まもなく4月、入学式や入社式を迎える季節ですね。
式典に着る服は、洗濯表示を確認してからクリーニングに出しましたか?
通常、衣類の左下に付けられている洗濯表示ですが、今年2016年12月1日から海外と同じ表示に統一されます。
日本独自の規格(JIS)を、国際標準化機構(ISO)と整合性を図ることになったためで、現在の22種類から41種類になるそう。
実施は8カ月先ですが、世界で共通に使用されている ISO記号と同じになることのポイントを確認しておきましょう。

そのまま洗濯機に入れて大丈夫? タグをしっかり確認しましょう!
そのまま洗濯機に入れて大丈夫? タグをしっかり確認しましょう!

5つの基本記号とは?

新しい取扱表示は「5つの基本記号」に「付加記号と数字の組合せ」で構成されます。
まずは、基本の5つをご紹介しましょう。
<5つの基本の記号> ※右画像の左上から時計回りに説明
①おけ(桶)の形:家庭での洗濯(洗濯機洗い、手洗い)を表したもの
②三角形:漂白処理を表したもの
③正方形:乾燥の仕方(タンブル乾燥、自然乾燥)を表したもの
④アイロンの形:アイロンの仕上げを表したもの
⑤円形:クリーニング店での洗濯処理(ドライ、ウエット)を表したもの
どれも単純な形なので、案外わかりやすいのではないでしょうか。

5つの基本記号、説明できますか?
5つの基本記号、説明できますか?

付加記号と数字

次に、上記の5つの基本記号に組み合せて使う記号です。
<強さ>
①線が1本の場合(-) ⇒ 弱い
②線が2本の場合(=) ⇒ 非常に弱い
線が増えるほど程度は弱くなりますから、線を“マイナス”と覚えるとよさそうですね。
ちなみに、線がない場合は通常の強さを表します。
<温度>
洗濯の温度は「数字(洗濯温度の上限)」で表します。
おけ(桶)のイラストに40とあれば、「液温は40℃を限度に洗濯ができる」という意味です。
タンブル乾燥*やアイロンの温度を示す場合は「・(ドット)」を使い、ドットが少ないほど温度が低く、多いほど温度が高くなることを示しています。
《例》:新設のタンブル乾燥の場合(正方形×丸+ドットで表します)
・・ ⇒ 普通の温度設定でタンブル乾燥(排気温度上限80℃)ができる
・  ⇒ 低い温度設定(排気温度上限60℃)のタンブル乾燥ができる、
*タンブル乾燥とは、乾燥機能付き洗濯機やガス乾燥器など家庭で使う乾燥機での乾燥のこと
<禁止>
禁止の場合 ⇒ ×
5つの記号の上にこの×マークがあったら、禁止の意味。これはよくわかりますよね。

新しい記号は組合せると、こんな表示になります!

右画像をご覧になって、いかがでか? わかるような、わからないような……ですね。
なじみがないものはやはりわかりにくいよう……。
とりあえず、今回は基本の表示をちらっと頭の隅に入れていただければOKです。
組合せの表示例については、明日、引き続いて説明します。
※新しい衣類の取扱表示は、消費者庁のHPなどでご確認ください。

2016年12月から実施される新しい記号
2016年12月から実施される新しい記号