そもそもインディペンデント映画って?

インディペンデント、その名の通り、独立した、どこにも属さない…すなわち大手映画会社が製作に携わらず、製作者達が集めた資金だけで製作された映画のことです。
資金面からいわゆる「大作」ではありませんが、資金を豊富に持ちアレコレとクチを出してくる投資家達の顔色を気にする必要がないので、自由なテーマで製作された映画と言えます。ただし大スターが出ている訳でもなく広告などにお金がかけられないのでメジャーな映画館でかかることは滅多にないので、小さな映画館で上映される作品が殆どです。いざ見たいとなったら、小さな映画館の短い上映期間を常にキャッチしていなければならないので、中々観れるチャンスの少ない映画たちです。でも、タブーを気にせず自由なテーマで作られる映画にキラッと輝く面白い作品がないわけがありません。未来の大スターや巨匠達の才能がたくさん眠っているのです。早くからその才能の宝庫に未来を見出してきたのが俳優のロバート・レッドフォード。(彼もインディペンデント映画「明日に向かって打て」で世に出ました)今やインディペンデント映画のメジャーへの登竜門として有名になった「サンダンス映画祭」を創設しました。どちらも映画祭期間中は世界中の良品インディペンデント映画を映画祭地区で協賛の映画館で観賞できます。賞を取れば世界中の映画館で上映される可能性も!
あのタランティーノ監督もインディペンデント映画出身、サンダンス映画祭で注目されたことでメジャーへと。
映画産業もグローバル化が進み、莫大な予算がかかるハリウッド映画も世界中の投資がなければ製作が難しくなってきたとのこと。おのずと誰もが楽しめる同じような映画ばかりになってしまう傾向にあります。映画関係者が危機感を持つのも納得です。インディペンデント映画を作る若者達をどんどん発掘しなければ映画産業が衰退していってしまうかもしれません。日本でも世界中のインディペンデント映画の良い作品が気軽に観られるようになると良いですね。

ご存知ですか?つい最近まで世界最大規模だったインディペンデント映画って?

そして、余談ですが。昨年暮れ世界中を席巻したスターウォーズブーム。実はその時公開された「フォースの覚醒」はディズニーの製作でしたが、その前の6作品はルーカスフィルム、つまりジョージ・ルーカス監督個人の会社の製作だったのです。つまりジョージ・ルーカス監督のインディペンデント映画だったそうです。
スターウォーズシリーズの最初の作品が作られた1970年代はまだまだSF映画が大人の観る映画として認識されていなかった時代。どの映画会社も資金を提供してくれず、ジョージ・ルーカス自ら資金を調達した「自主映画」だったとは!今や、その資金提供を断った映画会社はきっと地団駄を踏んでいるのでしょうね。