて、私たちの生活に根づいている生物が選ばれているようです。

函館の気象台では、植物11種、動物6種。姿を消す動物も…

函館地方気象台では、統一されている観測以外に、五稜郭公園の藤棚を彩るノダフジをはじめ、タンポポやスイセン、ヤマハギの開花、オオモミジの落葉、ヒバリの初鳴き、キアゲハの初見など、全部で植物11種、動物6種を観測しています。
植物の標本木は気象台の敷地内にありますが、サクラだけは五稜郭公園のサクラも標本木になっています。
毎年観測していると、姿を消してしまう生物もいます。古くはコウモリとハルゼミ。これらの記録は1956年に途絶えたままです。エンマコオロギは2001年に、カッコウは2002年に、函館地方気象台の周辺から姿を消しました。これらの原因は温暖化などの気象状況の変化というよりは、宅地化が進むなど、森林伐採などによるものと見られています。
〈参考:北海道新聞2016年5月16日号22面 道南版「気候変動 動植物でたどる。函館地方気象台の生物季節観測」〉
植物の開花日などのずれは地球の温暖化によるものと思われる一方、動物の観測については都市化が進むなど、生息環境の変化が原因と思われます。毎年、植物や動物を観測していくことで、気象の変化や環境の変化がわかる、気象庁の「生物季節観測」。生き物たちの営みは、私たち人間のふるまいを反映する鏡であるといえるかもしれません。


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