GWの東京を彩る音楽の祭典としてすっかりおなじみになったラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(JFJ2016)。今年も5月3日~5日の3日間、東京国際フォーラムをメインに開かれます。
12年目を迎える今回のテーマは「la nature ナチュール~自然と音楽」。
鳥のさえずりや、木の葉がさざめく音など、自然は最初の音楽家だった、というのがディレクター、ルネ・マルタンの考えです。ポイントを探ってみましょう。

今年のテーマは「la nature ナチュール~自然と音楽」
今年のテーマは「la nature ナチュール~自然と音楽」

無料のコンサートも盛りだくさん!

1995年にフランスの港町ナントで誕生したクラシックの音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)」。
約45分のコンサートが朝から晩まで聴け、しかも低価格というユニークなコンセプトが世界から注目され、2005年、「オ・ジャポン」として日本にも上陸しました。
有楽町・丸の内・大手町エリアが音楽に包まれ、一日を通して様々なコンサートを楽しむことができます。昨年までの11年間で延べ682万人の来場者数を記録。いまや世界でも有数の音楽祭になりました。
今年はテーマが自然ということで、初めて緑に囲まれた日比谷野外大音楽堂を舞台としたコンサートも開かれ、自然の中に広がる音楽を友達や家族と気軽に楽しむことができそうです。
LFJ2016最大の呼び物は何と言っても無料で聴くことのできる様々なイベントでしょう。
会期中、東京国際フォーラムの地上広場におけるキオスクコンサートが、八角形の野外特設ステージで開かれ、アマチュアや学生を中心としたアーティストの演奏が楽しめます。
さらに、丸ビル1階エレベーターホール、東京駅前地下広場など、丸の内、有楽町、大手町エリア19の会場で、若手音楽家たちによる無料コンサートが開かれるので、食事や買い物の途中でちょっと足をとめてみるのも楽しいのでは。
無料で配布されるオフィシャルガイドを参考に、音楽三昧の一日を過ごし、まさに「熱狂の日」とするのも一興です。

地上広場に特設された野外ステージでの無料コンサート(LFJ2015)
地上広場に特設された野外ステージでの無料コンサート(LFJ2015)

低価格で誰もが気軽にクラシック音楽を楽しめる!

今年の有料コンサートは3日間に372回もあり、魅力的なラインナップが目白押し。
ヴァイオリンの庄司紗矢香、ジャズピアノの小曾根 真、ルネサンス音楽のレ・パラダン、ピアニストのアブデル・ラーマン・エル=パシャやボリス・ペレゾフスキーなど、注目のアーティストがずらっと並ぶタイムテーブルはまさに壮観。
チケットは1500円から3500円で、人気の演目は一部売り切れのものもありますが、当日でも購入可能のものがかなりあるようです。
魅力的なコンサートの数々に迷ってしまう方にお勧めなのがホールAの5公演をおトクに楽しめる「一日パスポート券」。人気のソリストを迎えたオーケストラ公演が続くAホールで、お昼から夜までの5公演を1日通してS席で満喫できます(1万2000円)。

オーケストラ・コンサートが開かれる5008席のホールA(LFJ2015)
オーケストラ・コンサートが開かれる5008席のホールA(LFJ2015)

赤ちゃんと楽しめる演奏会も!

長期連休ともあって、赤ちゃんを連れて家族でお出かけしたい方も多いはず。
LFJでは今年も恒例の「0歳からのコンサート」が、5月5日(木・祝)朝10時からホールAで行われます。
ウラル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で、スメタナやシベリウス、チャイコフスキーの名曲から水辺にちなんだ音楽を楽しみます。
18歳以上の保護者1名につき、2歳以下の子どもは1名までが無料で、保護者のひざの上で鑑賞することができます。
クラシック音楽のコンサートの多くは未就学児童の入場を断りますが、LFJでは18:00より前に開演する日中の公演すべてで、3歳以上の子どもがは場できます。
しかも、3歳から小学校までは「こども割引」があり、ホールAでは500円引き、その他のホールでは300円引きでチケットを買うことが可能。
このゴールデンウィーク、小さなお子さんのコンサートデビュー、というのも楽しい思い出になるのではないでしょうか。