ネコの日です。招き猫の肉球が招くのは? ゆるキャラ「○○にゃん」は世田谷生まれ?! 〈tenki.jp〉|AERA dot. (アエラドット)

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ネコの日です。招き猫の肉球が招くのは? ゆるキャラ「○○にゃん」は世田谷生まれ?!

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縁結びのパワースポット、今戸神社のペア招き猫

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かなりヤル気です

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恋愛成就♪

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本日2月22日は、にゃん・にゃん・にゃんの「ネコの日」です! 空前のネコブームで、現在ネコ・ビジネスはとっても繁盛している様子(ネコノミクスといわれています)。商売繁盛といえば、元祖日本のゆるキャラ『招き猫』。上げている手の状態や体毛の色で、招くモノが違うってご存じでしたか? そして歴史をひもといてみると、意外な過去も・・・。

「ひこにゃん」ルーツは世田谷の招きネコ!

『招き猫』は、もともと養蚕業を営む農家の護符だったといいます。ネコは蚕や農作物を食べてしまうネズミをつかまえてくれますからね。養蚕が衰退すると、商売繁盛の縁起物に! 前足をクイッと上げる招きポーズは、ネコの顔を洗うしぐさ(毛づくろい)にも似ています。
招き猫の起源は諸説ありますが、よく知られているのが「豪徳寺説」。彦根藩の2代目藩主・井伊直孝さんの墓所がある東京都世田谷区の豪徳寺では、『招福猫児(まねぎねこ)』と称するネコ(人形)を授与しています。境内には役目を終えたネコたちが、「猫塚」と呼ばれる棚にぎっしりと・・・はじめて手招きしたネコは、昔ここに住んでいたのですね。
豪徳寺はその昔、小さな荒れ寺でした。和尚さんは毎日の食事にも事欠く貧しさ。けれども迷い込んできた小ネコをあわれんで、面倒をみてあげていました。
ある日、井伊直孝さん一行が鷹狩りの帰りに寺の前を通りかかると、みすぼらしい門前に1匹のネコがいます。なんと、しきりに手をあげて「おいでおいで」しているではありませんか! 不思議に思った直孝さんは、馬の向きを変えて寺の中へ。和尚さんは、立派な武士の突然の来訪に動じることもなく、本堂に通してお茶など出します。静かに話をしていますと、空がにわかに曇り雷鳴が轟き、豪雨とともに門前で落雷する悪天候に!! 「ネコに導かれて難を避けることができ、こうしてありがたい法話も聴くことができた。これも何かの縁・・・」と、直孝さんはのちにこの寺を井伊家の菩提寺とし、経済的にもサポートする運びに。こうしてお寺は繁栄し、和尚さんはネコが亡くなると感謝の墓所を建てたのでした。と、このような言い伝えです。
じつは招き猫人形が現れるのは、井伊直孝さんが生きていた時代から200年も後の話なのですが、この伝説から平成に生まれたのが 滋賀県彦根市の『ひこにゃん』です。井伊軍団のシンボル「赤備えの兜(かぶと)」をかぶった白い招き猫 ひこにゃんは、ゆるキャラ界ではつねにトップクラスの人気者。ちなみに彦根では、井伊直孝さんは「日本で最初に招き猫に招かれた人」とされているそうです。

イヤでイヤでたまらないけれど飾っている?!

招き猫が量産化されだしたのは江戸末期から。いまや置物としてだけではなく、さまざまな日用品になるほど人々に愛されている招き猫。ところが、昔から万人に受け入れられていたわけではないようなのです(ネコの好き嫌いは別として)。
江戸・東京の地誌『武江(ぶこう)年表』をひもとくと、「猫人形」愛好家について「心あるものは、女子供でも使わない。とはいえ、大人でもこっそり拝んでいるものがいるという」という記載が。どうやら現在のように店先の目立つところに置いて皆で愛でるという扱いではなさそう? じつは当時、招き猫はおもに遊郭などの施設に置かれるものだったのです。
井伏鱒二『駅前旅館』の舞台となった昭和30年頃には、「たいていの飲屋(のみや)で招き猫を置いてる」という状況になっていたようです。ところが、店のおかみさんは
「町内の顔役が開店祝いに持って来てくれたもので、いやでも店に飾っておかなくっちゃいけない。顔役またはその一統の人が来た折に、招き猫が店に置いていないと顔役の顔を潰したことになる。だから、こんな泥細工のチンドン屋みたいな猫は、嫌で嫌でたまらないけれど飾っている」
などと不快感をあらわにしています。そこにいる人たちも皆、招き猫をあまり良く思っていないらしく・・・無理やり押し付けられた経緯もあるでしょうが、この時代にはまだ「遊郭の飾り物」というイメージも残っていたのでしょうか。大人気の現代となっては、もはや想像できませんが。
ペット禁止だった遊郭で、招き猫はお姉さま方のマスコットとして愛好されていたのではともいわれています。瀬戸物のひんやり感が、火照った体を心地よくクールダウンさせるのにも役立ち、まさに元祖癒しグッズだったようです。遊郭がなくなると、マスコットとしての招き猫の可愛さが一気に外に広まっていったのですね。

右手でお金、左手で人。高さや色でも招きます!

「猫に小判」といいますが、招き猫が小判を持ちはじめたのは昭和20年代後半、意外と最近でした。はじめは「千両」「万両」だったものが「百万両」「千万両」と時代にあわせて金額がアップしていき、とうとう「億万両」まで登場・・・! 招き猫はアメリカでも人気があり、 "welcome cat" "lucky cat" としてお土産用や輸出用としても製作されています。とくにドル硬貨を抱えたものを "dollar cat" と呼ぶそうです。ただし、招く手は甲の部分を前に向けています。手招きする手のジェスチャーが、日本とアメリカでは逆だからですね。
右手を上げている猫は金運を招き、左手を上げている猫は人(客)を招くとされます。「それなら両手を上げて、お金も人も!!」と、よくばりすぎると「お手上げ」状態になるらしいです。上げている手が耳を超しているものを「手長」と呼び、長ければ長いほど遠くの福・大きな福を招き寄せる力があるといいます。とはいえ、あまり長すぎるとバランスを崩し破損しやすいという難点が。これも「あまりよくばりすぎないように」という戒めなのかもしれません。耳より下に控えめに上げているのは「手短か」。これは近くの福、ささやかな福を招くとされます。
近年は、風水ブームの影響もあり招き猫がとってもカラフル。体の色によりご利益が異なるのだそうです。
◇白→開運招福 ◇黒→魔除け ◇赤→病気封じ ◇青→安全祈願 ◇緑→学力向上 ◇金・黄→金運繁栄 ◇銀・紫→長寿 ◇ピンク→ 恋愛成就 ◇オレンジ→仕事運 等々・・・
今日も街のあちこちで、日本生まれのラッキーキャットが「おいでおいで」していますよ〜!<参考>
『招き猫百科』日本招猫倶楽部・編(インプレス)
『人形の誘惑』井上章一(三省堂)


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