イギリスBBCの人気TVシリーズ『シャーロック』の特別編「忌まわしき花嫁」が2016年2月19日から劇場公開されます。イギリス・アメリカではテレビ放映だったそうですが…現代版でなく、原作と同じヴィクトリア時代が舞台のようです。
今までは、本国公開後、日本のTV放映まで、1年ほど待たされることもありました。映画として公開されることで、早めに今作を楽しめるのは、ファンとしては大歓迎ですね。

名探偵は細部に宿る。世界に愛されるシャーロック・ホームズとは?

●世界一有名な探偵シャーロック・ホームズ

名探偵シャーロック・ホームズの名前を知らない人はいないでしょう。
それでも、新作を楽しむために、今一度その世界やとりまく人について復習してみましょう。

1.彼の住んでいた下宿の住所は?
2.親友で助手をつとめたのは?
3.宿敵の名前は?
4.シリーズに登場するスコットランドヤードの刑事の名前は?
5.小説は長短合わせて何篇?
6.下宿のおかみの名前は?

【答え】
1.ベイカー街221B 2.ジョン・H・ワトソン 3.数学の天才 ジェイムズ・モリアーティ教授
4.レストレイド警部、トバイアス・グレグソン警部、アセルニー・ジョーンズ警部 スタンリー・ホプキンス
5.60篇 6.ハドソン夫人
少々簡単だったでしょうか?いくつ答えられましたか。

●原作者コナンドイルはホームズに嫌気がさしていた?

シリーズはイギリスの作家、サー・アーサー・コナン・ドイルのベストセラー小説です。
シャーロック・ホームズを主人公にした(1887)「緋色の研究」(ホームズが初めて登場する長編)から小説は長篇が4、短篇が56合わせて60篇あります。(※これを、熱心なファンの間では聖典と呼んでいます。)
また、シャーロキアンとはシャーロック・ホームズの熱狂的なファンを指します。
コナン・ドイル自身は自分の本領は歴史小説であり、ホームズがあまりにも人気だったことに、複雑な思いがあったようです。
そこで、探偵小説など、ある程度のところでけりをつけて終わらせてしまおうと思い、「最後の事件」という作品を書きました。
ホームズは、宿敵モリアーティ教授と、スイスのライヘンバッハの滝で、決闘します。そこで二人とも組あったまま、滝つぼに転落し、死亡してしまうのです。
しかし、その死にショックを受けた読者の抗議が殺到し、のちに「空き家の冒険」でホームズ復活となりました。
歴史小説家として、後世の文学史に残りたいと思っていた、ドイルですが、不朽の名作になったのはシャーロック・ホームズの方でした。

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