春、命が生まれる季節は、多くの花が咲く季節でもあります。この時期に見ごろを迎える花の一つに「水仙」があります。
一般的には「うぬぼれ」などの花言葉が知られていますが、海外では「希望の象徴」と言われているのをご存知でしょうか?
実は日本でも、今日3月11日と深い縁を持つ、「希望の象徴」の花となっています。今年も祈りを込めて…。

「希望の象徴」水仙の花束
「希望の象徴」水仙の花束

「希望の象徴」へ…被災地に咲くエバーフラワー

1995年1月17日阪神淡路大震災の折、皇后美智子様は御所に咲いた17輪の水仙の花を被災地に手向けられました。これを機に水仙の花は「希望の象徴」となりました。そして、2011年3月11日の東日本大震災では、宮城で津波に襲われた女性が自宅のがれきの中に咲く水仙を花束にして「この花のように強く…」と皇后陛下と言葉を交わし、花束は皇后さまの手に渡り、御所へとお持ち帰りになったそうです。
手向けられた17輪の水仙はその後エバーフラワー(加工)となり、今も神戸に咲き続け、持ち帰られた小さな花束は人々の記憶に残りました。
そして、水仙は復興の希望の花となりました。

希望の「水仙」とふくろう(不苦労)
希望の「水仙」とふくろう(不苦労)

国営ひたち海浜公園「水仙の地上絵」は今日11日から!

以前から、多くの品種の水仙を育てている国営ひたち海浜公園では、震災への復興の願いを込めて昨年からは「水仙の地上絵」が描かれるようになりました。
2回目となる今回のテーマは「~希望は光~これまでと、これからを」…光の結晶をモチーフ にしたスイセンの地上絵が大草原に登場します。
『今回の地上絵には、これま での“思い”が結晶となり、 これからを照らす光となる ようにという“想い”をデザ インに込めました。』(ひたち海浜公園)
と、関係者の言葉からも希望への”想い”が伝わってきますね。期間は、本日3月11日~21日ですので、お見逃しなく!

さらに…100万本の水仙がエールを送ります!

現在、スイセンの丘では、早 咲きの「ラインベルト・アーリー・センセーション」が咲き始め(5分咲き)、そのすぐ近くで は、梅が見頃 を迎えています。
また19日からは、スイセンガーデンにおいて「スイセンファンタジー」が始まります。
『松林の下に広がる約1haのエリアに、絨毯のように敷き詰められた約550品種100万本のスイセンが幻想的な世界を創出します。一面に広がる色と香りのシンフォニーをお楽しみください。』(ひたち海浜公園)
関係者の方の談にあるように、水仙の魅力はその姿だけでなくかぐわしい香りにもあります。幸せの色・黄色と無垢な白のコンビになっている姿を眺めつつ、優しい香りに癒される…花からエールが贈られるようですね。
100万本分の水仙の色と香りに包まれて、希望と願いを込める三月です。

《参考・引用》
国営ひたち海浜公園(リンク参照)

咲き誇る満開の水仙
咲き誇る満開の水仙