若い女性や、欧州、中国、台湾など海外でも大人気! いまブームの盆栽の魅力とは?

2016/04/23 16:30

明るい日差しのもと木々の緑が一斉に芽吹き、ガーデニングにもぴったりの季節となりました。 この機会に、今年の春はちょっと趣向を変えて「盆栽(ぼんさい)」を始めてみませんか? 盆栽といえば、昔はおじいちゃんの趣味(?)というイメージでしたが、最近はインテリア感覚でオシャレに楽しむ「ボンサイ女子」が急増! 近年の日本ブームから、海外でも「BONSAI」の人気が高まっているそうです。 古くて新しい日本のカルチャーとして、今ふたたび注目を集める盆栽の世界に迫ってみました。

盆栽の代表格、松伯(しょうはく)と呼ばれる重厚な松の盆栽
盆栽の代表格、松伯(しょうはく)と呼ばれる重厚な松の盆栽
長い歴史の中でアートに昇華した盆栽 盆栽の歴史は大変古く、平安時代に中国(唐)で行われていた「盆景(盆の上に砂や石、草木を配した箱庭)」が入ってきたのが始まりといわれています。 その後、武士や文人の趣味として広まった盆栽は、江戸時代になると一般庶民にも普及し、浮世絵のモチーフにも登場するようになります。 近代に入り、盆栽は粋なステイタスシンボルとして、政財界人を中心に愛好者が広まりました。一方で、文化人の間で「盆栽は芸術」とするムーブメントが巻き起こり、これを機に1934年、日本最大の盆栽展「国風盆栽展」が東京都美術館でスタート。盆栽は「園芸趣味」の枠を超え「造形芸術」としての地位を築きました。 そうした中、盆栽が海外で注目されるきっかけとなったのが、1964年の東京五輪・1970年の大阪万博で開催された盆栽展です。 以来、盆栽は東洋的なアートとして海外でも受け入れられ、1990年代以降は、世界共通で「BONSAI」と呼ばれるグローバルな存在に。近年は、日本屈指の盆栽郷である埼玉県大宮盆栽村が「BONSAIのメッカ」として注目を浴び、海外からも多くの愛好家や観光客が訪れているそうです。 いまや日本伝統の盆栽文化は、国境を超えた「世界のBONSAI文化」として年々広まりを見せています。 盆栽の見どころ・鑑賞のポイント 鉢に植えた草木を姿よく仕立てて鑑賞する盆栽は、ガーデニングの鉢植えとは異なる独自の世界観を持っています。その目的は、植物の自然の持ち味を引き出しながら、小さな鉢の上にひとつの景観・自然の情景を創り上げていくこと。 よって、盆栽を鑑賞する際には、鉢の上に凝縮された自然の風景をイメージすることが大切とされています。盆栽全体の姿だけでなく、根・幹・枝・葉などの細部にも見どころがあり、少しかがんで近くから鑑賞すれば、大木の下にいるような安心感に包まれます。 【根・根張り】 月日を重ねて盛り上がった根には、樹木の生命力が表れています。大地をしっかりとつかむような力強い張り方が理想とされています。 【幹・立ち上がり】 根元から最初の枝までの部分が太く伸び広がることで、大木のような重厚感と迫力を生み出します。 【枝・枝ぶり】 大きな枝がバランスよく配置されていることが大切。冬に落葉した樹木は、細かく分かれた枝先も見どころとなります。 【葉】 葉は盆栽の個性を大きく印象づける重要なポイント。モミジやカエデなどは秋の紅葉も楽しみのひとつです。 【ジン・シャリ】 歳月を経た盆栽では、幹や枝の一部が枯れて白骨化した「ジン・シャリ」という部分も味わいのひとつとなります。白い木肌と緑の葉が見事なコントラストを織りなします。
秋の紅葉が楽しめるモミジの盆栽
秋の紅葉が楽しめるモミジの盆栽
手のひらに乗る癒しの小宇宙「ミニ盆栽」 名品と評される盆栽のなかには、樹齢100年以上の国宝級の品もありますが、近年は促成栽培の技術が向上し、10年未満でも相応の姿に仕立てることが可能となりました。 また、樹高10cm以下の「ミニ盆栽」が登場したことで、若い女性にもファン層が一気に広がりました。 ミニ盆栽は価格が手頃(2000~5000円程度)で、仕上がりが早く育てる手間もあまりかかりません。適切に管理・剪定して上手に育てれば、10年以上楽しむことができますので、かけがえのない愛着の品になるはずです。 最近は、松やケヤキなど定番の樹種だけでなく、苔玉や南天、姫リンゴやプチ桜など、多様な種類のミニ盆栽がラインナップ。もちろん、時期になると実がなったり、花が咲いたり、紅葉したり、落葉したり、ミニサイズでも風雅な季節感を演出してくれます。ちょっと健気でカワイイですよね。 年や季節ごとに姿を変えながら、自分と一緒に成長していく手のひらサイズの小宇宙……お部屋の一角にあるだけで、日々の暮らしに癒しを与えてくれるミニ盆栽は、春の新生活のスタートにもオススメですよ!
苔玉に桜の木をあしらった可愛らしいミニ盆栽
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