今年もやってきました。映画の祭典・アカデミー賞。今年はノミネート作品もさることながら、なんといってもレオナルド・ディカプリオが初受賞なるか…が筆者のような映画ファンには気になるポイントです。
えっ、ディカプリオ、オスカー獲ってないの?と思われる方多いと思います。
はい、そうなのです。「タイタニック」「ディパーテッド」…数多くのオスカー作品に出演、熱演するも何故か彼は素通りされるばかり。
何故そんな状態が続いているのか、またレッドカーペットファッションについて、注目してみました。

こんなに出演、ノミネートされてるのに!レオナルド・ディカプリオがスルーされてしまったオスカー作品一覧

皆さん、アカデミー賞授賞式を見ていて不思議に感じる事はありませんか?
アカデミー賞の部門は多岐に渡りますが、やはり一番注目が集まるのは作品賞・監督賞・主演男優&女優賞・助演男優&女優賞ではないでしょうか。そして必ずしも作品賞を獲った作品の監督や俳優たちが全て受賞する訳ではないですよね。時にはノミネートすらされていない作品に出演した俳優がオスカーを獲得することも。あくまで「個」に与えらる賞なのだなぁと思います。個人主義のアメリカを象徴している気もします。
なんとなくいつも作品賞は受賞しているのにその作品を演出した監督が受賞しない場面を見るとちょっとした違和感を感じるのは筆者だけでしょうか。
アカデミー賞の審査員はアカデミー会員です。アカデミー会員は全て映画関係者。監督、俳優、撮影スタッフ…etc.です。監督賞は監督達が、俳優賞は俳優達が、といわゆる「同業者」が選考にあたる為、どうしても同業者同士で人望がある人物が選ばれる傾向にあるそう。
という訳で、アカデミー関連作品に出演していても、熱演に注目が集まっていても、ノミネートは幾度もあるのに受賞を逃し続けているディカプリオ。俳優仲間からひょっとして人気がないのでしょうか。なんだかいくら頑張っても俳優仲間達から認めてもらえないのは可哀想な気もしますね。数年前の休養宣言もそんなハリウッドに嫌気がさしたのでは?とまことしやかに囁かれました。
☆レオナルド・ディカプリオが受賞を逃した主なアカデミー関連作品
⚫︎1998年作品賞監督賞など11部門受賞 「タイタニック」主演、ノミネート無し
⚫︎2002年10部門ノミネート「ギャング・オブ・ニューヨーク」主演はディカプリオだったにもかかわらず何故か主演賞にノミネートされたのはダニエル・デイ・ルイス
⚫︎2004年 助演女優賞など5部門受賞「アビエーター」で主演男優賞ノミネート
⚫︎2006年 作品賞・監督賞など4部門受賞「ディパーテッド」主演、ノミネート無し
⚫︎2013年 作品賞など6部門ノミネート 「ウルフ・オブ・ウォール・ストリート」主演男優賞ノミネート
そしていよいよ今年は「レヴェナント:蘇えりし者」で主演男優賞、4度目のノミネート。西部開拓時代を過酷なサバイバルで生き抜いた主人公を演じ、悲願の主演男優賞受賞なるかと期待が高まっています。前哨戦のゴールデングローブ賞の栄冠は手にしているディカプリオ。41歳のベテラン俳優となりヤンチャな行動も減ったはずです。大人になったディカプリオに一票でも多く俳優仲間達から票が集まると良いですね。

やっぱり気になる第88回ノミネート作品

いよいよ授賞式まで約一週間。主なノミネートは以下の通りです。
⚫︎作品賞
「マネーショート 華麗なる大逆転」「ブリッジ・オブ・スパイ」「ブルックリン」「マッドマックス 怒りのデス・ロード」「オデッセイ」「レヴェナント 蘇えりし者」「ルーム」「スポットライト 世紀のスクープ」
⚫︎監督賞
アダム・マッケイ(マネーショート 華麗なる大逆転)、ジョージ・ミラー(マッドマックス 怒りのデス・ロード)、アレハンドロ・ゴンザレス・イリャニトゥ(レヴェナント 蘇えりし者)、レニー・アブラハムソン(ルーム)、トーマス・マッカーシー(スポットライト 世紀のスクープ)
⚫︎主演男優賞
ブライアン・クランストン(Trumbo)、マット・デイモン(オデッセイ)、レオナルド・ディカプリオ(レヴェナント:蘇えりし者)、マイケル・ファスベンダー(スティーブ・ジョブズ)、エディ・レッドメイン(リリーの全て)
⚫︎主演女優賞
ケイト・ブランシェット(キャロル)、リリー・ラーソン(ルーム)、ジェニファー・ローレンス(ジョイ)、シャーロット・ランプリング(さざなみ)、シアーシャ・ローナン(ブルックリン)

豪華絢爛は古い?レッドカーペットの主役・女優たちのドレス&ヘアメイクにも注目です

ふんわりナチュラルにアップしたヘアスタイル、しっかりとしたアイメイクにヌーディなリップメイクなどのポイントメイク、プレタポルテ(既製服)中心のドレス…911、リーマンショック以降、豪華絢爛なドレスや奇抜なヘアメイクがめっきり減ったアカデミー賞のレッドカーペット。
それでももちろん美しい女優たちのファッションには目を奪われます。地味(とは言えやはり雲の上の世界ですが)になった分、ちょっとしたアクセントに参考にしてみたいトレンド(流行色や小物使い等々)も反映されている気がします。
そしてリアルタイムでネット上に瞬く間に配信されるレッドカーペットファッション。女優たちが着たドレスや靴はすぐにどこのブランドのものか発表されすぐさま巨大なマーケットが動き出すのです。こぞって有名ブランドが女優たちにドレスを提供するのもうなずけますね。あの一瞬の出来事で一年間の売上が決まるといっても過言ではないのですから。いまや密接な関係となったファッションブランドとレッドカーペット。1950〜60年代のいわゆるハリウッド黄金期はきっちりとまとめあげたヘアに完璧なメイク、オートクチュール(注文服)の豪華なドレスが主流だったアカデミー賞授賞式。一般庶民は、ただただウットリとため息をつくだけではなかったでしょうか。
今はウットリとため息をつくと共にファッション雑誌をめくる感覚でレッドカーペットを楽しめる時代になったのかもしれませんね。
去年の授賞式で印象的な場面がありました。世界一のスターカップル、ブラッド・ピット&アンジェリーナ・ジョリーが揃って登場。世界中のメディアが一斉にフラッシュをたきました。しばらくするとスッとブラピが後ろへ下がりアンジー1人に。すると2ショットの時よりさらに多くのフラッシュがたかれアンジーは何ポーズも撮影に応じます。その間、ブラピは一人ポツンと手持ち無沙汰状態に。トレンドのドレスをまとったアンジーがファッションマーケットに多大な影響力があることを表していました。流行り廃りの少ないタキシードを着たブラピはあまりファッションマーケットには影響がないからかもしれませんね。
さぁ、今年も2/28(現地時間)の授賞式、レオナルド・ディカプリオ、女優たちのファッションに注目して、楽しんでみませんか。