桜の花びらが春の歌をうたいながら ひらがなのようにふってくる。おうちに帰ってお花見もういちど。 〈tenki.jp〉|AERA dot. (アエラドット)

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桜の花びらが春の歌をうたいながら ひらがなのようにふってくる。おうちに帰ってお花見もういちど。

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地上に降りても清らか

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桜湯(桜茶)と桜のお菓子

桜湯(桜茶)と桜のお菓子

粒々おもちの「道明寺」と皮で巻いた「長命寺」

粒々おもちの「道明寺」と皮で巻いた「長命寺」

さわるとひんやりきもちいいですね♪

さわるとひんやりきもちいいですね♪

ひとひらでお花見風呂

ひとひらでお花見風呂

今年も各地で桜が見頃を迎えています。これからお花見におでかけの方もいらっしゃることでしょう。降りかかる花びらの中を歩き、お弁当やコップにひらひらと花びらが舞い降りてくると、なんともいえず嬉しい気持ちになりますね。春は桜と遊ぶ時。うすピンクの花びらや桜のお菓子・・・この時季ならではの楽しい気分を、おうちでも味わいませんか。ところで、桜餅のあの独特の香りってどこからくるのでしょう?

公園の花びらは塩漬けにして食べてもいいの?

口にしたくなる可憐な花びら。ちょっと食べても毒や害はないらしいのですが、農薬を使用している可能性もあるので、あまりたくさん食べないほうがよさそうです。
桜漬けなどにされるのは、一般的にはソメイヨシノではなく八重桜。ピンクが濃くて花びらがフリルのように華やかな種類ですね。3〜7分咲きのところをガクから摘んで梅酢と塩で漬けたもので、小瓶で市販もされています。
あんぱんにのっている姿でおなじみの「桜花の塩漬け」ですが、この季節にはあらゆる食べ物を一瞬でお花見仕様にしてしまう魔法アイテムでもあります。
ごはんに混ぜておにぎりにしたり、カブや大根にサッと混ぜて桜漬けにしたり。優しい香りと桜色が食卓に春を呼びますね。
サラダやオムレツ、天ぷら、肉・魚料理など、いつものおかずにのせるだけで和の風情をほんのり醸し出す、小さな灯りのような花。
鮮やかなピンク色は、空の青だけではなく、生クリームやアイシングの白色・焼き菓子の小麦色・抹茶のグリーンにもよく映えます。プレゼントや持ち寄りパーティーに、桜入りのクッキーやパウンドケーキはいかがでしょう。手作りするもよし、お花見シーズンは桜の限定スイーツもたくさん登場するので楽しみですね。
嬉しいことに、塩漬けの桜には老化防止の効果もあるといいます。春をギュッと凝縮させた美しい桜で、日本人は心も体も若返るのかもしれません。
意外に冷えるお花見には、おめでたい席で飲まれる桜湯(桜茶)などいかがでしょう。温かいお湯を注ぐと桜の花びらが開いて香り、たちのぼる湯気にホッと幸せな気分になりますよ。

桜餅はケモノの匂い? 江戸前はしょうゆ味?!

「桜の香り」といえば桜餅。
3月3日の桃の節句では、 桜餅に巻かれた葉の香りが春の訪れを感じさせてくれました。あの独特の香りの正体は、『クマリン』という名の芳香成分。まるで春に冬眠から目覚める動物のような名前ですが、バニラ系の苦みをもつ少々刺激的な香りは、ケモノの匂いといえなくもないような・・・?
塩漬けにする過程で桜の葉が発酵し、このような良い香りになるのだそうです。
クマリンには 抗酸化作用や抗菌作用、リラックス効果や血液サラサラ効果があり、二日酔いにも効果的といわれています。一方、肝毒性や腎毒性があり日常に大量摂取するのは好ましくないともされます。
桜餅には多くの場合、やわらかくて香り高いオオシマザクラの葉が用いられています。全国で使用される桜餅の葉の、なんと約7割が伊豆の松崎町で生産されているそうです。
まるくて粒々な桜餅と、焼いた生地でくるっと巻いた桜餅! 皆さまはどちらがお好みでしょうか。
お寺の尼さんが生み出したという保存食品「道明寺粉」を使って作られたのが、伝統的な京の和菓子『道明寺』。それでは、江戸前のまきまき桜餅のほうは? じつはこちらもお寺の名前が付いているのです。
東京の向島にある『長命寺』。門番をしていた山本新六さんという人が、隅田川の桜の落ち葉を醤油樽で塩漬けにし餅に巻いたのが始まりとされています。
もともと落ち葉掃除で出た桜の葉をエコ利用してお墓参りの人たちにふるまっていたものといい、最初は桜の葉はしょうゆ漬けだったともいわれています。
隅田川沿いに桜が植えられてからは、毎年お花見客の超人気スイーツとなって現在に至っています。

花びらのブレスレット、桜のお風呂から

白い木綿糸を通した針で、黒くしめった地面を突くようにして桜の花びらを集め、腕輪や首飾りを作る。うす紅色の、ひんやりと冷たいこの花飾りも乾いて茶色に色が変り、もう春もおしまいである。
(向田邦子『父の詫び状』より)
少し昔の少女たちは、今の私たちより濃厚に桜とふれあっていたのかもしれません。そして命の儚さをも学んでいたかもしれません。
それにしても、桜が散ったらもう春がおしまいとは・・・。
そんな花びらから、きれいなのを選んで少しだけ拾って持ち帰ってみませんか。
最近は、ちょいワルのスズメたちが桜の蜜を吸っては花ごとポトポト落とすので、花びらのそろった花もいっぱい拾えます。
小さなお皿に水をはり、花を浮かべて食卓に置いてみては。また、お風呂にほんの数枚浮かべてみると、不思議なほど気分が上がる桜風呂に!
桜の花びらには、咲いていたときの大きな姿を記憶させる力があるように思えませんか?
食卓の小皿に 広い湖の花筏を、お風呂のひとひらに川をゆく桜色の流れを、儚げな花輪に咲いていた時間を・・・。
桜とふれあえる嬉しい季節がめぐってきました。今年はどこに会いにでかけましょうか。


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